鬼若&リューグナー

終章Ⅱ

大和守/鬼若 > (過去の戦によってその砦は数多の傷が付けられ、そして古びていくだけの物と化すのだ。ーーその、大広間。不躾にも腕を組み、そこに存在する人ーー否、それは人間ではない。人ならざる者、イモータル。彼の者を討伐せよとのお達しが軍を駆け巡り、そして此処に訪れた鬼若もそれに漏れず貴方を討伐しに来た者の一人だ。)「ふん、イモータル……さっさと地に伏せ地獄に戻るがいい。余の手を態々煩わせるなど、全く……」(如何にも上から目線と言った様子で、鬼若は貴方を晒された片目で見つめ睨み付けた。組んだ手には扇子が握られており、まるでこの場所に似つかわしくないと思われそうだが鬼若にとってはこれが立派な武器である。長く共に在った、歴とした武器。それをぱしりと振ることで開き、貴方に向けて扇子を構え。静かに、けれど威圧を乗せて鬼若は言葉を発した)「……精々疾く早くーー終われ」   (3/14 22:40:50)


大和守/鬼若 > 「ーー荒び舞え 我が神風よ 絶えず荒べ 思うがままに 千変万化の 彼の力 我が怨敵に 罰を下せ 我が字に於て 此処に命ず 鬼の願いを 白華の元へ 届け給え」(ーーそうして、鬼若は魔術を紡ぐ。一陣の風が吹いた。その風は鬼若の元へ舞うように募っていき、扇子をその風を掬うかの様に動かせば扇子の先に付けられた凶悪な刃が淡く光った。それを鬼若は勢いよく縦に振りーーその扇子の刃を模したかの様な、風の刃が数本貴方目掛けて飛ぶだろう。それらは一直線に貴方へ向かっていき、例え避けたとしても何かにぶつかるまでは決して止まらない。風は絶えず変化し、そして存在しているのだから。貴方の貴方の反撃に備え、攻撃を放った後は扇子を閉じじっと貴方の方を見つめ。此処で終われと、威圧的な言葉を投げ掛けたのだった。)「悪夢の様な水の災も、貴様自身も。……何時かは終わるのだと知れ、イモータル如きが」   (3/14 23:22:38)


ゑゐりあん/リュ-グナ- > おやおや…。思ったよりもお早いご到着で。傷を治す暇もありませんねぇ(最初とは違い玉座に座ることなく、光の柱の中に立つリューグナー。受けた腕の傷は塞がりかかっており、動かす分には支障はないが、まだ痛みは残っている状況。リューグナー的にはもう少し回復させたいところではあったが致し方あるまい)今度は帝国軍ですか。嫌ですねぇ、先程は騎士団で今度は帝国軍。今は戦争中だと言うのに、私を倒す為なら近くにいても見逃すという訳ですか?それともまた別の何かがあるとでも?…まぁ構いませんよ。そんなの簡単にひねり潰して差し上げますから(にぃっと嗤うリューグナー。すると相手は詠唱を始める)させませんよ(そう言って自身の影から鎌を生成し、その鎌を携えて駆け出したリューグナーだったが、如何せん距離がありすぎる。2人の距離が最初の半分程度に縮まったところで鬼若の詠唱が終わり、風の刃がこちらに向かって飛んでくる)   (3/14 23:37:13)
ゑゐりあん/リュ-グナ- > 悪夢ですって?悪夢というのなら、神の存在を信じる事が是とされるこの世界こそが悪夢そのものではないですかッ!?(まだ鎌の間合いでもない。そう判断したリューグナーは鎌を相手に向けて投合する。風の刃とぶつかり合い、多少軌道はズレたものの鎌は真っ直ぐに鬼若に飛んでゆく)…ッ(しかし、相手の風の刃も全ては捌ききれずに、数発がリューグナーの肌をかすめる。しかし、それらは致命傷にはならず、リューグナーは余裕の笑みを浮かべる)そよ風でも吹きましたかねぇ?   (3/14 23:37:15)


