ノービア&アシュトン&ディラン
チキンハート大和守/ノービア > (日が沈みかけ、空も橙から紅へと移り紫に差し掛かった頃。血濡れの花婿は、ぺたぺたと裸足特有の足音を鳴らしながら歩いていた。その暗い瞳から頭から、赤い血を絶えず流し続け、後ろに赤い痕跡を残しながらただ一人を探し続けている。己の『花婿』を、永遠を誓い合った彼をただ探している。)「……ねぇ、あなた」(仄かに赤く染まる視界の中、何かの屋台の側にある椅子に座る男性を見つけた。もしかしたら、彼が私の『花婿』なんじゃないかと。何度目になる期待を胸に、動く度にベールを揺らしながら貴方の元へと歩んでいき、そして体を優しく揺さぶりながら声を掛けるだろう。彼は己の『花婿』かもしれないのだから、優しく丁重に扱うのは当然の事。)「……大丈夫ですか?」(今だ目を覚まさないのを見て、じっと貴方の様子を観察する為に顔を近付けた。その血濡れの顔を。そのせいで血が貴方の服に顔に落ちてしまっただろうか。そんな事は全く気にしていない様で、ぽんぽんと優しく貴方の肩を叩く。どうか目を覚ましてほしい。そうでないと、貴方が私の『花婿』なのかどうかすらも聞けないのだから。) (3/21 22:51:26)
マリア/アシュトン > (リューグナーの影の触手にやられた腕と胸はまだ痛むし包帯も取れないけれど、動けるようになってからというものアシュトンはまた工房の虫となっていた。ガトリング砲・カトリーナ号に加え、彼の本妻とも言える移動式シェルター・ミシェル号。二度もシントに付いてきてくれた彼女達になにか整備意外のことで報いてやりたくて、今日は倉庫で眠っていた塗料で、イカしたカラーリングに塗り直してやったのだ。戦うための整備はしばらくの間気が進まない。彼女らに対してもだが、何より自分が休みたかった。)「……ふ……へへっ……ミシェルぅ……駄目だってそんなとこ、あぁ……」(もうシャッターの降ろされたフライドチキンの屋台のそばのベンチをベッドのように贅沢に使い、ぐでぐでになりながら幸せそうに眠るアシュトン。塗料をうすめるためのシンナーをうっかり溢して吸い込みすぎた頃からどうも具合が良くなくて、目を覚まそうとここらをぶらつき、すぐに疲れたから適当なベンチに座り込んだところまでは覚えている。あとはもう幸せな夢の世界と現実との境目がまだ曖昧だった。) (3/21 23:04:33)
マリア/アシュトン > 「……ん……?」(なにか温かいものが顔に当たって、眉毛をぴくぴくを動かした。アシュトンは半分朦朧とした意識であなたの背中に手を回し、そのまま抱き寄せた。)「ミシェルぅ……随分大胆じゃん……仕方ないなァ……ヘヘ……」(口の端には涎の跡がつき、ぼんやりと開けた瞳はまだ焦点が定まらない。) (3/21 23:04:38)
大和守/ノービア > 「……きゃっ!?」(むにゃむにゃと、夢見心地のまま貴方が溢した言葉にノービアは首を傾げていた。ーーが、貴方の手が背に回り、抱き寄せられれば悲鳴を一つ。体を支える為に貴方の肩へと手を置いて、大胆な貴方の行動に頬を赤く染めようか。)「も、もう……だ、大胆ですよ、あなたったら……仕方ない人なんですから……」(貴方が『花婿』かもしれない中、貴方は『花婿』ではないと断じる事は出来なくて、まるで愛しい人に対してするかの様にノービアも同様に貴方の背へ手を回し抱擁を交わすだろう。己の血が貴方にべっとりと付いてしまう事など気にせずに、むしろ貴方から抱き締めてきたのだから抗う方が『花婿』に失礼だと考えて。血濡れの花嫁は久し振りに感じた人の暖かさに、一つ微笑みを溢していた。) (3/21 23:18:37)
