ディラン&アシュトン&リューグナー

終章Ⅲ

シロー/ディラン > (シント。煌々と春の陽射しが差す荒野に、無限軌道の駆動音と排気音が響き渡る。シントに現れたというイモータルと無骨な鉄の塊は対峙していた。)「アシュトン、イモータルだ⋯!!」(現れたイモータルに気づくが早いか、先の打ち合わせ通り左側の防護扉を開けて横に設置された小さな足場へと出ると、据え置きのガトリング砲のハンドルを握って回し始めた。)「連続で撃てるのはもって60秒! アシュトン援護!!」(カラカラと薬莢を地面に撒き散らしながら、イモータルに向けて轟音を放つガトリング砲の銃声に負けないよう声を張った。)   (3/15 21:35:03)


マリア/アシュトン > (移動式シェルターの天井ハッチを開け、アシュトンは中からひょっこり顔を出す。シントの強い潮風がくせの強いブロンドの髪を煽った。)「砦が見えました、ディランさん。準備はOKですか?」(ハッチの中へと頭を引っ込め、足を折りたたむようにして座り込み、騎士団から配布された調書をぱらぱらとめくりながら敵の情報についておさらい。)「黒い影と戦った騎士たちと、それから本体と思しきイモータルの討伐に向かった騎士からの情報です。男の姿で影の触手を操り、武器に変換することも出来る、名前、目的は不明。騎士のイビーリオさんが出撃したものの、討伐には至らず各地で変死は続いている。……以上。魔術師たちが来るまで時間を稼ぎましょう。」(合点したように咆哮を上げるディランに続き、ヒュウと声を口笛を鳴らした。)「容赦ねぇなぁディランさん!OK、突貫だ!」(もう一度ハッチから顔を出し、次は敵の姿が良く見えるように身を乗り出す、ディランの後方でアシュトンは柄付き手榴弾を持って叫んだ。)「カトリーナもご機嫌みたいっすねぇ!!───────おい、化け物!遊ぼうぜ!ぼくはアシュトン・コナー、名を名乗れよ!」   (3/15 21:45:16)


ゑゐりあん/リュ-グナ- > …ん?なんです?この音…(イビーリオ、そして鬼若と戦った大広間にて今日も敵を待つリューグナー。昨日受けた傷は完治しており、傷跡すらない。さて、今日はどんな奴らが来るのだろうか。…そう思っていると、彼の耳になにか音が聞こえてきた。ガラガラ…というような金属音のような音。それが徐々に大きくなっていた)キャタピラー…?大砲でも持ってきたんですかねぇ(そう予測したリューグナーは影の分身を解除。何時でも攻撃できるように意識を切り替える。移動用大砲でも持ってきたか。しかし、大砲は弾が遅い。自分の動体視力を持ってすれば回避は余裕。そしてそのまま反撃だ。そう思ってたが、姿を表したのは大砲とはまた別の何かであった)…は?(そのあまりにも想定外な形に思わず素っ頓狂な声を上げるリューグナー。しかし、そんな隙を敵は逃さない。突然降ってくるは鉛の雨。それは肉をズタズタにする死の雨だった)バ…ッ(あまりの驚きに一瞬反応が遅れたか、数発の弾丸が体を貫通するが、すぐさま硬質化した影の壁を展開する)   (3/15 22:01:45)
ゑゐりあん/リュ-グナ- > バカかこいつら…ッ!?(武器に使えるほど硬質化した影。それを厚さ30cmの壁にしたのだ。流石に弾丸は貫通しないものの、爆音と強い衝撃、更には受けた銃傷に顔をゆがめつつリューグナーは思わず叫ぶ)こ…こんな兵器があっただなんて…ッ。この技術は王国か…ッ!?戦争ではこんな兵器見てないぞ…ッ!(王国がこんな兵器を隠し持っていたとは知らなかった。その油断がリューグナーに傷を負わせた。しかし、1分ほどしてその鉛の雨は止み、大広間は静寂を取り戻す)弾切れか…!(それを好機と見たリューグナー。声が2人分あったことを思い出し、影の壁を投擲しやすいナイフへと形を変形させ、2人目掛けて投擲する)   (3/15 22:01:51)


