椿

死の水-発症-

クロ:椿 > …んでこんなに、嫌な予感がするんだ、?( 首を傾げつつも書類を持ち上司の元へと運ぶのは、尊華帝國軍の兵士…椿である。今日は雲行きは怪しいけれど雨が降るとまでは行かない_と、云うのにも関わらず目覚めてから何やら嫌な予感がして堪らないのだ。悪寒と云うものか、唯の勘なのかは分からずじまいだが、仕事はしなければならない。 仕事はきちんとこなす。そう決め、有言実行している根は真面目な椿は頭を数回振り、嫌な予感を無理矢理取り除いては午前中、職務に励んでいた。そして、昼ご飯の前の職務を今、終わらせようとしているのだ。_今日のメシ何にしよっかな、…_なんて呑気に考えながら。)   (3/5 19:48:32)
クロ:椿 > ( _だが、やはり嫌な予感と云うのは的中するもので。書類を提出する時も、何処と無く心地よくなく思えてしまい、ほんのりと雑な対応をしてしまった。どうも、心が、心の奥底がゾワゾワ、ざわざわして止まない。数回首を鳴らし、身体を伸ばしリラックスしようと心掛けるも、逆にリラックスしようとする度に落ち着けなくなるのだ。足早に自室へと戻り、朝作り置きしていたご飯をさっさと食べる。気分は晴れない。天気も、晴れない。何度も、何度も溜息を零しては髪の毛をワシャワシャとかきあげる。それの繰り返しだ。いつの間にか時間が過ぎ、夕刻になってしまったというのに、椿は" 何をしたらこの心に引っ掛かるものが無くなるのか "というものを探しに探していた。重く、酷く辛い、不安、不安な心…。どうしたらいいと云うのだろうか、たった数時間で酷く窶れた顔をした椿は、落ち着くために水を飲もうとして蛇口を捻り……何故か。何故か__愛する家族の事を思い出してしまった。)   (3/5 19:48:34)
クロ:椿 > あ、( 小さく声を漏らし、蛇口から流れ出る水を、その瞳がじっと見入ってしまう、魅入ってしまう_。流れる水。水。びちゃ、びちゃ、と音が部屋中に響き渡り、椿を包み込む。じゃば、じゃば、溢れる水。水。水。流れる水。襲い掛かる水。逃げ遅れる人々。人を助ける父。遠くに聞こえる声。小さく聞こえる叫び声。振り向く自分。目の前には躓いた妹。迫り来る水。手を伸ばす妹。それを握り掛け出す自分。悲鳴と怒号。嘆きと喚き。震える身体。何かを吐き出す妹。生暖かい水。_赤い、水。" ぉ、 にぃ、 ちゃ、 … 、"と、拙い声で小さく呟く妹。真っ赤な水が妹を、包み込んで____冷たくなっていく。)   (3/5 19:48:43)
クロ:椿 > ____ガシャンッッ。   (3/5 19:48:56)
クロ:椿 > あ、あ…ァ"あ''ッッ、( 床にコップを落としてしまう。煌びやかに散っていく破片に目もくれず、頭を抱え込み、徐々に大きく声を荒らげ、叫びながら外へ飛び出そうとするが、目眩がして上手く掛け出せずに床に倒れ込む。そのまま蹲れば、「 ぁ"、う"、な、何をしたってアレの、アレは、俺を殺しにやってくる、!!どうしたっ、て、!!!俺は、お"れは、!!ぉ"ぇ、ッ、」と、何度も床をその両手で叩き、暴れる。怖いのだ、苦しいのだ。_不安なのだ、父と妹を奪ったあの水が、いつか自分をも殺しにやってくるのだと。そう思ってしまう。不安なのだ、死んで家族に自分の死骸が送られてしまうのが。不安なのだ、不安なのだ_。)   (3/5 19:48:58)
クロ:椿 > ( _怖いんだ、水が、自分の死骸が家族の元に送られてしまうんじゃないかって、妹に、恨まれてるんじゃないかって、…_どれくらい暴れてただろうか、気が付けば夕陽が沈み宵闇が窓から覗き込んでいた。床が傷付き、両手がボロボロになっているというのに、血が流れていると言うのにも気が付かず、遂に力が徐々に抜ける。どさり、と床に倒れ込んだまま椿は、ぼろ、ぼろと涙を零して「 ごめん、ごめんな、ゆるして、許してくれ、たのむ、おれは、お前を助けたかったんだ、ごめんな、たすけてくれ、しにたくない、 」…と、うわ言を言い続けた ) 【 死の水 - 発症 - 】   (3/5 19:49:13)