フェリス&レスティ

インスピレーション

大和守/フェリス > 「……うーん……何か良いアイディアは浮かばないもんすかねぇ……」(ウェント、その噴水広場にて。普段は思い浮かぶアイディアのままに存分に工房での作業に勤しんでいるが、ここ先日はアイディアが上手く浮かんでこないのだ。延々と悩んでいても進展は無いと断じ、何か気分転換でもすれば思い浮かぶかとこうして足を運んだ次第である。)「こう……ぱーっと、皆楽しめるような奴が作りたいんっすけど……ううん……あれはどうっすかねぇ……いや、うーん……」(噴水の縁に腰掛けて、足を組みながらフェリスは唸っていた。水の騒ぐ軽やかな音、木々の涼しい音色。それを耳に入れ楽しむ事すら出来ない程……そもそも集中しすぎているせいで耳に入っていないのだろう。ぶつぶつと絶えず一人言を溢しているせいで、辺りからはやや白い目を向けられている事にもフェリスは気付いていない。果てにはスパナをくるくると手で弄びながら、インスピレーションが沸くような何かが浮かばないかと記憶の隅々までを漁っていたのだった。)   (3/16 17:17:16)


黒助/レスティ > うーん…どうしたもんかなぁ……あそこで「行く」だと他の言葉の意味が分からなくなるし……(腕を組み、指を口元に当ててぶつぶつと何かを呟きながら大通りの片隅を進んでいく。よほど深く考えているのか、その足取りはしっかりとしていながらも、周囲の様子は見えていないらしい。現に、回りの人から向けられる変なものを見る視線に気がついておらず、前を向いているのになにも見ていないという状況だった。普通のひとならば足を止めているはずなのだが、彼女の場合はその化け物とも言える行動力のせいで無意識のうちに歩いており、路地裏に入っていないだけまだましなのだろう。一応このウェントの地図は頭の中にほぼ全て叩き込んでいるため、迷うことはないだろう)   (3/16 17:32:02)
黒助/レスティ > はっ、じゃああそこを「去る」にすれば!…いやぁ、そうなると最初の部分がおかしくなるもんなぁ……あー!どうすれば良いんだぁ!――って、いつの間にこんなところに!?(うがぁ!と言わんばかりに、というかそれに近い叫びのようなものを上げながら頭をがしがしと掻くと、それで漸く自分がいる場所を理解したらしい。周囲を進む人たちから怪訝なものを見るような視線を向けられていることを不思議に思いながら、いつの間にかたどり着いていた場所――フェリスのいる噴水の回りを不思議そうに眺めていた)   (3/16 17:32:04)


大和守/フェリス > 「──んぎゃっ!」(なんて、強烈な音によってフェリスの意識は現実へと無理矢理引き戻されるのだった。体をびくりと跳ねさせて、はっと顔を上げて見れば視線の先にはあまり見掛けない様な……そう、まるで探検家のような装いの女性、貴女がいて。これは面白そうだなぁなんて好奇心に駆られ、勢い良く立ち上がっては貴女の元へ小走りで駆けていくだろう。)「……そこのお姉さん、ちょっと良いっすかねっ!? その、お姉さんの格好、ここらじゃあんまり見なさそうな奴っすけど……お姉さんって、何されてるんすか?」(初対面。フェリスと貴女は何の言葉も交わした事も無いし見掛けた事すらない。出会った事があるならそのインパクトによりそう簡単には忘れられないだろうから。それだというのにまるで知り合いにでも話し掛けるような軽い口調で、腰を軽く折って貴女を興味に満たされた瞳で見上げながら。尻尾があれば勢い良く振られていたであろう、まるで犬の様な雰囲気を漂わせて、貴女をじっと見つめていたのだった。)   (3/16 17:46:46)


黒助/レスティ > ん?あぁ、私?私はね、考古学者兼トレジャーハンターだよ!そう言う君は…ははぁん?もしかしなくても騎士団の機械技師と見た!(何が正解なんだ…?と首を傾げながら再び熟考へと入ろうとすると、そこのお姉さん、と元気な声で呼び止められた…ような気がした。もしかしたら私じゃないのでは?と思い周囲をキョロキョロと見渡したが、どうやらそれは勘違いで自分へのものだったということが理解できた。故に、声が聞こえてきた方向へと視線を向けた。その視線の先にいたのは、まるで犬のような気配を漂わせる、癖のある赤毛をした女の子だった。無論、作業着の腰の辺りに尻尾はないし、目に映える赤毛のどこにも耳のようなものは見えない。だが、何故か気配的には犬なのだ。それを不思議に思った――が、訪ねられたからには答えねばならない。黙っているのは失礼だ。そう考え、自分の職業を隠すことなく答えていた。目の前の女の子からは怪しい気配も血の臭いもしないし、瞳もとても純粋で優しい視線をしていた。それらの事から、この子は安全だと判断したが故に素直に答えたのだ。そして、そのお返しとしてニコニコと笑いながら相手の職業を訪ねていて)   (3/16 18:00:19)


