ジュリイ&リューグナー

嘘だよ

盛岡冷麺/ジュリイ > 「(ここは静かな海の中。暗い昏い、深海というには浅いけれど、冷たくて寒くて、あまり心地よくない海。隠れているだけ、それしかできなかった。海の中にどぼんと静寂を叩き割る音がして、それが貴方だなんて思わなくて…いいや、可能性は大いにあった。海に囲まれたこの場所で、でも、それは、それはあまりにも。)っ…あ、ぅ…!(キラキラと輝く瞳がぐにゃりと歪んだ。いくら騙されても利用されても、ぼくは貴方を恨むことはできなかった。……ああ、本当は。恨んでいたかもしれない、けれどそれ以上に貴方はぼくに沢山のものをくれた。だから、貴方の"死"は、想定したくなかった。沈みゆく貴方に駆け寄るように近づいて、そっと抱きしめるように。)りゅ、ぐなさん、きこえる?   (3/21 16:22:12)
盛岡冷麺/ジュリイ > (ねぇ、ぼくだよ。覚えてるかな、りゅーぐなーさん。ぼろぼろと涙が零れおちる、溢れる。すぐに海の一部となるそれは、大粒の真珠のように透き通った輝きを持っているはずのそれは、貴方へ沢山の慈愛と哀れみを向けていた。海の中、満身創痍の貴方、きっとほとんど聞こえない。)りゅうぐな、さん、ごめんね、ごめんっ、ね、(ぼくが貴方を助けてあげることができたのならば。ぼくが貴方を救うことができたのならば。きっとこんなことにはならなかった。貴方はこんな最期を迎えるはずはなかった。__いいや、こんなというには美しすぎた。今の貴方は誰よりも、綺麗だ。海水が貴方と言う華の体力を少しずつ奪うだろう。時間がない、ああ、いやだ。伝えたいことがこんなにも沢山あるのに、いかないで、貴方まで。)   (3/21 16:22:28)
盛岡冷麺/ジュリイ > うっ…あ、あり、がとう。ありがと、う。(声が震える。手が震える。ぼくに沢山の事を教えてくれた。きっかけは嘘だったかもしれないけれど、貴方がくれたものはきっと贋物なんかじゃないはずなんだ。そう、信じているんだ。)(…ぼくは、おおばかものだから。)(貴方にはひどい騙され方をしたよ、貴方には本当に酷いことをされた。それでも、ぼくはあなたがだいすきだ。この世の中で、とても大切な人の一人だ。だからきっと、きっと。本当は、"だいすき"なんかじゃつたえきれないほど、ぼくはあなたがだいすきだ。…でもぼくにはそれを伝える事ができなかった。神罰の鎖がそれを赦してくれないから。どうしたら伝えられるのかな、どうしたら、どうしたら。そんな時に、きらり。希望が一つ、泡のように輝いた。……ぼくは魔術師だから、誇りをもってあなたに言葉を紡ぐ。)   (3/21 16:22:41)
盛岡冷麺/ジュリイ > りゅ、ぐなーさん、ぼく、ぼくね…っ(抱擁を精一杯強く。あなたの傷が痛むことも知らずに。)りゅーぐな、さんの、こ、ことが、(涙があふれてあふれて止まらない、あなたのことも満足に見えない、今はとても酷い顔をしているから、あなたはきっと笑ってしまうかも。ねぇ、聞いて。あなたを、あなたの魂を縛り付ける鎖を少しでも緩くするための、ぼくの精一杯の魔術。)す、すっごく。たく、たくさん、いっぱ、いっぱい、いっぱい、いちば、ん___」   (3/21 16:22:52)
盛岡冷麺/ジュリイ > 「だいっ、きらい。」   (3/21 16:23:00)
盛岡冷麺/ジュリイ > 「(魔術はこれでおわり?そんなわけないでしょう、あなたに伝えたいのはこの後。これはハッピーエンドじゃない、けれど、せめて"トゥルーエンド"にさせて。ぼくにできる、精一杯の…あなたへの嘘。これは、仕返し。少し身を離して、あなたに、また、精一杯の笑顔を向ける。悲しい顔で見送られるのは、嫌でしょう。せめてあなたが、こちらに手を振れるくらい、清々しく、明るく。ぼくにできる、あなたへの感謝を伝えるための一言。ぐちゃぐちゃだ、笑ってるのか泣いてるのかわからない。どんな顔をしているかすらわからない。それでも、ねぇ、聞いて。)」   (3/21 16:23:09)
盛岡冷麺/ジュリイ > 「__ふふ、りゅーぐなーさん。…う、うそだよ。」   (3/21 16:23:18)