マリア/アシュトン > (ふわふわり♪ふわふわる♪カトリーナが回転する♪それだけで(敵が)宙に浮かぶ♪)「かとりーなー」(くらくらる♪くらくらり♪ミシェルを見上げたらそれだけで(銀のボディが)まぶしすぎて♪)「みしぇるぅー」(─────閑話休題。レーティングに抵触しかねない夢の中で機械姫達と睦み合っていたはずのアシュトンは、鼻腔を擽る血の匂いによって正気を取り戻せそうであった。)「……ん?いつもと匂いが違うね……エンジンオイル変えた……?」(する、と背中を撫でる。冷たい鉄の手触りではなく、生暖かい人肌ビクッと全身を波打たせる。あれ?…なんかちがうかも。)「……ミ……シェ…………──────」(ゆっくりと目を開き、ようやくあなたと目を合わせる。未だ細かく揺れる目を大きく見開き、すうううううと息を吸って……止めた。) (3/21 23:32:59)
マリア/アシュトン > 「………」(息をするのを忘れ、そのまま死んでしまうのではないかと思われた頃。身体を興しながらあなたの両肩に手をあてがい、ぐいっと離れさせながら目をそらした。)「え?」(自分は幻覚でも見ているのだろうか。そういえば、シンナーを吸いすぎて気分が悪くなった事までは覚えている。かたかたと震えながらゆっくりと流し目でもう一度あなたの姿を確かめ、顔もよく見ないままにそれがなんとなくウェディングドレスを着た女性のかたちであることを理解した後、ぼそりと呟いた。)「え?どちらさまですか?」 (3/21 23:33:13)
大和守/ノービア > 「…………えっ? ……えっ……急にどうしたの、あなた……? さっきまであんなに私の事を……っ……」(ぐい、と体が揺れる。貴方の体から引き剥がされて、温もりが消える代わりに何処か冷たい空気が身を包んだ。突然の豹変に、ノービアは信じたくないとでも言うような表情を浮かべて答えにならない言葉を紡いでいた。でもそこで、ノービアはふと気付いた。貴方には、あなたに『花婿』かどうか聞いていないと。)「………………ねぇ、貴方」(この期待はまた裏切られるのだろうか。幾度となく破られて、やがて慣れてきたこの痛み。けれど避けては通れなくて、その人を見つけるまでは永遠に感じなければいけないもので。貴方の前へと立って、黒いマリアベールと髪を風に揺らしながら何処か不気味に言葉を続けた。) (3/21 23:45:15)
大和守/ノービア > 「……貴方は、私の『花婿』ですか?」(何度目になるのだろう。何時もと変わらない問いを一言一句違えず貴方にも投げ掛けた。その答えは少し、悟ってもいたのだけれど。) (3/21 23:45:17)
マリア/アシュトン > (ひゅるり、春風が二人の間を通り抜ける。アシュトンはあなたに背を向けたままなんとか意識を取り戻そうとしていた。少なくともあなたがカトリーナでもミシェルでもなさそうであるということは解っていたが、いかんせん今の彼にとっては情報量が多すぎる。)「えっ……」(改めて声をかけられ、肩をびくりと跳ねさせながら声を漏らす。恐怖よりもまだ、混乱が勝っていた。)「……えっと……は、はい……」(続きを促すための単なる相槌、あるいは語尾にクエスチョンマークがついたもの。しかし寝起きで掠れたアシュトンの低い声は抑揚がなく、肯定と捉えられてもおかしくはなかった。せめて寝起きでなければ。シンナーを溢していなければ。シェルターを塗り替えようなどと思わなければ。シントに行かなければ。逆説を取れば、それら全ては繋がっている。アシュトンの視線の先にあるフライドチキン屋の看板に描かれたニワトリは、食われる事も知らずに『Yummy!』の文字の横でサムズアップをしてこちらを見ていた。) (3/21 23:57:15)
