シャルロッテ&セオドア

ヘテロクロミアの監視

グレー/シャルロッテ ◆ > ……ここ……かな…?(と、アタイは法皇城に入るということで正装を決めてきたものの、本来の目的はそうでは無い。副団長や団長のことが心配でここに来たからだ。というのも、ギゼムとの戦闘の際に団長、副団長は死んでいるだろうという話をされて、「そうなるほどヤワな2人じゃない」と啖呵切ったものの……)やっぱり心配だよ……(と、アタイはそうこぼす。流石にそれはないと言い放ったものの、現実とは非常なもので、どうなるか分かったものでは無いからだ。)   (3/14 20:42:14)


清瀬/セオドア > (敗北からの出来事は一瞬だった。多大な被害と引き換えに勝利を掴もうとした手が握ったものは何もなく、ヨズアの裏切りという正当な策略にまんまとしてやられた結果となった。ヨハンやセリヤーナと言の刃を交わして以降の記憶は朧雲の向こうに滲んでしまったように不明瞭で、あり得ぬほどに譲歩されたヨズア側の要求に何か言葉を返す気力すら沸かず。これは夢なのだろうか、身体の感覚は微睡みの中に漂うようにふわふわと覚束ない。法皇城の敷地内、洒落た白塗りのベンチに腰掛ける。瞳を閉じればそのままよそ風に拐われて塵となれそうだった。)「………シャル、ロッテ」(声の方を向けば風に靡く金髪が目に止まった。シャルロッテの姿。あれは幻覚だろうか、本物であったとしても彼女と最後にいつ会ったかすら夢の記憶がどんどん消されていくように黒インクを溢されて思い出せない。無意識のうちに立ち上がると彼女の方へと足を進めて、整った制服の肩、二の腕、と手を滑らせると、二つの色の瞳を見つめて苦笑を浮かべた。)「無事……とは、言えないか。でも良かった、シャルロッテも生きて帰って来てくれて」   (3/14 20:59:22)


グレー/シャルロッテ ◆ > ……副団長……(と、アタイもまた、無意識のうちに相手を抱き締めていた……)うっ……心配しだんだぞ……(と、涙が流れてくる。これは安堵の涙なのか……再会を喜ぶ涙なのか……はたまた、戦争に、戦闘に負けた悔しさから出る涙なのかは……アタイ自身もよく分からなかった……)戦ってた時に、副団長たちは仕留められてるだろうって言われて、それはないと言い切ったけど……不安だったんだよ……(と、ボロボロと言葉が堰を切ったように出てくる……ここで大声で泣き叫ばなかったのはギリギリ理性が働いたからなのか……)   (3/14 21:08:58)


清瀬/セオドア > 「……ごめんよ」(肩を震わせ涙を滲ませるじんわりとした感覚。シャルロッテと同じ様に腕を回して抱擁してやる権利はオレにない。彼女の見えない所で悲壮と罪悪感ひ歪めた顔を決して見られまいと彼女の項に手を当てる。乾いた態とらしい嘲笑に続けて、自虐を呟いた。)「…………情けないよな。王都が危ないとわかっていながらも散々腰を上げずに、ヘスティアや多くの犠牲を出した。イモータルの対処だって遅れたばかりに……アレイス達を殺してしまった。オレはもう立派な憎まれ役、悪党だっていいところさ」(騎士団として守るべきであった王国、その責務を全うすることは叶わなかったのだ。皆とは言わない、けれどオレは誰かに許されることなく、満足に死ぬことも幸せになることもできずに生きていくのだろう。ナルシストだというのなら嗤ってくれ、もうオレは“セオドア”としてしか生きていけないのだ。)「いっそ皆の前で────ああ、サンソンでも、目の前に居てくれたらな」(誰か罰してくれ、贖罪の天秤にかけてくれ。かの昔に斬首を幾度となく執行してきた誰かを焦がれる程に衰弱しきっているのは、貴方にも手に取るようにわかるだろう。)   (3/14 21:41:37)


グレー/シャルロッテ ◆ > そんなことない!!セオドアはちゃんと戦ったんだろ…?な?……なら、そんな…… 悲しい顔しないでぐれよ……それに、騎士団だけが悪いんじゃないんだ……色んな負の要素が複雑に絡まった結果なんだ。だから……自分のせいでとか思わないでよ……(と、ポカポカと力のない拳で叩く……あまりの力の籠らなさに、ほんとに殴っているのか不思議なくらいではある。が、)そんなに幸せになれないんなら!なりたくないのなら、アタイが無理にでも幸せにする!!セオドアのそんな顔、見たくないんだよ!!この前の時みたいに、笑顔でいてくれよ……(と、その場で崩れ落ちた……)   (3/14 21:47:53)