大和守/フェリス > 「へ~っ!! 考古学者に、トレジャーハンター……凄いっすねぇ、お姉さん……っ!」(実の所、フェリスはそこまで頭が良いという訳ではない。機械と魔術以外は本当にからっきしで、肝心の機械と魔術も勉強しながらこつこつと経験値を重ねている状態なのだから。『考古学者』。『学者』、といえばそりゃあ凄いというのがフェリスのイメージにはあり、きっと貴女はとっても頭が良い人なのだろうと思っている。それに加えて『トレジャーハンター』。フェリスはわくわくする様なものが大好きだ。面白そうだし、何より機械を作る時のアイディアにも組み入れられると重宝している。フェリスの憧れが詰まった貴女はまさしく理想の一片を担っていて、讃える言葉と共にその瞳は輝かんばかりだった。)   (3/16 18:19:53)
大和守/フェリス > 「……ん~、惜しい、っすね! 私は聖フィニクス騎士団の『整備士』っす! 私なんかじゃあ、機械技師サマの足元にも及ばないっすよ~! まだまだ勉強中の身っすから!」(職業を訪ねられ、フェリスは貴女の言葉にうーんと口惜しそうな表情を浮かべた。『機械技師』なんて大それた位には己は立っていない。その位に従属する、『整備士』……の中でもフェリスの技術はまだまだ未熟であるとそう自覚している。まだ手に持ったままのスパナに気付き、ベルトへ取り付けた金具へとスパナを提げながらそう答え、己の未熟さを恥ずかしがるように頭を掻いたのだった。)   (3/16 18:19:55)


黒助/レスティ > へっへー、でしょー?…って言っても、今は暗号の解読に苦戦してるんだけどね(女の子の言葉にどやっ、と腰に手を当てながら胸を張る。褒められることは悪いことではないし、変に謙虚になる必要はない。褒められたなら喜ぶべきなのだ。だから結構自身のある大きさの胸を張るし、惜しげもなくどや顔をさらすのだ…だが、そこで今ぶつかっている暗号の壁のことを思い出すと。自信満々だった胸のうちが少しだけ陰り、なんとも言えない表情になってしまう。無理、というよりも難題であるということは楽しくて良いのだが。完全に八方塞がりなのだ。どこをどうやっても間違いになるし、間違っていることが正解というわけでもない。正解は確実にあるはずなのに、そこにたどり着くことができないのだ。それが悔しくて、なんとも言えない気分になってしまう)   (3/16 18:31:39)
黒助/レスティ > 外れたかぁ…うぅ、恥ずかしい。あんなに自信満々に言ったのにぃ……(へにょーん、と落ち込みぎみだった上半身が更に曲がると、相手と同じように恥ずかしがるように頭を掻いた。自分にも恥ずかしいという感情はある。元気だし、いつも笑顔であるという事は自覚しているが。それでも恥ずかしいものは恥ずかしいのだ…しかし、この子は自分に何の用なのだろう。それが気になる)   (3/16 18:31:42)


大和守/フェリス > (──『暗号の解読』──……。その好奇心の満ち溢れる単語と単語に、やはり貴女はとっても凄い人なのだろうとフェリスはそう確信し、胸を張る貴女に尊敬の眼差しを向けていた。けれど貴女の表情が曇ってしまったのを見て、フェリスはきょとんと首を傾げた。)「なっはははっ! まぁこの格好っすもんね、間違えるのも仕方ないっすようっ!! 恥ずかしがる必要ないっす~!」(自分と同じ様に、恥ずかしそうに頭を掻く貴女を見てそう快活に笑みを浮かべてみせた。如何にも機械に携わってる者ですといった風の作業着を着ていれば誰だってそう勘違いする事はあるだろうし、別に恥ずかしがる事はないだろうとは思っているからだ。)   (3/16 18:55:49)
大和守/フェリス > 「あっ、そうだ忘れてたっす! えーとあの、私色々機械とか作ってるんっすけど、アイディアが中々浮かばなくって……そこで、お姉さんのこれまでの経験とかの話を聞きたいんす! そこから浮かぶ物もあると思うんすよ~! どうっすか! 良いっすか!?」(ハッ、と会話に埋もれ聞きたい事を忘れていたのか、人差し指を立ててゆらゆらと動かしながら用件を口にした。そんな呑気な態度は、驚きの変わり身の早さで打ち消される。ずいずいと貴女へ迫っていき、そして貴女の手を取ってはきらきらと瞳を輝かせる。色んな経験を詰んでいるであろう貴女の話を聞けば、確実に何か良いものが思い浮かぶ筈だ。時間が経過するにつれその勢いは萎んでいき、空想の尻尾を垂れさせるかのように上目遣いになりながら貴女の返答を待っていた。)   (3/16 18:55:52)


黒助/レスティ > 成る程ね…勿論良いよ!私で良ければ手伝うとも!(自分に声を掛けてきたこと、その理由を聞けば成る程と納得した。彼女はその見た目通り、自分は間違えたものの整備士だという。その彼女が自分と同じように悩み、苦戦しているというのならそれを手伝わないわけがない。故に、こちらの手を握りしめる相手の手を強く握り返し、キラキラと輝く視線を相手の視線と絡めて強く了承した)   (3/16 19:14:52)
黒助/レスティ > それじゃ、何から話そうかな…ホーリアの森林遺跡か、マージの楼閣か。君は何を聞きたい?(幸い、話すことのできる遺跡のストックは山のようにある。遺跡だけではなく、その道中の出来事だってあるし、見つかった物の話だってできる。この子の発明の手助けができるなら、幾らでも話すし、何時までだって話そう。そうすれば自分の問題も解決するだろうから――そう言いながら相手の手を握ったまま噴水の側に近寄り、ポケットからハンカチを出して縁の一角に広げる。その隣に座ってからポンポンとハンカチを軽く叩き、座るように促しておく。今日は暖かい上に作業着であるとはいえ、石に長時間座っているとそこから体が冷えてしまうのだ。故に、足りるかどうかはわからないが、これで少しは楽になるだろうと思い、ハンカチをおいた。さ、座ってくれれば話を始めよう、長く楽しい、遺跡の話を――)   (3/16 19:14:55)