ゼロイバ&袋の男
陸と海の化け物ゑゐりあん/ゼロイバ > 全く、王都の奴らは骨がないねぇ。港町のガキの方がまだ根性あるってのに(ため息をつきつつ、錨を担いで王都の端の路地裏を歩くゼロイバ。怪しい動きをした人物が居ないかのパトロール…という名目での散歩である。しかしこんな性格で、どデカい胸を弾ませ、大きな錨を持った女がいれば、物好きのチンピラは黙ってないと言うもの。恐れを知らぬチンピラがゼロイバにちょっかいをかけてきたもののあっという間に返り討ち。喧嘩にすら発展しない軟弱っぷりに、ゼロイバは欲求不満じみたモヤモヤを抱えていた)はぁ…どこかにいい相手はいないもんかねぇ(騎士団のメンツと戦うのはちょっと気が引けるし、かと言ってこの辺りのチンピラ達だってこの弱さ。正直王都にはもう期待できない。かと言ってほかの街に行くにはあまりにも状況が悪すぎる。と、ここでゼロイバはとある話を思い出した) (3/10 21:44:39)
ゑゐりあん/ゼロイバ > そういえば…巷では「イモータル」…とやらがいるって聞いたねぇ…(海賊時代は基本海の上かド田舎の港にしか居なかったためイモータルに遭遇したことの無いゼロイバは、魔術とはまた違う異能を使う不死身の化け物、イモータルの噂を小耳に挟んでいた。そして戦闘が大好きなこの蛮族なのか海賊なのか騎士なのか分からない女は、そのイモータルと戦ってみたいと思っていた。…とはいえ、そう簡単に会えるわけが無い。この夜遊びもイモータルに会う目的があるのだが、現在のところ全敗であった)はぁ…。今日も見つかりそうにないねぇ…。今日はもう帰るとするか(これ以上歩くのも面倒だし、そろそろ帰って食料庫から酒とツマミでも漁って酒盛りしようか、なんて考えつつ踵を返そうとした) (3/10 21:44:43)
大和守/袋の男 > (ーーああどうしよう、迷子になってしまった! 此処は一体何処なのか検討もつかないまま、白髪の如何にも大人しそうな少女は不安に泣きそうな顔をしながら歩き回っていた。ーーと言うのは全て嘘で偽り。それはソイツが化けているだけであり、迷子の少女を演じているのもこうしていれば誰かが話し掛けてくれると思ったから。堂に入った演技を披露していればーーふと、ソイツは貴女を見つけた。)「あ、あのぉ…………わ、私、迷子……なっちゃ、って……お家、まで……案内して、くれませんか……?」(とことこと、高級そうな革靴の音を鳴らし、青の瞳に涙を溜めながら恐る恐るといった様子で貴女に声を掛けた。何時もならば化けずそのままの姿で襲い掛かるが、最近は趣向を変えてみている。どうか最初の犠牲者になってくれますようにと、その幸薄そうな顔の裏には悪意と殺意と愉悦がぐつぐつと黒く深く煮詰まっていたのだった。) (3/10 21:55:58)
ゑゐりあん/ゼロイバ > (すると、背後からカツカツと足音がして振り返る。するとそこには何やら泣きそうな顔の白髪の少女がいた)うげ…(そしてあろうことか、この元海賊。迷子であろう少女を見た瞬間、露骨に嫌そうな顔をした。本当に騎士でいいのだろうか。そんな嫌な顔をした騎士に家まで連れて行って欲しいと言い出す少女。ゼロイバは、あまり子供が好きではなかった。言うことは聞かないし、わがままだし、道理を知らないそんな子供が。しかし、今の時間帯などを考えると、流石に迷子を放って置く訳にも行かない。ゼロイバだって流石にそこまで鬼畜では無いのだ。だからゼロイバは少女の方を向いて面倒臭そうに言う)あー…わかったよ。連れていけばいいんだね?で、どこだい?あんたの家は。早く教えてくれ(王都に来てからあちこち歩き回ったのである程度の場所ならわかる。わからなくとも騎士団本部に連れていけばなんとかなるだろう。そう思いながらゼロイバは少女に家の場所を尋ねた) (3/10 22:02:56)
