アシュトン&フェリス
無限ループにご用心!マリア/アシュトン > (15:44分 聖フィニクス騎士団工房 シントから帰還したアシュトンは、相変わらず機械いじりに精を出していた。風呂上がりのようなやけにいい香りをさせて、首にかけたタオルには髪からぽたぽたと滴り落ちる水が染みている。アシュトンが見つめている本日の新作の見た目について説明しよう。ゆるいカーブをしたスタンド型の洗面器のようなものの両側に、硬めの白い繊維が無数に生えた棒が二つ。ちょうどブラシの木の花のような形状で、棒の周りとぐるりと繊維が覆っている、太さはトイレットペーパー程で、長さはトイレットペーパー2本分。ブラシの根本には何らかの装置がついており、洗面器には蛇口が二つ、以上。) (3/17 15:57:31)
マリア/アシュトン > 「……ふー、調整完了。…‥さて、誰かいねぇかなぁ。」(何らかの装置からドライバーを離し、袖口で額の汗を拭ってからあたりをキョロキョロ見回した。時々こうして仕事と関係ない発明をしては、騎士団の人間を巻き込んで試運転をさせてもらうのはいつものことだった。)「あっ、フェリスさん!ちょうどいいところに。ぼくの新作の被検体になってくれませんか?飯おごりますよ。」(後輩整備士の姿を見つけ、嬉々として声をかける。ついこの間ディランに鼻毛シェーバーを試させて血を見たというのに、なかなか懲りない男である。) (3/17 15:57:36)
大和守/フェリス > 「…………ふぃーっ、疲れたっす……。でもこれで作業はしやすくなった筈っす!」(むふふ、と己の作業場を見てフェリスは得意気な表情を浮かべた。発明に精を出すのも良いが、最近工具が散らかりっぱなしで何処に何があるのかも分からない事を思い出せば、自然と片付けへ手は動いていた。使用したのは恐らく三十分程度。どうやらかなり散らかっていた様で、今度から分かる様にしなければと名称を記載した紙と工具に合った箱とをせっせと用意していたらこんなにも時間が掛かってしまったのだった。しかし、その時間の分作業がやり易くなるに違いない、と。見違える様に綺麗になった作業場を見て、これからの快適さに満足を覚えていたのだった。……然しまぁ、こんな苦労も水の泡にしてまた適当に放り出してしまうのがオチなのだろうが。) (3/17 16:22:12)
大和守/フェリス > 「んあっ、アシュトンさん! もちろん良いっすよ~! どんなの作ったんすか?」(折角だし休憩してから一新した作業場で何かやってみようと足を進めた所で。声を掛けられれば貴方の方を向き、先輩の姿にぱあっと笑みを浮かべたのだった。成る程、この人はまた何かを発明したらしい。色々な機械を作ってみたいと望むフェリスにとって貴方は憧れでもあり、その手伝いが出来るならば何と嬉しい事だと思う。その新作とやらの詳しい内容を聞いてもいないのにそう軽々と請け負ってしまうのは、フェリスのその性格をよく表しているとも言えたかもしれないが。とは言えその新作がどんな物であろうと後から断る様な事は無さそうで、どんな物を発明したのだろうと期待に瞳を輝かせて貴方を見つめていた。) (3/17 16:22:14)
マリア/アシュトン > (想像以上の快諾にアシュトンは微笑む。熟、彼女は明るい人だ。男だらけの工房に華を添えてくれる彼女に癒やされている整備士も少なくないはずだと思う。例えばなんだろう、”みんなの妹”とか、そんなところか。)「洗髪マシーンです。そこのリクライニングチェアに座って、顔を上にして洗面器に頭を委ねてもらえます?ぼくが試した時は問題無かったけど、いろんな頭の大きさで使えるようじゃなきゃ意味がないから。髪濡れますけど……いいですよね?」(そう言うと、あなたがここに首を突っ込む前に動きを見せて安心させようとスイッチを押す。蛇口からぬるま湯が出てきて、ブラシが左右に動きながら回転する。さながら小さな洗車マシーンだ。) (3/17 16:51:17)
大和守/フェリス > 「へぇえっ……! はーい、分かったっす! ……こんなのも作れちゃうなんて、凄いっすねアシュトンさん……」(『洗顔マシーン』との返答と説明を一通り聞いた後、フェリスはぱちぱちと小さく手を叩いて貴方の新作を讃えてみせた。お世辞でも何でもなく心からの本心で、これがあれば色々便利になりそうっす、なんて内心感想を溢した。事実、フェリスはやや面倒臭がりな一面もあり、疲れた時は風呂に入る事を嫌がり数十分掛けてようやっと風呂に入る様な人物だ。そんなフェリスだからこそ余計に貴方の新作を是非普及させて欲しいものだと熱が入る。髪が濡れると聞いても怯んだりはせず、腰を掛けようとしたその直前。髪を結んだままなのに気付けば、黒の髪ゴムをするりと外し作業着の胸ポケットにそれを仕舞った。)「これで大丈夫っすかねー?」(貴方に言われた通り、リクライニングチェアに腰掛けて。顔を上にして洗顔器に頭を預ければ声をあげてそう問うてみた。頭の向きのせいで声が出し辛く、声が小さすぎて聞こえないなんて事にならないよう何時もより声量を大きめにしたがまぁその声は工房の中によく響いていった。煩い程の音が貴方の耳を刺激した事だろう。) (3/17 17:15:44)
