フェリス&フュメオム

大和守/フェリス > 「ふーんふんふふーんっ……」(鼻唄を歌いながら、フェリスはある人物を待ち望んでいた。賑やかな花祭りも行われている中、こうして約束の日を迎えられたのは実に良いのでは無いだろうか。まるで神が導いてくれたかの様な幸運。それに感謝しながら、噴水の音やら木々の声もろくに楽しまずきょろきょろと辺りを見回す。)「フュメオムさん……まだ、っすかねぇ……いや私が早く来すぎたせいかもっすけど……」(ーー『フュメオム』。それが約束を交わした人物の名前であり、まるでデートみたいなんて冗談めかして考えた時からお洒落でもしていこうかと考えていた。今のフェリスは何時もの作業服ではない。丁寧に梳いた赤毛を下ろして、白のブラウスにサスペンダーを付けた黒いフリルのスカート。長年着る事は無かったけれど箪笥の奥に仕舞っていた女の子らしい服を引っ張りだしてまで精一杯考えたこの姿を、果たして喜んでくれるだろうかなんて。不安半分、期待半分。早く来ないかな、なんて緊張に心臓が何時もより早いのを感じながらも貴方が来る事を待ち望んでいたのだった。)   (3/26 00:33:07)


山葵@フュメオム > …お待たせしてしまいすみません…(賑やかな花祭りの中を抜け、現れた青年。黒いコートに身を包み中折れハットを被っていて、また違った印象を与えているだろう。)…!…とてもお似合いです、可愛らしい…。(彼女の作業着とはまた違った、女性らしい服装とおろした髪の毛。白と黒、そして赤色がコントラストとなり、可憐な花のような印象を見せている。こうして対面すると、夜に見た時よりも何倍も美しい。)…では、行きましょうか。   (3/26 00:44:37)


大和守/フェリス > 「へあっ、本当っすか……!? えへへっ、嬉しいっす……」(やがて現れた美丈夫の姿に、フェリスは息を呑む。夜出会った時もそうだが、やはりこうして明るい場所で見た方が貴方の姿をよく見られて、その美貌が太陽の元で輝いた。そんな貴方の誉め言葉に、素直に嬉しくなってしまう。ぽぽ、と頬へ赤い花を咲かせては心底嬉しそうに微笑んだ。)「はいっ!」(今自分は、麗しい彼の隣を歩くに相応しくなっているだろうか。それこそ花の様に。そう在れている事を期待しながら、貴方の言葉に元気よく頷いた。)「何処行くっすか? 花祭りっすから色んな屋台とか出てるっすけど……やっぱり最初はオウトスイートの所でも見るっすか?」(見渡す限り賑やかで明るい通りを見回しながら、フェリスはそう問いを口にする。何処に行くか迷ってしまうが、やはり先ずはそこでスイーツでも食べるのが良いのでは無いだろうか。そちらの方向を指差してみて、高まる期待に微笑みを浮かべた。)   (3/26 00:56:08)


山葵@フュメオム > …ふふ。(頰を花の如く真っ赤に染め上げる貴女の姿はまさしく生娘だ。あの時夜の公園で見た貴女と今ここに存在する貴女はまるで別人のよう。きっと自分の為にお洒落をしてきてくれたのだ…そう考えると、何とも言えない感情が込み上げてくる。そういった感情は全て心の中に留め、表面は強がってみせるのだ。)…そうですね。やはりスイーツと言えば、オウトスイートですね。(花祭りの中、至る所から紙吹雪が舞い上がる。本物の花弁にも似たそれの中に揉まれつつ、貴女が指差す方向をみる。そうして軽くアイコンタクトをフェリスに送り、ゆっくりと歩き出した。)   (4/3 21:22:18)