大和守/袋の男 > 「う、う……め、迷惑、……掛けちゃって、ごめんなさい……。……え、えと……お家、は……あ、あの騎士さんがいっぱいいるところ……の、近く、なの……!」(ーー『あ、駄目だこの性格。めんどくさ』。貴女の露骨に嫌そうな顔を一目見ては、少女は今にも泣きそうになりながら謝罪をするも、ソイツはその裏で一つ笑った。そう、そんな反応も素晴らしく良い。"イイ"ーーが。どうにもこの大人しいキャラを演じていると思っている事の三分の一も話せやしない。次に化ける時にはもっと元気な……少年にでも化けようかと思考しながら、少女は必死に家の周りにある物を思い出し言葉を紡ぐ。『騎士さんがいっぱいいるところ』。よく騎士が忙しなく出入りしている本部の事を指しているのだろうが、少女がそんな事を知っていたら不審に思われるだろうかと考え果てに出てきたのが拙い語彙。嗚呼全くーー早く殺したい。最近は全く殺し足りないのだ。沸き上がる戦への昂りを己の手を不安そうに握ってみせる事で堪え、貴女を不安そうに見つめていた。) (3/10 22:14:08)
ゑゐりあん/ゼロイバ > あーあー…わかったから泣くんじゃないようるさいねぇ…。騎士のいっぱいいるところぉ?…ってことは騎士団本部かねぇ?(騎士団本部ならちょうど行こうと思っていたところだ。ちょうどいい。そう思って歩き出そうとしたゼロイバ。が、すぐに足を止めて錨を握る手に少しだけ力を込めて、少女に尋ねる)そういえば気になったんだがねぇ、騎士団本部の近くに家があるはずの少女が、どうしてこんな夜遅くに王都の端にいるんだい?(もしかしたらそれが王都では“普通”かもしれない。でも、もしそれが普通でないのならば。こんな少女が真夜中に家から遠く離れた場所にいるのが普通でないのならば…。ゼロイバの胸中にはそんな想いが浮かんだのだ。異能の化け物。あるいは彼女が)なぁに、あたしが納得できるように説明してくれたらいいのさ。簡単だろう? (3/10 22:20:47)
大和守/袋の男 > 「…………さぁ、何でだと思う?」(貴女の問いに、少女はーー否、ソイツは。にたり、と三日月の様に口元を歪め笑った。嗚呼、嗚呼、もういい! これで素直に答えてやればきっと面白い事が待っているのだから。)「……ま、勿体振るなんてアタシの性格に合わないし? 答えは簡単、ぶっ殺す相手を探してたから~ッッ!! ゲラゲラゲラッ、可哀想な騎士サン、アタシのストレス発散になってちょーだいッ!」(瞬間、その少女の姿はぐにゃりと揺らぎ、瞬きの間もなく麻袋を被り白布を羽織った何時もの姿へと移り変わる。何時もの様にゲラゲラと笑い声を響かせて、その腕を短剣へと変化させれば貴女の腹目掛けてそれを突き刺す様に振るってみせるだろう。嗚呼、嗚呼、嗚呼! やはり自分には此方が似合っている。楽しい事を我慢するだなんて何てツマラナイのだろうか。どうか、あの肉を突き刺し抉る感覚を味わわせて欲しいと祈るように、ソイツは邪悪な笑みを浮かべていたのだった。) (3/10 22:37:48)