マリア/アシュトン > 「うおっ」(『大丈夫っすかねー!…っすかねー!…かねー…!ねー…!』……フェリスの声が工房の中に谺した。一瞬驚いて後退ったが、こほんと咳払いをしてスイッチのほうへ屈む。)「……そんなに大きな声出さなくても大丈夫ですよ、聞こえてます。……じゃ、いきますね。スイッチオン!」(ぽちっとな。アシュトンがスイッチを押すと、ウイイイインと音を鳴らしてブラシが回転し始めた。蛇口からぬるま湯が迸り、ブラシはフェリスの頭を挟むように接近する。そして、フェリスの頭を捉えた刹那。回転によって激しい水しぶきを上げながら、ブシャブシャブシャブシャとブラシがあらぶりはじめた。)「あっ」(もう一つの蛇口から、とろりとした液体が出てきた。シャンプーだ。シャンプーを溶かした水を派手に撒き散らしながら、洗面器の中はおびただしく泡立って行く。シャンプー用の蛇口はとめどなくシャンプーを流し続けた。) (3/17 17:28:05)
マリア/アシュトン > 「あっ、ああっ」(ブラシの回転とともにフェリスの髪も上に巻き上がる。顔に水がかかるどころか、膨張を止めない泡にフェリスの顔面が呑まれるのではないかと思った。)「あわわ……フェリスさんが…」(おろおろしつつも、アシュトンは機械の動きを見ずにはいられなかった。何故こうなったんだ。改善策は……?─────とうとうフェリスの顔が見えなくなった頃、はっとしてスイッチを止める。)「……フェリスさん、ありがとうございました。」(泡のかたまりに話しかける。)「失敗です!」(いい笑顔である。) (3/17 17:28:10)
大和守/フェリス > (ブラシの回転する音。そして水の音。泡が目に入らない様にと目を閉じて、己の赤毛が清潔に綺麗にされるのをただ待っていた。──此処までは、良かった。ブラシが唸り声をあげて荒ぶり始め、左右で獣の如く獰猛に動くのを感じ。不安になりつつもこういう仕様なのだろうかと無理矢理理解し、そのまま待って──)「──んみゃっ!? えっちょこれ大丈夫なんですかアシュトンさ、」(──膨張していく泡の感触が瞼へと伝わり。──更にそれを越えて迫って来ようとするぽつぽつとした柔らかい感触に、本当にこれは大丈夫なのかと問おうとした所で。顔全てを侵食せんと進む泡の軍勢は口までにも及んでいた様で、口腔の中に入り込んだ泡に言葉を無理矢理止められた。) (3/17 18:09:55)
大和守/フェリス > (──最初は独特の感触に包まれ、何も感じぬ無味に一瞬虚を衝かれる。しかし次の瞬間には口一杯に淡い苦味が広がって──。けれども、薄くともそう簡単には忘れられない様な爽快とした味もを感じる。まるで味わった事のない感触と味に、フェリスは……。)「──……っぷぇ"、うげ、っに、にっっが、っ"、……な、ぁ、ちょ、ちょっとぉおぉぉ……っ!!」(装置が止められれば勢い良く起き上がり、ぺっぺっと口の中の泡を吐いた。正直、もう二度と味わいたくない時間を数秒掛けてたっぷりと感じる事が出来た。どうか二度とこんな事がありませんように。)(────即ち、最悪だ。)「……ちょ、とれな……っ、っぎゃあぁぁぁあぁあッッ! いったぁぁぁああ!!?? アシュトンさん水! 水を早く!! 下さい!! っす!!」(兎に角顔に蔓延った泡を取ろうと、作業着の袖やらを使い拭おうと奮闘していたものの。途中で思わず目を開いてしまったのだろう。その痛みに悶絶しばたばたと足を動かし跳び跳ね、早く水をくれと請求した。) (3/17 18:09:57)
マリア/アシュトン > 「おっおおっ…げ、元気いっぱいだ……」(死にかけのセミくらいじたばたし始めたフェリスを見ながら、アシュトンはそんな呑気な事を言っていた。洗髪マシーンのホースがくっついている水道の元をドライバーでこじあけ、その真下にある排水溝に水を流し続けた。)「フェリスさん、ここ使ってください!……ごめんよ、そんな事になるとは……」(床におしりをつけないように腰を落としてかがみ、首にかけていたタオルをフェリスに手渡す。濡れ鼠となってしまった彼女には、なんでも好きなものをおごってあげるとしよう。オススメはピッツェリア・アズーロ王都のペパロニピザだけど辛いものは平気だろうか。) (3/17 22:23:06)
マリア/アシュトン > 「……な、なんでも好きなもの奢りますよ。あはははは……服もびっちゃびちゃにしちまったし……あ!そうだ!!」(アシュトンは立ち上がり、とてもいいことを思いついたような顔であなたに提案した。)「ぼくのシャワールーム……使いますか!?」(この男は何を言いはじめるんだ。)「シャワーヘッドについ最近、ちょっとした改造を加えましてね!最高の水圧を体験できますよ!」(本当に何を言っているんだ。───────そして、イキイキとした顔でまた言うのだ。『被検体を探してたんすよ!!!』と。)〆【無限ループにご用心!】 (3/17 22:23:14)