世界設定
―――『ヨズア戦記』(ヨズアせんき)は、
この世界の年表 ヨズア暦の末期に書かれた著者不明の戦争の記録である。
著者の都合に合わせて事実をゆがめている・非現実的であるなどの批判はあるものの、
戦争の目撃者による貴重な記録として扱われている。
ヨズア暦の終了後、各国語に訳されて多くの読者を獲得し
後世においては、叙事詩として文学的評価も得ている。
かつて、この大陸を渦巻いていた混沌がどのようなものであったかという記録。
ほんの一瞬だけ、人類が神と共存していた頃の物語。
しかし本人達にとっては、気が遠くなる程に
長い長い冒険譚で、群像劇である。
『物語を遺そうと”言葉を紡ぐ”全ての人へ捧ぐ。』
ヨズア歴年表
神話史
神々の争いにより幾億の神が倒れ、その亡骸が大地となり、海となり、生物が生み出されたという点においては多く共通しているが、各地の伝承によって差異が激しく、数多の歴史が存在・混同している。
古代史
年代不明 ヨズア国が建国される。
20000年頃 初代尊華帝、始尊(シソン/ことなりのみこと)が現れたとされる。尊華帝國が建国される。
23500年頃 大陸南部でウェンディア聖騎士団が勢力を拡大し、ウェンディア王国が建国される。
27000年頃 ウェンディア王国、尊華帝國、ヨズア国の間で文化の交流が活性化し始める。
29358年 ウェンディア王国、尊華帝國、ヨズア国の間で神話戦争が勃発。
29408年 50年に渡った神話戦争が終結。ヨズア国の滅亡。大陸が王国、帝國によって二分化される。
近代史
30604 ヨズア人の英雄、シュクロズアが現れる。シュクロズアによって尊華帝國領、神島陥落。ヨズア人がシュクロズアの元に集まり、魔術師集団、シュクロズアリ旅団が結成される。
30605年 シュクロズアリ旅団の活動が活発化、帝國はシュクロズアリ旅団へ正式な宣戦布告。
30659年 シュクロズアの失踪。
30675年 ウェンディア王国が尊華帝國に対して宣戦布告。これにより王国・帝國・シュクロズアリ旅団の戦争が勃発。
30676年 王国・帝國間にてヨズア領神島の共同攻勢を行う協定を締結。
王国・帝國によって神島陥落。二国間の共同管理となるが、帝國の管理が後に強まり、事実上の帝國領となった。
神島攻勢と同時期に王国領ミトラが帝國の攻勢を受けるが防衛に成功。帝國軍内の一部魔術師の独断ではあるが、王国との協定に対する裏切り行為となる。
王都・帝都に毒性を有した雨が降る。神島が陥落したことによる一部のヨズア人魔術師の報復攻撃であり、『命の水』と名付けられたこの雨水を摂取した者は水分を狂気的に求めるようになり、幻覚症状などを引き起こす。暫くして王国の魔術師が特効薬を開発し、後に帝國にも輸送され沈静化した。王国では命の水の収束を祝し、大規模な舞踏会が行われる。
王国領ホーリアがシュクロズアリ旅団の攻勢を受け、陥落。
帝國領守山がシュクロズアリ旅団の攻勢を受けるが、防衛に成功。
ウェンディア聖騎士団において、先代騎士団長アナスタシアに代わり新たな騎士団長ヴァンジャンスが就任し、就任式が行われる。
帝國領趨里が王国の攻勢を受けるが、防衛に成功。王国の大敗となる。
王国・帝國間にて休戦協定が締結される。これにより、美虎が帝國に併合される。
シュクロズアが神島に現れ、尊華帝國軍・ウェンディア聖騎士団との戦いが発生する。これによりシュクロズアが死亡。シュクロズアが最期に放った言葉により、およそ3年の間大陸で信仰と魔術が失われることとなった。
王国・帝國間に鉄道が引かれ、貿易が盛んに行われ始める。著しい文化の交流が起きる。
30677年 イモータルと呼ばれる存在が出現し始める。
30679年 ウェンディア聖騎士団は聖フィニクス騎士団と名称を改め、ピグム、アーイディオンをそれぞれ団長と副団長に据え再始動。
帝都で行われる夏の祭り、千景祭『宵宮』にイモータルが現れ、尊華帝国軍の中尉・珠代がこれを討伐。
尊華帝国軍中将・咲夜が失踪。生死は不明。
シュクロズアリ旅団の行動が活性化し始める。
帝國領阿岸がシュクロズアリ旅団の攻勢を受け、陥落。