ゑゐりあん/ゼロイバ > あんた…どこの回しもんだ…(異能の化け物とは言っても、姿はもっと異形なものだと思っていた。わかりやすく、化け物なのだと。だからこそ、目の前の少女は帝国かヨズアのスパイだとばかり考えていた。が、その予想は大きく外れることとなる。海賊は、陸を知らなさすぎた)おぉぉぉぉ!?(突然目の前の少女がぐにゃりと歪んだかと思うと、その姿かたちが一瞬で変わったでは無いか。これがまさか、イモータルだとでも言うのか。確かに一部人外である部分は見受けられるが、しかしパッと見は人型だ。自分の想像と大きく異なるイモータルの姿に思わず動揺し攻撃の反応に一瞬遅れたゼロイバ。錨でナイフを弾こうにも相手の方が早い。故に相手のナイフの軌道上を左腕で妨害しそのまま左腕に突き刺させる)ったく…もっと化け物っぽい見た目をしろってんだよ!!(そのままナイフが抜けないように左腕に力を込めナイフを筋肉でがっちりと捉え、そのまま少女だった化け物の脇腹目掛けて右足で鋭い蹴りを放つ) (3/10 22:56:40)
大和守/袋の男 > 「あはァ……ッッ!!! たっまんないわァ!! ゲラゲラゲラゲラッ!!」(嗚呼、凄い、凄い! 今まで戦ってきたどんな奴らよりも貴女は楽しいかもしれない。抜けぬ短剣と蹴りを見てはこの後の展開が読め、笑った。予想通り綺麗に鳩尾に入った痛みを感じ、その勢いで吹っ飛ばされながらもソイツはただ笑っていた。)「んで~、もっと化物っぽい見た目がイイ? ゲラゲラゲラッ、分かったわァ! こんなのはどーかしらッ!?」(ーー異形頭。称するならその言葉が相応しい。貴女の言葉に答える様に、その頭部は巨大な蕾の如く変化しーーそれが開けば、内側にぎっしりと刃の様な歯が詰まった気持ちの悪い花が咲き誇るだろう。普通のモノよりも何倍も大きいその花は食虫植物の様に貴女を食らおうと花弁を伸ばして襲い掛かるのだ。) (3/10 23:09:21)
ゑゐりあん/ゼロイバ > …いいねぇ。いいねいいねぇ!(相手が吹き飛ばされて笑い声をあげると、つられて笑みを浮かべ始めるゼロイバ。そして左腕に刺さったナイフを化け物とは反対方向に投げ捨て、錨を構える)さっきのチンピラよりかは骨がありそうじゃないか!楽しませてもらうよ!!(相手が異形の化け物そのものに変化したにも関わらず、笑みを浮かべるゼロイバ)醜いねぇ!そんな姿でぶっ殺されるのは同情するよ!!(そういうと少し後ろに跳躍し、地面に錨を突き刺して右腕を後ろに引く)全てを恐れさせよ 全てを破壊せよ 全てを蹂躙せよ 母なる大海の底知れぬ怒りをもって 我が敵を 我らが敵を ただひたすらに ただ一方的に ただ永遠に ひれ伏せさせよぉぉ!!(そう呪文を詠唱すると、右手の中に渦を巻いた水球が形成される。その水球を勢いよく相手の大きく開いた口の中に投てきする。高圧の水流が渦巻く水球。もしこれを口腔で受け止めでもしたら、ズタボロに切り裂かれること間違いなしである) (3/10 23:35:58)
大和守/袋の男 > (残念な事に、この姿では発声機能など無いのか先程までの騒がしい言葉は微塵も無く。喋れない事にソイツは飽きたのかその姿をぐにゃりと変化させては先程の姿に戻り、頭上を貴女の放った水球が通過した。とは言え近くをそれが通ったのだ、触れていなかったにも関わらず額部分を一筋の線が走れば麻袋ごと額は赤く染まった。)「醜いですって……ゲラゲラゲラッ、そんなの褒め言葉だわァ!! アタシってぇ、美しくお高くとまった人間らしい奴よりも醜くて化物らしい化物の方が大ッ好きなのよ!! だァから……」(話せない異形頭は少しだけ止めておいて、ならば腕をーーと。両腕は巨大な蔦へと変化し、まるで蛇の如く蠢けば貴女を捉えんと襲い掛かる。蔦には鋭利な棘も備わっており、触れれば無傷では済まないだろうか。) (3/10 23:52:13)