大和守/鬼若 > 「…………」(相手の言葉に耳など貸すものか。こんな……水の厄災を引き起こした最悪の相手を。鬼若の想い人ーー白梅に何とか被害は及ばなかったものの、その対処で間違いなく迷惑が掛かっているのだ。普段ならばそれに途方もない怒りしか浮かばなかったのだろうが……今は、少し違う。あの方を思うと共に前の痛みが蘇って仕方がない。そんな思いに囚われていたせいで、飛んできた鎌を完全に避けきる事は出来なかった。腕を確かに掠めていき、傷口から血が溢れ落ちた。扇子を持っている腕では無いのが幸いしたーーそんな感傷など今は必要ないと断じ、反撃の為に鬼若は動いた。)「天之命 我が手中 汝の命は 我が糸の先 想いしままに 駆け巡らせよ 天を支配し 神風よ 冷たき怒りを以て 大翔を舞え 我が心のままに 我が想いのままに 宿し給え」(ーー途端、強烈な風が砦の中を支配するだろう。まるで竜巻かと思われそうな程に強いその風は舞い、そして荒ぶ。周りに落ちた瓦礫や石を持ち、まるで雹であるかの様に貴方へとそれらを投げていくのだ。貴方の方へ向かわせた強力な風に乗せられぬ様、鬼若は荒ぶる髪を抑え動かぬよう踏ん張っていたのだった。)   (3/15 00:02:02)


ゑゐりあん/リュ-グナ- > チ…ッ。利き腕じゃない方ですか…。しかし次は…(そう言って2本目の鎌を作ろうとした瞬間だった。相手が再び詠唱を唱え始める。頬を撫でるそよ風。そして詠唱を終えた途端、幼き子獅子は獰猛な獅子へとその姿を変える)こ…この風は…ッ!(目も開けられぬほどに強い風。まるで巨大な壁を押しているかのような抵抗感を感じリューグナーは前に進めずにいた。しかも、その風によって巻き上げられた瓦礫類がリューグナーの体にぶつかり、出血をさせる)ぐ…ぁ…ッ(そして遂にリューグナーは強風に飲み込まれ、全身が切り裂かれ、瓦礫をぶつけられる。無色だった風は溢れるリューグナーの血の色で赤く染まり、中の様子がわからなくなる。そして風が消え中の様子がわかるようになったが、そこにリューグナーの姿はどこにもなかった。まるで最初からそこには誰もいなかったかのような静寂だけが広がる)   (3/15 00:34:16)
ゑゐりあん/リュ-グナ- > っはぁ…っはぁ…。…クソ…油断した…(そのリューグナーは、砦から離れた洞穴にいた。強風の中にいつつも、なんとか影の中に潜航しその場を逃れたのだ。しかし強風に晒された影響か、元々傷のあった両腕が傷の広がりによりちぎれており両腕がない状態に。さらに、全身に瓦礫による骨折や打撲、貫通症があり満身創痍であった。油断していたのはいえ、相手の魔術が強大だったのもあるだろう。しかし、あの砦を選んで正解であった。光の柱が数本入り込んでいるだけで、ほかは全て影というあのフィールド。お陰で逃げ場は多い)   (3/15 00:35:17)
ゑゐりあん/リュ-グナ- > …次会った時は殺してやる(リューグナーは洞穴で腰を下ろし、肩で息をしながら静かに呟いた。あの軍人の顔を脳裏に焼き付け、決して忘れぬよう。形の上では鬼若の勝利ではあるが、実際には勝利などではない。リューグナーには逃げられたし、この状態でもリューグナーは影達を生み出すことが可能なのだ。もう時期日が暮れる。夜は影が薄くなるとはいえ月明かりがあれば影はあるし、この洞窟には光源がある。人々が眠りにつく夜でも、影達には関係ない。リューグナーの怒りを乗せて、影達は夜通し各地を襲撃する。寝る間も与えず、休む暇も与えず。まだ、悪夢は終わらない)   (3/15 00:35:19)