ゑゐりあん/リュ-グナ- > (手を伸ばす。目の前に輝く光に手を伸ばす。その光の中にいるあなたに手を伸ばす。だけどその手は決して届かない。あなたはただ笑うだけで離れていく)まって…行かないで…(もう俺を1人にしないで。その言葉は泡となって消える。あぁ、またあなたは逝ってしまうのか。俺の気持ちを知らないままあなたは逝ってしまうのか。置いていかないで。1人にしないで。もう、寂しいのは嫌だよ)   (3/21 17:10:34)
ゑゐりあん/リュ-グナ- > (沈んでゆく。奥へ奥へと。その最中、意識が少しだけ戻った。冷たい海の中。深海の中。体を動かすこともできない。息もできない。そんな世界。自分がずっと閉じこもっていた世界のようだった)…あぁそうか…俺は負けたのか…(はっきりとしない意識の中でもそれだけは理解出来た。神にカルナを殺された、なんて己に嘘を吐いたせいで大勢の人を傷つけてしまった。殺してしまった。だけどもう後には戻れなかったのだ。後に引くことは出来なかったのだ。だから前に進むしか無かった。前にゼペタルと出会った時に、彼の言葉で記憶の1部を思い出した。その記憶は、今の自分が「嘘」で塗り固められていた事を証明するものでしか無かった。だけど認めたくはなかった。信じたくはなかった。だからその記憶すらも「嘘」であると、自分自身に「嘘」を吐いた)   (3/21 17:10:36)
ゑゐりあん/リュ-グナ- > …嘘しか…言ってなかったな…俺(昔はトゥルースなんて呼ばれていたのに、今では嘘ばかり。こんな姿をカルナに見られちゃ、きっと笑われてしまう)きっと…俺はこのまま死ぬんだろうな…。…もう…死ぬのは怖くない…だけど…(だけど、一つだけ心残りがある。月の綺麗な夜に、海で出会ったあの少女のことだ。彼女には、「人のため」と嘘をついて死の水を作らせた。その後は1度も会っていないが、きっと彼女は悲しんでいることだろう。自分自身に吐かなくてもいい嘘を吐き続けたせいで、彼女を酷く傷付けてしまった)あぁ…ジュリイさん…出来るならもう一度あなたに…あなたに…(謝りたかった)「りゅ、ぐなさん、きこえる?」(その言葉は、確かに届いた。耳にではない。魂に。彼女の声が確かに響いた)ジュリイ…さん…?(そう言いたかった。彼女のその姿を目に焼き付けたかった。けれど、目はもう何も見えない。のども潰れて声も出ない。あぁ…もう一度。もう一度だけでいい…彼女に一言いいたい…ッ。だけど、その声は届かない。肺に水が溜まっているのか空気すら出ないし、彼女の言葉もよくわからない)   (3/21 17:10:43)
ゑゐりあん/リュ-グナ- > 本当に俺は…何もできないんだな(そう思っていると体に何かが抱き着く。今まで自分の心にまとわりついていたじめじめとした「嘘」なんかではない。ただ、優しくて、暖かくて。リューグナーがずっと求めていたものであった。そして彼女の言葉が、彼女が縛り付けていた「魂」に響いた)大嫌い…か…。…そうだよな。そういわれて当然だったんだから…(彼女に嫌われるのが必然。この言葉はむしろ受け取りたい言葉であった。…だけど、どうやら彼女は嘘つきだったようだ。どうしようもなく優しくて、かわいらしい嘘つき)「__ふふ、りゅーぐなーさん。…う、うそだよ。」(その言葉が届いたとき、リューグナーは。…否、ブルースは救われた気がした。そうだ。最初にあなたに会った時に感じた感情。「彼女を護りたい」という感情。どうしてその感情を抱いたのかがようやくわかった。カルナとジュリイを重ねていたのだ。無意識のうちに。気づかないうちに)「ねぇトゥルース!」「なに?カルナ」「大っ嫌い!!」   (3/21 17:10:52)
ゑゐりあん/リュ-グナ- > 「嘘だよ!大好き!!」   (3/21 17:11:03)
ゑゐりあん/リュ-グナ- > ジュリイさん(神を憎んだ男、ブルース。神を罰する歯車になろうとした男、ブルース。しかし皮肉かな。神はそんな彼も、最期は見捨てなかったのだ)愛してます(肺に空気すらないのに。のども潰れているのに。声が出た。そしてその言葉はジュリイに確実に届いた。ずっとずっと言いたくても言えなかった言葉。届けたくても届かなかった言葉。それはもちろん、生前愛した人の代わりに届けたわけじゃない。ブルースとしてではなく、リューグナーとしてその言葉を届けたのだった。「愛している」と。「ごめん」じゃなくてごめん。わがままでごめん。でも、あなたが好きでした。そしてリューグナーは、最後の力を振り絞り、愛した女性の唇に、キスをした)   (3/21 17:11:46)