大和守.フェリス > 「んじゃ、レッツゴーっすよ!!」(軽いアイコンタクトが送られる。言葉は無くとも、それで十分だった。何時もの様に明るく笑顔を浮かべてみせれば、貴方の手を取れば歩みを揃えてその場所へと共に向かっていこう。)「……ふぁあ、すっごいっすね……美味しそう……」(花の香りや香ばしい食べ物の匂い。それらに包まれた中に、一つ甘い匂いが漂う場所があった。メレンゲクッキーやプリン、それにガトーショコラなんて甘い物の宝庫であるその場所にフェリスは完全に虜になってしまっていた。)「ど、どうするっすか、何食べるっすか!?」(待ちきれないかの様に貴方の袖をくいくいと引きつつも、ちらちらと時折並べられたスイーツ達に目は向けられていた。)   (4/3 21:40:04)


山葵@フュメオム > …。(手を取られる。自分より幾分か小さくて、それでいて手袋越しにでも感じ取れる暖かさ。死んでいる自分の手が酷く冷たいから過敏に暖かさを感じ取るのか、或いは…。)ええ、そうですね。どれもこれも可愛らしくて、美味しそうです。(完全にお菓子に釘付けにされているフェリスを微笑ましげに見つめつつ、どれにしようか…と指を唇に当て考える。この仕草は癖のようだ。)……では、これにしましょう。(くいくいと袖を引きながらもお菓子に目を惹かれつつあるフェリスを宥めるようにして指さしたお菓子は、一口サイズのパイの上に薄く切られたリンゴがバラの花のように盛られたアップルローズパイだった。)   (4/3 21:49:31)


大和守.フェリス > 「はわわっ、すっごいっすねこれっ……!! 流石フュメオムさん、良いセンスしてるっす!」(貴方が指差した菓子の方へ視線を向けた。そこにはまるで芸術品の様に美しい菓子があって、思わずキラキラと目を輝かせながらその菓子を見つめた。これを選んだ貴方は、やはり見た目の気品に相応しく素晴らしいセンスを持っている様だ、と貴方を振り返って笑みを向けた。けれど直ぐに店員の方へ顔を向けては、『これ二切れくださいっす~!』と声を掛け、慣れた手付きで二切れの宝石は白い箱へと入れられていく。それを財布から取り出した小銭と交換に受け取り、貴方の方へ笑顔で戻ってくれば『お待たせしましたっす!』という言葉と共に戦果を丁重に掲げ、心底幸せそうな表情を浮かべていたのだった。)   (4/3 22:03:25)


山葵@フュメオム > そうでしょうか?…少し、照れくさいです。(流石だ、良いセンスをしている。その言葉とともに向けられる太陽の如く弾ける笑顔にこちらもこのリンゴのように顔を赤くして、でもそれは彼女がちょうど店員と会話している時だった。見られず幸いだったか、はたまた見せられず不幸だったか…。)ありがとうございます。…では、何処か座れるところでいただきましょうか。(心底幸せそうにするフェリスにまたいつもの余裕そうな表情を見せながら座れる場所を探す。ふと見つけたのは花祭り用に設置されたテラス席。パラソルの下に席が向かい合って二つ、真ん中には真っ白な花瓶に真っ青なバラが生けられていた。)   (4/3 22:31:13)


大和守.フェリス > 「はーいっす!」(何処かに座って食べようと、その言葉にフェリスは明るく返事を口にした。貴方の視線の先にテラス席があるのを同様に見つけては駆け出して、『此処にしましょーっ! どーぞっす!』なんて机に箱を置いた後に椅子を引いて貴方の着席を促そうか。貴方が座れば自分も向かい側の椅子に腰掛けて、箱を己の近くへ寄せた。)「ん~、良い匂いっす! ……それにしても青薔薇っすか、良いっすね……花言葉は確か……『奇跡』とか、『夢が叶う』……でしたっけ? なははっ、まるで私達みたいっすね! フュメオムさんみたいな素敵な人に私なんかが出会えたなんてそんな嬉しい事、そりゃあ奇跡みたいなもんすし……」(箱を開け、中に入れられていた紙製の厚い皿とフォークを各々貴方の前と己の前へ置きながら、そんな事を口にする。そして薄い包装を施されたアップルパイを丁寧に互いの皿へ置けば、何も気にしていないかのように『そんじゃあ頂いちゃいましょうっす!』なんて笑顔で言ってのけたのだった。)   (4/3 22:45:55)