清瀬/セオドア > 「───“幸せ”に、してくれるんだ?」(意地の悪い悪魔がその言葉を姑息にも捕まえた。もう逃れさせはしない、藁にもすがる思いで、いつもならば容易いことであった思慮など何処かに捨ててしまった。体を揺するコブシニ狼狽えることなく魔術を小声で紡ぐと、片側の鋭利な氷柱を一つ手に造り出した。その場にしゃがんで一瞬笑顔を見せる。崩れ落ちたシャルロッテに此方を向かせると手に氷のナイフを握らせて、抑揚なく要望を突きつけた。)「…………シャルロッテ。じゃあ。オレを、“セオドア”を、此処で殺してくれよ」(両手で優しく貴方の手を包むと、その手の中の氷柱の先を喉笛にたてる。悲しいことにこの男は正気であった。そして冷静に自棄になっていた。おどけた表情の一つも見せずに、一度口にしたそのあまりにも醜い言葉を貴方に被せるように連ねていく。)   (3/14 22:17:15)
清瀬/セオドア > 「氷はいつか溶ける、誰も凶器は見つけられない。よもや第三者がオレ本人に頼まれてやったなんて誰も思いやしないだろうね。簡単な方法を教えてあげる、易いもんだよ、その手をほんの少し突き出せばいいだけ。魔術の祈りが届けば命を落とすことは恐らくないだろうね。……オレを幸せにするには、誰かが、キミが不幸になるしかないんだよ、シャルロッテ」(たった一つ事実が欲しかった。『聖フィニクス騎士団副団長セオドアは何者かに喉を裂かれ声を発することができなくなった』。罅の入った騎士団にはそんな魔術師を抱えておく理由も余裕もないだろう。セオドアでいる限り希望なんてものは見つからない。今だけは如何なる犠牲も迷惑も厭わない。光のない山吹の瞳でシャルロッテを捕らえると、華奢で、まだ若い傷の走った彼女の手を更に強く握り締めた。)「どうする、オレの望む幸せをキミは作れるかい。この手で、オレを殺せるかい」   (3/14 22:17:17)


グレー/シャルロッテ ◆ > ……!!!……こっの……(と、その氷のナイフを炎で溶かした後に……)   (3/14 22:34:47)
グレー/シャルロッテ ◆ > こんのバカセオドアがァ!!!!   (3/14 22:35:02)
グレー/シャルロッテ ◆ > (と、渾身の右アッパーで貴方を殴り飛ばすだろう。そして、あなたと距離を詰めて、その胸ぐらを掴んだ。そう。ちょうど、まだ彼女がヤンチャしてた時のように、。しかし、今の彼女はその時の彼女を体現しているかもしれないが……そうする理由が全く違う。)   (3/14 22:35:18)
グレー/シャルロッテ ◆ > 死ぬことだけが幸せだと思うな!!!アレイスもヘスティアも死にたくて死んだわけじゃねぇんだってことが、まだわかんないのか!ああ!?アイツらが死にたくて死にに行ったわけじゃねぇんだ!あの二人だって、やりたいことはあったはずさ!でも出来ないのならば、その出来なかった分まで残った者が幸せを感じるのが道理だろうが!!!   (3/14 22:35:42)
グレー/シャルロッテ ◆ > それなのにあんたと来たら!!ヤケクソになって!?「俺を殺してくれ。幸せになるには誰かが不幸になるしかないんだ」だと!?ふざけるのも大概にしろ!!!!「死ぬ事が救い」だとか、「死こそが幸福」なんて抜かす奴もいるが、そんなのはハッタリだ!!全部が全部そうじゃない!(そして、あなたを左腕だけで持ち上げて見せようか。)   (3/14 22:36:04)
グレー/シャルロッテ ◆ > よく考えろ!!!あんたにはまだ守るべきものがあるだろ!!思い出してみろ!!!!(と、相手に問いかけよう。)   (3/14 22:36:22)