大和守/ノービア > 「…………えっ?」(てっきり『花婿ではないと』、『違う』と貴方に返されると思っていたから。『はい』、と肯定された事に目を丸くして驚いてしまった。ぴちゃりと、新たに溢れた血が音を立てて跳ねた。そんな音も気にならない程に、ノービアは今や貴方しか脳内になかった。嗚呼、嗚呼、嗚呼。)「……ああ…………そうだったんですね。やっぱりさっきのも……えぇ、混乱していただけなんですよね? 起きたばかりだもの、仕方ないわ。だから私を離そうとしたんでしょう……?」(恍惚と、笑みを浮かべた。心から喜ぶ様な、貴方を慈しむかの様な、愛しく思う様な。愛しい者に向けるかのようなそんな笑みを浮かべる。するり、と黒手袋に隠された骨と化した手と人の手を貴方の頬を撫でるかの様に添えた。嗚呼、待っていました、私はずっと貴方だけを待っていたのです。私の『花婿』。貴方、あなた。私の、あなた。嗚呼、何てーーーー。)「ああ、あなた……」 (3/22 00:13:39)
大和守/ノービア > 「ーーーー……殺してあげる!!」(明確な殺意を怒りをあらゆる負の感情を持って呟かれた言葉。その瞬間、頬に添えていたその手を離して首へと動かし。そのまま首を絞めようとするだろう。ノービアのその表情からは先程までの表情はそのまま浮かべられていて、言葉とその表情とのちぐはぐさが何とも理解し難い。ええ、そう。ずっと、ずっと、『花婿』を殺したかったの。愛しい人、永遠を誓い合った人。殺してあげる。きっと少し辛いだろうけど、我慢してね。……我慢して、くれるよね。) (3/22 00:13:43)
マリア/アシュトン > 「え、まって、」(後ろからするりとアシュトンの頬に添えられた骨の手。されるがままに振り向くと)「あの、ちょっとまって、ちょっとまって!まって!!」(その姿は、明らかに人間ではなかった。徐々に、あるいは一瞬にして理解が追いついてくる。先程『花婿ですか』と問われて返した曖昧な相槌を、この化け物は肯定と受け取った。つまり、話が通じる相手じゃないってことだ。落ち着けアシュトン、シントでイモータルと戦ったろ。初めてじゃないんだ。そう自分に言い聞かせていたのはほんの0コンマ数秒の間の事だろうか。『んな訳あるかアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!!????』と叫ぼうと思える程に正気を取り戻した頃には、既に首に手をかけられていた。)「……ぐ……う……離………ッかふ……」(ああ、ぼくはこんなところで死んじまうのか。そう思いながらも、まだ生気に満ちた瞳であなたを睨みつけた。) (3/22 00:33:39)
シロー/ディラン > 「どこに行ったんだ⋯⋯?」(日が暮れてからというもの。ボイラー点検を行う為にアシュトンが使っていたトルクレンチの在り処を聞こうとして工房内を歩き回ったが見つからず。ハンスに聞くと外に出ていったと言う話を聞いて、大量の工具が散乱した工房をひっくり返すよりアシュトンに聞いた方が早いと外へとやってきていた。日の暮れた王都でまずディランが立ち寄ったのはセグレート。カツサンドかパスタでも食べているんじゃないかとテラス席を覗き、灯りの着いた店内を覗き、と歩いていたディランは、人気の無い小さな広場へと足を運んでいた。ふと、ベンチの隅に立っている人影へと視線をやって、足を竦ませた。)「っ⋯⋯!」(イモータル。白骨化した腕や肩が見えていて、急いで物陰に隠れようとしたディランであったが、ふとイモータルがベンチに寝そべるように座っていたもう一人の人影に気付くと、ぞわっと身体中をそば立たせた。) (3/22 00:40:29)
シロー/ディラン > 「アシュトンを離せぇぇえええええええッ!!!!」(イモータルに一度襲われてからというもの。出かける際は肩に銃を掛けるようにしていたディランは、怒号を上げながらイモータルの方へと近付いて、顔の前に構えた銃をアシュトンに当たらぬようしっかりイモータルの胸部に照準を合わせ、引き金を引いた。薬莢を撒き散らしながら、ダン!ダン!とイモータル目掛けて何発か引き金を引くと、恐怖を打ち消す為か雄叫びを上げながら走り出した。何度もイモータルと対峙したこと、実際にシントで交戦した事がディランを少なからず成長させていたのかもしれなかった。)「うわあああああっ!!」(近づくと銃を振り上げて、その銃床を思い切りイモータルの頭部目掛けて振り下ろした。 (3/22 00:40:30)