マリア/アシュトン > 「ゲッ、受け止めやがった……思った以上にまずいっすよディランさ………───────やべえッ、避け────」(黒い壁がナイフに変形したのを目にした瞬間警告を発するも、騎士ですら致命傷を追った異能となればそう易易と回避させてはくれない。ナイフはアシュトンの胸のあたりに突き刺さり、そして影のように消えていった。)「……っひ、ぐあっ…!!」(持っていた手榴弾は、ピンを抜く余裕もなくアシュトンの手から落ち海のほうへ転がっていた。アレだってタダじゃねぇのになァと思いながら胸に手を当てると、だくだくと流れる血が掌についた。)「……はぁ、はぁ、クソッタレ、やってくれるじゃねぇか……ディランさん代わります!」(ディランを押しのけて、ガトリング砲・カトリーナのレバーを手にする。影の異能でカトリーナもやられるなら、自分が守らなければと思ったからだ。それに、どうせ死ぬなら敵の情報くらいディランに持って帰ってもらわなければならない。『死にたかァないけどな。』)「   (3/15 22:28:14)
マリア/アシュトン > 「そうかい、名乗りたくねえってんなら好きに呼ばれて貰うぜ、マザーファッカー!冥土の土産に良いこと教えてやろうか、お前を倒した国がこのシントの所有権を手にする事になってんだとよ!ぼくにとっちゃてめェの汚えケツ毛程の興味もないけどな!」(ひとしきり叫んだ後、カトリーナのレバーを回した。ディランが装填してくれた砲弾が、蜂の軍勢のようにもう一度あなたに襲いかかるだろう。)「───死にたかねェから、死んでもらうぜ!戦争に興味ないこんなぼくでも恨みが無い事もないんだ、ぼくはアアアッ、ヴィッキーさんがッッッ!!好きなんだよッッッ!!!」(あなたにとっては、分身が襲った騎士の名前など知ったことではないだろう。ディランさんはこんなぼくを、らしくないと思うかな。……隠してた訳じゃないけど、実を言うとぼくは───────ロックンローラー、なんですよねえ。)   (3/15 22:28:54)


シロー/ディラン > 「ク⋯⋯っ」(アシュトンの言葉に顔を顰めて、ハンドルを動かす手をゆっくりと止めた。回転する砲身が徐々に熱を持つ。上部に取り付けられたストック内の銃弾を使い切ったタイミングで、数秒の間射撃を止めて砲身の冷却に入ろうとした。)「っぐぅ⋯ッ!!⋯⋯う、ふ⋯⋯、は、刃物が⋯⋯っ!!」(装填をし直して、ハンドルから手を離したディランに飛来した黒い何か。咄嗟に両腕で顔を覆うと、前腕に深々と黒い刃物が突き刺さる。すぐにそれは影のように消えたが、鋭い痛みに腕を抑えながら、指の間から漏れる血を顔を歪めながら見つめていた。)「⋯⋯⋯うう⋯⋯っ」(レバーを握らなければ。アシュトンとそう話したじゃないか。整備士として戦う方法を俺が聞いたんじゃないか、戦わなければ。もう少し、もう少し。行くしかないだろ、怯えてる場合じゃない、戦うんだろう!)「⋯⋯こ⋯⋯っ!⋯⋯うぁ」(蹲っている姿が見ていられなかったのか、すぐにアシュトンに押しのけられるように、シェルター内へと尻餅をついた。見ればアシュトンは胸元から鮮血を垂れ流していた。急いで片膝をついて立ち上がろうとしたが、声高に吠えたアシュトンの声に体を固めてその横顔を見上げた。   (3/15 22:46:19)
シロー/ディラン > ⋯⋯俺の事を情けないと思っただろうか。傷を負い、イモータルを前にしながらも闘志を萎えさせる事無く立ち向かう姿を眺めながら。腕を押さえたまま、せめて自分のできることをやろうと予備のストックをいつでも装填できるよう、隣で待機した。)「次弾倉装填準備⋯⋯完了⋯⋯」   (3/15 22:46:43)


ゑゐりあん/リュ-グナ- > こんな兵器があったというのに王国は何故使わなかったんだ…ッ(この攻撃はまずい。そしてこの兵器も同様にまずい。この兵器を残しておくのは得策ではない。そう判断したリューグナーは、この兵器を潰すことに決めた。そう決めたのなら行動は早い。が、それ以上に相手の攻撃は早かった。再び降り注ぐ弾幕。再装填にもっと時間がかかると思っていたリューグナーは、その弾幕に反応するのが遅れてしまった)が…ッ!?(リューグナーの体を貫き、鮮血が噴き出す。その衝撃で後ろに吹き飛ばされたリューグナーにさらに銃弾が容赦なく降り注ぐ。相手の絶叫が聞こえた気もしたが、それ以上に襲い掛かる銃弾と銃声がその絶叫をかき消す。このままではまずい。肉を削られるなかでリューグナーははっきりとそれを知覚し、地面に倒れると同時に影に潜航し逃走した。自分を殺せば神島を手に入れられる?他人が好き?馬鹿々々しい。やはり理解できないししたくもない。神に汚染された愚者の末路か。そう思いながらリューグナーは隠れ家へと向かうのであった)   (3/16 19:39:25)