山葵@フュメオム > ありがとうございます。…では、失礼して…(きっ、と音を立て椅子に腰掛ける。青色のバラが、ゆらゆらと花弁を風に揺らしている。春の光を浴びた優しい風は、死人の自分の頬も平等に撫でて過ぎていく。)…そうなんですか。…たしかに、奇跡ですね。私も、貴女とこうして出会えて、お話もできて。…嬉しい限りです。(薄い唇を少し開いたままで、フェリスの揺れる赤毛に見入る。映える赤色は、青いバラとのコントラストをハッキリさせていた。)……そうしましょうか。(す、と手にしたフォークで優雅にパイを切り分け、口に運び込む。薄くスライスされたリンゴは砂糖でしっとりしていて、バターが香るサクサクのパイ生地とは相性が良い。思わず、自然と一口、二口と口に運んでしまう。)   (4/3 23:09:08)


大和守.フェリス > 「えっ、あっ、……なははっ、……な、何か恥ずかしいなぁ」(自分で言っていた時は特に何も恥じらいなど浮かばなかった癖に、いざそう言われてしまえば頬を仄かに赤らめて照れを含んだ笑みを浮かべた。口調も何処か崩れていて、それを誤魔化す様にフォークでパイを切り分ければ急いで口へと運んだ。……正直、恥ずかしさで味がよく分からなかった。こんなにも乙女の様な経験をするのは初めてで、新鮮で。どうしたら良いのか、全く分からないのだ。)「…………綺麗、だなぁ」(感情が落ち着けば貴方をふと見つめた。気品に溢れていて、上品にパイを食べる貴方の姿。思わずフォークを動かす手を止めてしまった。ただ食べているだけなのにその姿はとても絵になっていて、ぽろりと本音が溢れ落ちる。それほどまでに美しかった、貴方の姿は。目を奪われ、心を奪われそうになる程。美しかったのだ。)   (4/3 23:24:09)


山葵@フュメオム > ……ふふ。可愛らしいです。(頰をほんのりと赤らめ照れ隠しのようにパイを急いで口に運ぶフェリスの姿に満足したのか、最後の一欠片を口の中へと運ぶ。今まで甘かった筈のリンゴは妙に甘酸っぱく感じられて、それは目の前にいる貴女とこの男の心の表れが反映されていたとは、本人も知らなかった。)……?…何か、仰られましたか?(はて、と口の周りを軽く拭いながら、フェリスが溢した言葉はどうやら届いていなかったようだ。首を傾げ、はてと不思議がる。なぜ食べないのだろうか?もしかして、見られるのが嫌だったとか…。…思考は回転を続ける。)   (4/3 23:40:10)


大和守.フェリス > 「へ、あ……えっ、えっと、……」(首を傾げる貴方の姿に、はっと何処かへ飛んでしまっていた意識が我に帰ればあわあわと目に見えて慌て始める。しまった、こんな姿を見られては情けなさすぎて恥ずかしい。こんな姿を見られてはいけないと、何故かしゃんと背筋を伸ばし姿勢を正した。)「……そのー……ふ、フュメオムさん、すっごく綺麗だなって思ったんす。気品があって、うん、……すっごく、綺麗だな、って……っ!」(正した姿勢は言葉を紡ぐにつれてゆっくりと脱力してしまう。視線を逸らし、頬を掻いて。けれど、終わりに向かうにつれて己の抱いている感情が仄かに熱い事に気が付いていく。何、何なんだこれは。先程からばくばくと鳴って煩い。頬も熱い。最後には大きく声を張り上げてしまうが、突然の自覚に戸惑っているのだから混乱しても無理はない。まぁ、即ち。『恋』だとか、己は乙女みたいに可愛くないと自称しているフェリスにも、そんな感情がいつの間にか芽生えていたのだろう。)   (4/3 23:51:14)