大和守/ノービア > 「ふふ、ふふふっ……ああ、ようやく……やっと……」(これで、やっと。ぎりぎりと首に力を込めていき、恍惚とした表情を浮かべて言葉を溢す。覆い被さり髪が肩から背から滑り落ちて、まるでカーテンの様に周りとを遮断しようとしていた時。)「いっ、ぐ、……ッ"、あ……っ!? 何、貴方……花嫁と花婿の間を裂こうとするなんて、野蛮な人。早く去って、居なくなって頂戴。……邪魔を、しないで」(胸部を数ヶ所撃ち抜かれる。雄叫びに、声に気付いてそちらをゆったりと見やった時には遅かった。鈍い音が響く。頭蓋がへこんでしまったのかと思う程強烈な打撃。只でさえ流れていた血が量を増して、顔を血で真っ赤にしながらディランを見た。感情に呼応するように髪が揺らめいて、言葉を紡ぎ終わると同時に先が鋭く刃物の様になった髪が生き物の様にディランへ襲い掛かるだろう。『花婿』を殺すのは、貴方を何処かへやってからだ。) (3/22 00:55:44)
シロー/ディラン > (銃を固く握り閉めた両掌か二の腕に掛けて重い衝撃と共にジンジンとした痛みと痺れが伝ってきた。肩を上下させながら、確かに胸を銃弾が穿ち、顔を血で赤く染めたイモータルを見下ろしていたが、ゆらゆらと髪の毛が揺らめいたのを見て背筋を凍らせてしまった。次の瞬間、全身をまるでチーズに串を刺すかのように髪で貫かれると、引き抜かれると同時に銃を取り落として地面に横倒しに倒れた。)「っぐぅう⋯⋯ううっ!!!痛⋯⋯ぐ、ぅ⋯⋯っうああ」(騎士の様に前線で戦い続けた経歴など持ち合わせていないディランはやはり痛みに弱く、取り落としたら銃を掴む所か、貫かれた部位を両手できつく抑えながら、胸元に引き込むように曲げて強ばらせた足をばたつかせることしか出来なかった。掌に温かく滑りを持った血が触れるのを感じながら、痛みに情けなくぼろぼろと涙を流して頭上の化け物へと震える声を発した。) (3/22 01:28:18)
シロー/ディラン > 「は、花婿⋯⋯?そ、その人はあなたの花婿なんかじゃない⋯⋯その人は俺の仲間で、結婚なんて⋯⋯しない!していない⋯⋯っ!⋯⋯だからやめてくれ⋯⋯あなたの花婿は他にいるはずだから⋯⋯。⋯⋯この醜い化け物め⋯⋯っ」(訳の分からない事を言うのは多くのイモータルに共通しているのか、追いつかない脳をフル回転させながら命乞いをするかのようにイモータルに訴える。いつだったか、噂に聞いたイモータルとそっくりだと思った。最後に小声で悪態を吐くと、喋ったせいで脇腹に走った痛みにまた体を丸まらせた。 (3/22 01:28:20)
マリア/アシュトン. > 「………かはっ……ディラン、さん…!」(ヒーローのようなタイミングで助けにやってきてくれたのは、自分とも縁の浅からぬ先輩整備士だった。花嫁姿の異形が首から手を離した隙に地面を転がるようにして受け身を取り距離を作る。)「ぼく諸共やられるかと、ハハッ!お陰で目が覚めました!ゲホッ…ナイスコントロール!」(銃の調整、ディランの照準。どちらかでも狂っていれば自分も被弾しかねなかった。アシュトンは先ほどまで自分が座っていたベンチを持ち上げ、そのまま高々と掲げる。アイアン製なら持ち上げられなかったろうが、アルミ製なら投げることくらいはできそうだと思ったからだ。)「その言葉、そっくりそのまま返してやるよ!せっかくミシェルやカトリーナと仲良くしてたのにさぁっ…!人の恋路を邪魔する奴は馬に蹴られてファックオフだぜ!」(啖呵を切ったのは良いものの、そう言い放った瞬間化け物の髪がディランの体を貫くのを見た。アシュトンは雄叫びを上げながら、アルミのベンチを化け物に向かって投げる。) (3/22 01:37:17)