盛岡冷麺/ジュリイ > 「___あ…("私"がずっと欲しかったもの。私が失っていたもの。私が、私が。…私が。一瞬、つきりと頭が痛んだ気がした。それは、溢れ出る情報の洪水に、津波に呑まれて一瞬で掻き消された。)___わたし、わたし…(柔らかい唇への感触、涙は未だに止まらない。肺が"正常に呼吸を吸おうとする"。ごぽ、泡が口からこぼれた。)___あり、がとう、ありがとう。(思い出される"過去"、それに滅多打ちにされながらまた貴方を強く抱きしめる。)」   (3/21 17:44:18)
盛岡冷麺/ジュリイ > 「(怒鳴りつける女性の声。「どうしてこんなこともできないの」「どうしてこんな出来損ないが」「どうしてアンタみたいなのが生まれてきたの」ああ、そう。普通ではないかもしれないけれど、普遍的な不幸な家庭。殴られるのも蹴られるのも監禁されるのも、お決まり。精一杯やっているつもりでした、私は。ご飯をまともに食べさせてもらえないから、身長も伸びないし女の子らしい体つきにもなれませんでした。学校や学ぶ場所に行くことすら許されなかったので、難しいことがわかりませんでした。お母さん以外の誰かと話すことができなかったので、話すのが下手くそでした。腹を割って話せる大切な人がいないので、言葉をうまく紡げませんでした。)」   (3/21 17:44:30)
盛岡冷麺/ジュリイ > 「(私の家であるはずの場所、その周りに住む方々も見て見ぬフリをしていました。助けを求めることはできませんでした。みんなひそひそ、ひそひそ。ほかの小さな子供達も、私の体の傷を見て離れて行きました。指を指す子供に注意する母親、それもお決まりでした。いつまでこの地獄が続くのかと、思いました。けれど、ある日。母が「一緒に海に行こう」と楽しそうに話すのです。その日は機嫌が良かったので、殴られることはありませんでした。ご飯は貰えなかったけれど、充分でした。)」   (3/21 17:44:42)
盛岡冷麺/ジュリイ > 「(私は頭があまり良くないので、母の考えに気づけませんでした。出かけたのは夜遅く、真っ暗な空に輝く月が綺麗でした。人気のない海、崖と呼ぶには小さすぎる、岩と言うには大きすぎる場所に二人で立って、沢山楽しい話をしました。ふと、母が少し離れるから待っていてくれと口にしました。母が離れた時も、夜空に広がる星と月を見て満たされていました。海は真っ黒で、少し怖かったです。"母なる海"は時に牙を剥くものですから。また月を見上げて、ふと思ったのです。「あんな風に輝ける、夜の月になりたい」って。そうしたら、次の瞬間。背中にかるい衝撃を食らったと思えば、次の瞬間には冷たい水の中。もがこうとしました。)」   (3/21 17:44:53)
盛岡冷麺/ジュリイ > 「(…けれど、なぜか動きませんでした。ぷつりと苦しみもなく意識がなくなって、あっという間に肺は海水に侵されて。それが、終わりでした。それが、始まりでした。私を突き落とすような人は一人しかいませんでした。恨む暇もなく"生き"を奪われて、"母"に牙を剥かれ、それでも神は絶望することさえ許しませんでした。全てを忘れて、遺れて、一人砂浜に打ち上げられたのが"ジュリイ"としてのはじめての記憶でした。)」   (3/21 17:45:04)
盛岡冷麺/ジュリイ > 「(感情がぐちゃぐちゃになって、意識はまるで砂の塔のように崩れそうで、それでも貴方を離さない…いや、離したくないから。必死に" "の抱擁を。)___リュー、グナーさん。名前を、お、教えて、ほし、い(耳に届いたこの世で最も尊い言葉。貴方の名前を呼ばせてほしかった。貴方の、本当の名前を。私たちにとって、生前の名前こそが"真名"なのではないか、と思った。貴方の肩に顔を埋める。貴方しか見えない、貴方しか見たくないの。聞いて、私の本当の名前を。)」   (3/21 17:45:20)
盛岡冷麺/ジュリイ > 「ぼく…うう、ん。わたし、わたしの、なまえは。ルーシー、って言う、の。」   (3/21 17:45:29)


ゑゐりあん/リュ-グナ- > ブルース…!私の名前はブルースです…ルーシーさん…ッ!(気がつけばリューグナーもまた彼女を抱きしめていた。先程まで一切体は動かなかったというのに。強く、強く体を抱きしめた。沈んでゆく2人。しかし決して離さぬように。もう二度と、ひとりぼっちにならないように。母に裏切られた少女。神に裏切られた青年。しかし2人は何の因果か神罰を受け再びこの世界に生まれた。そうして2人は巡り会った。嘘つきと海月。最初は特別な感情はなかった。無垢な心を黒い嘘が利用しただけだった。だけど、それがそもそも嘘だったのだ。最初から、嘘は海月を愛していたのだ。そして今、2人は再び出会った。そして2人は幸せになれたのだ。海月は求めていた愛情を手にし、嘘は伝えれなかった想いを伝えることが出来た。2人の体は沈んでゆく。海の底へと。誰も邪魔のできない世界へと行く)   (3/21 18:05:13)
ゑゐりあん/リュ-グナ- > 「これから、よろしくお願いしますね。ジュリィさん」「よっ、よろ、よろししく、おねな、いします、ふふ。」   (3/21 18:05:18)