ゑゐりあん/ゼロイバ > へぇ?醜い姿が好きなのかい。じゃぁ醜い姿のまま…ッ(そういうと今度は左手首を右手でつかみ、左の手の内に意識を集中させる。すると、再びそこに水球が形成されるが、先程の水球よりも大きかった。その大きさはバランスボール程と言えばいいだろうか。ともかく、そのくらいの巨大な水球が形成されていた。水球は地面に接触しているが、しかしその内部に渦巻く高圧水流は石畳なぞ意に介さず、と言った様子で激しい音を立てながら地面を削っていた。石畳すら削る程の威力を持つ水球。これをまともに喰らえば例えイモータルと言えども再生には時間がかかるだろう)さて…おしゃべりはそろそろ飽きたんでねぇ…。勝たせてもらうよ…ッ(そういうと左手を後ろに引き、巨大な水球を相手に目掛けて投合する。地面を抉りながら宙を翔ける水球は、まっすぐ化け物の蔦、そして化け物本体を目掛けて飛んでいく) (3/11 00:00:18)
大和守/袋の男 > 「~~~~ぅ、ぁ」(一瞬、声を発する事が出来なかった。貴女の放った水球は寸分狂わずソイツへとぶつかり綺麗に貫き空洞を作り出した。思わず、その場に崩れ落ちる。損失があまりにも大きかったせいか妙な呻き声しか溢す事が出来ず、空洞からソイツの血とも呼べる黒い靄を柱の如くゆらゆらと上らせながらソイツは暫く俯いていた。)「ッひ、は、……あ、っ、ん……ふ……」「いたいわぁ、痛くて堪んないけど……」(蔦を元の姿へと戻し、己を抱き締める様に身を抱けば。じくじく、ずきずき。そんな言葉では形容できない程の痛みが身を犯している事に、喘ぎ声にも似た吐息を溢し身を振るわせた。此処まで痛め付けられておいてこの反応なのだから、やはりソイツは異常としか言い様がない。まるで恋する乙女の様に、堪らなく身を襲う"カイカン"に、それを与えてくれた貴女へと視線を向けて。恍惚とした声色で、そう言葉を発した。)「ーーーーあんた、最高じゃなァい!!」 (3/11 00:17:59)
ゑゐりあん/ゼロイバ > ふぅ…流石にくたばっただろ(だらんと力なく左腕を垂れ下げるゼロイバ。やはり先程の刺突が効いているようで、力がいまいち入らない。そんな状態だが、確実に魔術が相手にヒットしたことを確信し、錨を担いで帰ろうとすると声が聞こえる)あぁん?まだ生きてんのかい?しぶといねぇ(あの水球で風穴を空けられたにも関わらず未だに言葉を発する化け物に驚きつつも、面倒くさそうなため息をつくゼロイバ)お褒めに預かり光栄だよ。…でも、あんまりときめかなかったねぇ。まだあの魔術師との戦いの方が骨があったよ(思い出すのはヨズアに在籍する風の魔術師のこと。確かにこのイモータルも強かったが、攻撃力でいえばあの風の魔術師の方が強かったとゼロイバは感想を抱いた)早く楽になんなよ。どうせ死ぬんだ。さっさと死んだ方が痛まなくて楽だと思うよ。ボンボヤージュ(貴女の死の船出に。そういう思いをもってその場を後にするゼロイバ。いくら不死とは言え、あの傷は致命傷だろう。放っておけばきっと死ぬはずだ。そういう思いがあったのだ。だが、彼女は知らなかった。イモータルの不死の度合いを、だが、海賊は知らなかった。陸の恐ろしさを)【陸と海の化け物】 (3/11 00:31:12)