大和守/ノービア > 「……みに、くい?」(ディランの小さな悪態を聞き逃す様な事は無かった。醜い……醜い、醜い醜いーー。怒りに表情が歪んだ。そのまま怒りを叫ぼうとしたその瞬間。)「ッ……!!」(ベンチが飛んできた。辛うじて回避行動を取る事が出来たのと、コントロールがいまいちだったのが幸いした。ベンチは横を飛んでいき、背後で甲高い音を立てた。突然の事に怒りを消化する事も出来ずにそれは底に溜まり、言葉と攻撃を食らわせてきたアシュトンに悲しげな表情を浮かべた。)「どうして……? 私は貴方を……酷い、酷いわ、あなた……どう、して……」(『花婿』に敵意を向けられた事が何よりも悲しかった。辛かった。ノービアは俯いて、血の涙を溢し続けるのだ。)「殺したいだけなのに……私は『花婿』を、あなたを殺さなきゃいけないの。ねぇ、痛くしないから……嗚呼、もしかしてそいつが悪いの? あなたに何かを吹き込んで……だから、だからなのね……」(無理矢理にでも理由を付けないと今にも壊れそうだった。ディランを仇でも見つめるかの様に睨んで、一歩近付いた。髪が揺らめき、まるで蠍の尾の如く集まった一つの刃がディランへ向かっていけば勢い良く降り下ろした。) (3/22 01:56:48)
シロー/ディラン > (アシュトンが怒号を上げて、さっきまで座っていたベンチが軽々と飛んで、化け物の背後で大きな音を立てて跳ねたのが見えた。何とか自分の怪我が命に別状は無い程度だということも理解はしていた。こんな状況でも怯えた様子一つ見せないアシュトンの声に鼓舞されてか、何やらぶつぶつと呟く化け物を見上げた。)「この人はあなたの花婿じゃ───うっ⋯⋯!?」(ほんの僅かに生気を取り戻した表情をしていたディランであったが、いざイモータルの恐ろしい眼が向けられると喉奥から絞り出すような声を上げて。睨みつけられると、丸めていた足を伸ばして僅かにばたつかせて。髪がゆらりと蠢いたその動きはさっきの攻撃を幻視させ。必死で逃げる為に体を転がらせて離れたのだった。)「ううっ⋯⋯」(何とか一撃は避けられたが、また同じ攻撃を無事避けられるかと問われれば頷けない。そんな時、アシュトンが動く気配を感じて、顔を上げたのだった。 (3/22 02:21:10)
マリア/アシュトン. > 「ディランさんっ………!」(言うに事欠いて、殺したいだけなのにと来た。イモータルの習性とやらなのか知らないが、ちょっとロックが過ぎるんじゃないだろうか。アシュトンはディランが取り落とした銃を拾い、走りながら片手でコッキングレバーを引く。翅の反動が軽く残り、かちんと音がした。発射準備を完了すると共に大柄な体躯で異形に組み付き、力任せに地に押し倒した。)「花婿ねぇっ……!それが生前の未練かい…!?」(銃口を地面と垂直に、顔の至近距離へと近づけたかと思えばそのまま口の中へ勢いをつけて突っ込む。返事も聞かずに両手でトリガーを引くと、酷く息を切らして肩を上下させた。自分の腕じゃ弾を浪費するだけなのは分かっていた。肉を切らせて骨を断つつもりで放った一撃は果たして__________……)「はぁっ…はぁっ………に、逃げろおおおっ!」(化け物の頭部がどうなったかまでは確認しなかった。イモータル討伐の名声なんかより、大切なものがぼくにはある。)「ディランさん捕まって下さい、逃げましょう。」 (3/22 02:43:09)
マリア/アシュトン. > (そう言うと、返り血を浴びた手を差し伸べた。……ディランさんは、ぼくを探しに来てくれたのかな。後でお礼を言わなきゃならないな。……アシュトンの生身の心臓は、そんな思考とは裏腹に、不規則にばくばくと脈打ち続けていた。看板に描かれた鶏は流れ弾を受け歪に曲がり凹む。まるで、何かから顔を背けているように。)〆【チキンハート】 (3/22 02:43:26)