フェリス&リューグナー

終章Ⅴ

大和守/フェリス > (シント、その荒野には今やその自然さの代わりに機械が一つ姿を表していて、大きな駆動音を響かせながら徐々に目的地へと近付いていた。)「っとぉ……やーいイモータル! お覚悟っすよぉーッ!!」(天井点検口を開け、フェリスはそこから顔を出した。癖の付いた赤毛は作業を行う時の様に束ねられていた。何せ、今から行う事は作業と同等にかなりの集中力と機転が必要なものだろうから。視界に入ったのは男の姿。それだけを切り取ればただの人間にも思えるが、それがイモータルであるというのは聞いた話通りなら間違いないのだろう。まだ異質な面をはっきりとは見せつけられていないせいで普段のテンションを維持していた。一度中へと引っ込み、即座に再び顔を出せば一つ小振りなボンベを手にしていた。その中にはアセチレンが入っていて、いやはや衝撃を与えない様配慮しながら移動するのが実に面倒臭かった。それにこれは対イモータルの為と、寝ずに小さな容器に移し替えていたもので。苦労をしたのだから期待以上の効果を見せてほしいと期待しつつ、フェリスは決してボンベを倒さない様にしながらも大きく振りかぶり。器用にもボンベの蓋を開けると同時にーー投げた。)   (3/18 22:23:43)
大和守/フェリス > 「……光よ。地を照らし包みし光よ。この闇にその力を放つことを願わん。彼の者を照らし、その光を以て救済を与えよ!」(遠く、上手く貴方の側に落ちてくれたアセチレンは衝撃によって分解を起こし炎を巻き起こした。高熱の炎は広範囲に渡って燃え上がり、貴方を焼き付くさんとするのだ。ーーだが、フェリスの詠唱により炎だけには留まらなくなるのだ。ーー光が現れる。貴方の周りを囲うように。『高熱』の、光が。その熱によって炎になりきれていなかったアセチレンや炎へと起爆を促して。)「よっしゃ上手くいったっす!!」(ーー強烈な爆発音が響く。元よりそれを狙っていたらしく、鼓膜をやられないよう耳を塞ぎながらもフェリスは上手くいった事に歓喜し、そして爆発による煙のせいで貴方の姿が見えないまま、じっと目を凝らしていた。殺れただろうか。でも、駄目だったならば次はどうしようかと、普段とは比べ物にならない程目まぐるしく思考を動かしながら。)   (3/18 22:23:46)


ゑゐりあん/リュ-グナ- > また機械ですか。いい加減飽き飽きですねぇ(機械の駆動音。それは前にも聞いた機械と似たような音でありリューグナーは嘆息しつつ影の壁を作った。きっと前と同じ機関銃だろう。同じ手は喰らわない。そう思ってのことだ。しかし、相手からの攻撃はこれまた想定外の攻撃であった。そばに落ちてきたひとつのボンベ。それが地面に激突すると同時にリューグナーの体を炎が包む)…ッ!?(王国のこれまたまだ見ぬ技術。再び反応が遅れたリューグナーではあったが、影を体全体に覆うことにより炎を消し去ることに成功する。とは言ってもリューグナーの体表にはそれなりの火傷跡があり、ダメージはしっかりと入ったようだ)…王国は相変わらずですねぇ…。私に想像を常に超える。だから嫌いなんですよ…その力があるなら、神に頼らずともいいと言うのに…ッ!(そう言うとリューグナーの影から巨大な木が生える。大広間の天井を突き破るほどの大きさを持つ木)   (3/18 22:44:29)
ゑゐりあん/リュ-グナ- > しかし、どうもあなたはおつむが足りないようだ。光が強ければ強いほど影もまた濃くなる。私の能力(チカラ)は影の濃さに依存しますからねぇ。あなたが光源を作ってくれたことで、こんなことも出来ちゃうのですよ(そう言ってリューグナーが腕を前に突き出すと、木の枝が乱雑に伸び始め、大広間を凄い勢いで埋めつくし始める。その枝の尖端は鋭く、あちこちの壁や床に痛々しい痕が残っている。そんな枝がフェリスの乗る機械にも迫る。この鋭さである。どんな鋼鉄の板であろうとも簡単に貫くであろう。この部屋から逃げる以外に、生き残る方法はなかった)   (3/18 22:44:31)


大和守/フェリス > 「…………あっ」(先程までは貴方の異質さなどちゃんとこの目で見てもいなかったから余裕ぶっていられたけれど。存在してなかったものが影から現れればはっきりと理解して、思わず頬が引きつった。しかし固まっている暇などなくーー)「……ッ、あ"……ぐ、う、ううッ…………いっ、たいっすねぇ……ッ!! 乙女の柔肌に、ッ、何しやがるんッすかぁぁあっ!!」(シェルターの中なら安全、だなんて思い込んだのが悪かった。中へと引っ込み、目を瞑って衝撃に耐えようなんて思っていたがーー大間違い。先程投げたボンベ以外衝撃に弱い物を積んでいなくて良かったな、なんて間違った安心を先ず覚えた。次に来るのは目前に迫った枝の先端やら大きな衝撃への驚き。そして、脇腹を貫き至る所へかすった苦痛への我慢。歯を強く食い縛って悲鳴をあげないよう耐えようとしたが、やはり痛みへの反応は純粋で、呻き声が落ちる。攻撃が一時収まれば点検口から少しだけ顔を出して、『怒り』の交えた言葉と共に痛みに耐えながら相手を睨んだ。)   (3/18 23:22:21)
大和守/フェリス > 「か弱い女の子を大事に扱わないとか、そんなんじゃあモテないっすよ恋すら出来ず終わるっすよ!! それでもいいんすかっ!!」(普段己の事を女の子扱いなんてした試しも無いというのに、今回ばかりはそうも言ってられないのかシェルターを傷つけられた事やらへの『怒り』が勝っていた。冷静に聞く側からすればふざけている様にも思えるかもしれないがフェリスは至極真面目に話をしている。ふー、と勢い良く叫んだ後に手早く中へと潜り、痛みに時折呻きながらも操作部分や精密機械の置かれた場所を軽く見て。)「ッ、あっぶねー……っす、ギリ動ける範囲っすかねこれ……っし……」(これで動けなかったら『怒り』ではなく本当に絶望でしかなかったが。何とか動ける事を確認すればレバーやらを動かして、何かアクションを起こされる前に今出せる全速力でその場を去っていくのだろう。つまりは、『撤退』である。)   (3/18 23:22:24)


ゑゐりあん/リュ-グナ- > チッ…まだ生きてるんですか?しつこいですねぇ…(シェルターを突き刺したというのにまだ顔を出す余裕を見せる相手に少々イラつき舌打ちをするリューグナー。しかし枝の侵食は未だ止まらない)まぁいいでしょう…。串刺しにして差し上げましょう…!(そう言って更に枝を伸ばそうとした瞬間であった。相手の言葉が。単語が。コードが)あ…(嘘を暴いた)く…なんだ…これは…ッ!?(脳に降りかかる膨大な記憶。それはリューグナーの処理能力を越え激しい頭痛を起こした。敵が逃走をしているというのに追撃できないほどに)カル…ナ……ァ…ッ!(地面に膝をつき頭を抱えるリューグナー。さぁ、最終章へと行こう)   (3/18 23:37:05)