清瀬/セオドア > (喉の肌が氷の鋒に凍てつきとうとう痛覚も鈍ってきた頃。声を震わせるシャルロッテに罪悪感の募る中、どうにか望む通りにやってくれないだろうかという恥ずべき望みを抱いていた。甘ったれた根性に炎は少々刺激が強く、添えていた手が意思とは関係なく逃げるように引っ込む。やっぱりやってくれなかったか、なんて手元に視線を寄越した瞬間。)「いッッ!……た、ぁ……」(顎のあたりに強烈な衝撃を受けて、受け流すこともできず視界が揺れた。後頭部から地面に倒れ込むと悲痛を訴える声を叫んだが、すぐに捕まれた胸元が締まって上手くものも言えない。響く叱りの数々。思い切り殴り飛ばしておきながら説教を聞かせるなんて中々にハードなことをしてくれる。──そんなことはわかっている、と叫びたかったのを何度も堪えて、被さったシャルロッテの非憤と怒りに満ちた顔を何の感情の色もない瞳で眺めていた。貴方に持ち上げられても尚口を開くことはなく、問いかけを最後に止まったお説教に狼狽える様子もなく最初に言葉にしたのは。)   (3/16 18:58:01)
清瀬/セオドア > 「…………もう、言いたいことは終わった?」(重度ではないとはいえ、仮にも怪我人によくやってくれたものだ。まだ脳が無理やり振り回されているように心地悪いし焼けた脚もぶり返したように痛くなるし、踏んだり蹴ったり。全部自分のせいであることは痛いほどにわかっていたからこそ、自分でどうにかケリをつけなければいけないのにそれをできる力がないこともわかっている。)「残された者は幸せでいるべきなら……それじゃあ死に急いだ奴らは、尚更それを見て不幸を望むだろうよ。オレが幸せに不自由なく生きているのってさ、殺したくなる程妬ましいんじゃないかな。……何を思って死んでいったか、それを何も知らない赤の他人が図るのもおかしなもんだよ。キミにアレイスの気持ちはわかっても、会戦に向かう途中の道端で干からびていた誰かも知らない奴の気持ち、絶対にこうだってキミにわかんの?」(噤んできたものが一度溶けだすと止まらなくなって、積もった醜い言葉たちが溢れて流れていく。決して言わぬようにとしてきたものが崩れるそれは、とうとう自分も落ちていかないかという、それこそ諦めの気持ちが顕著に現れた結果であろうか。)   (3/16 18:58:22)
清瀬/セオドア > 「守りたいものはとっくに自分で潰したんだよ、シャルロッテ。死にたくないのに死んだ人が確かに居るようにさ、生きたくないのに生きてる人もこの世には居るんだよ。それがたった一瞬でもさ。死が救済なんじゃなくて、生きるのが苦痛なんだよ、大抵」(セオドアを知る者からしたら異様な男がそこには居た。数回のわざとらしい瞬きの後に両手を広げてみせると、へらりと力のない笑みを向ける。貴方の募る感情を促進させてしまうと、半分わかったようなふり。)「……大丈夫、自分で命を絶ったりなんてのはしないから。死による救済を一人でできるような人生送ってたら、キミにこんなことする前にとっくにやってるよ」   (3/16 18:58:40)


グレー/シャルロッテ ◆ > はぁ……はぁ……(と、一気に感情のままに言葉を紡いだため、体力の消耗こそすれども、アタイはまだセオドアの胸ぐらを離さずに居た…今この手を離してしまえば、あの時の彼が戻ってこないかもしれないという不安があるからであり……この状態の彼をどうにかしたいという切なる思いがアタイをそうさせていたのかもしれない。)ほんとにそうなのやら……普通、自分の知り合いとかには、「せめて自分の分まで幸せに……」とか思うはずだけどね?どんな人だって他の人との繋がりがあるはずなんだ。あんたとアタイみたいなね。多少なれとも繋がりが。アタイはもしアタイが先に逝った時に、幸せであればアタイとしてはそれでいいのさ。そんなの、道端で亡くなっている見ず知らずの人の気持ちなんて推し量ることはアタイには出来ない。けどな、せめて自分の知り合いには幸せになって欲しいと思うのは当たり前なんじゃないの?(と、相手にそう言う……そして、自分で自分の守りたいものを潰したんだと語る相手に……ため息ひとつ。)   (3/17 16:42:09)
グレー/シャルロッテ ◆ > だからって逃げんのかよ……確かに、生きてて辛いことはあるはずさ。でも、それで逃げたらその先もずっと逃げ続けることになる。アタイはそうはしたくない。……確かに、戦いからは逃げちゃったけど、でも生きることから逃れるなんて事は絶対にしたくない。……セオドア。……この戦争では何もかまも変わっちまった。好きだったあんたも変わっちまった。色んな人が死んで、色んな人が絶望してる。けど、変わらずに生きてる人だっているんだ。未来に絶望するのではなく、未来に少しでも希望を持って生きる人達が。そんな人たちを、まずは見習ったらどうなんだ?自分で自分を殺すよりさ。(と、最後に相手にそう言おう。)   (3/17 16:42:21)


清瀬/セオドア > (貴方の眩しすぎる慈悲も近づきすぎると毒となる。かつて太陽に手を伸ばし翼を溶かされた英雄が居たように、九つの太陽が世界を灼熱で襲っていたように。耀きというものは望みすぎると身を滅ぼす凶器としかならない。鐘を射つように頭の中で響く鈍い痛みを堪えながら、「わかったような口聞きやがって」と怒鳴りそうになる衝動を抑えていた。シャルロッテは正しいのだ、そして世界はその背中を持つだろう。その癖して、世界が実際に行動を起こすとなればオレのような汚ならしい言動ばかり。理解していることを戒められる事程行き場のない苛立ちの募る物はそうそうない。一通り彼女の言葉が終わるまで溜めていた茹だる醜い感情が露見した。)   (3/17 23:41:16)
清瀬/セオドア > 「………意外だな、キミの目って節穴だったんだね」(息を切らし昂った感情が疲弊を呼ぶ貴方と異なり、セオドアは奇妙な程に静かに勝手な言葉を垂れていた。僻むような、嘲るような笑顔を貴方に浮かべる。それが誰に対してかと問われれば、自分と貴方との両方だろうか。)「変わった?絶望した?どうかな、オレのこと何も知らない癖にさ。オレがどこの生まれでどうやって育ってきたか、そんなことも知らないでしょ。キミはオレの何を知ってるの?」(己の胸を掴んでいる手を振りほどくと、急所だって何処だって形振り構わず、目の前の物を闇雲に刺すように冷たい言葉ばかりが浮かんでくる。救いがどうだなんてものは最早関係なく、それはシャルロッテという対象を捩じ伏せるだけの逆恨みだった。)   (3/17 23:41:29)
清瀬/セオドア > 「オレは他人の幸せを自分の幸せにできる程、できた人間じゃないよ。見習ったところでどうなる、魔術ってもんがあるせいで可能と不可能の境もわかんなくなったのかい。死者は生き返りはしないし人は翼を生やして空を飛べるわけでもない!……夢物語もここまでくると鬱陶しいよ」(続けるにつれ怒鳴るように貴方を責める声色。はっと目が覚めたように自身のぶつけた言葉の酷さに気が付くと、両手で髪の生え際をむしるように掴んで深い溜め息を吐いた。一人で意気消沈しては項垂れて、体を少し横に向けると視線だけを向けて呟いた。)「人は望むように変われると本気で信じてるなら……オレとキミとは、わかりあえないよ」   (3/17 23:41:38)


グレー/シャルロッテ ◆ > でもさ……アタイ達は上司と部下という関係でもあるけど、その前に同じ団の仲間でしょ?……ならさ……もっと、頼ってよ。(と、相手にそう言う……)多分、責任を感じてるんだろ?今回の事で。それでしんどいんだったらそれを素直に打ち明けてよ……しんどい時は、誰かに相談したりしないと、それこそセオドアの心がボロボロになるよ……だから……(と、もう胸ぐらを掴むことすら辞めていて……むしろ、あなたに倒れ込むように抱きしめた……じんわりと肩が濡れるのは、彼女の涙。)   (3/18 21:48:22)


清瀬/セオドア > (怒りから悲しみへと色を変えるシャルロッテ、そこにはやるせなさや憤りなんてものもあるだろうか。言われたことが響いたわけではない、責任を感じているのは今だけではないのだ、ただ沸点が此処に定まってしまっただけのこと。それよりも濡れた肩が、汐らしく涙を流すシャルロッテの姿が、心の奥をぐっと刺した。優しく包むように両腕でシャルロッテを抱擁して、そのまま後ろへと倒れ込むと地に寝そべる。)「……何やってんだろうな、オレ。こんな可愛い女の子泣かせてさ。きっといつか、とんでもないバチがあたっちゃうかな」(貴方の体を一層引き寄せると、僅かな晴れ間の向こうの空を展望した。清々しい程に青く、今の自分には全くもって似合わぬ色。身につけたウェンディアブルーは、いつかくすみ始めたろうか。)   (3/19 22:18:17)
清瀬/セオドア > 「キミには弱いとこ見せてばっかだな、面目ないというかかっこつかないというか。……ごめんねシャルロッテ、もうあんなこと言わないからさ。だから、少し……このまま、居させて…………」(狐の嫁入りが一粒分、淑やかに開かれた。流れる叢雲を眺めながら、微睡みとこの世の境を綱渡るように空白の時間を、貴方を抱えて過ごす。情けない顔をこれ以上見せないように、気まぐれで離れないように。逃げることは許されなかった、もう何処にも行けない。)「何処にも行かないよ」(白眉の逐電を妨げる唯一は。)〆【ヘテロクロミアの監視】   (3/19 22:18:19)