ディラン

死の水-発症-

シロー/ディラン > 「うっ⋯⋯」(ターラの手によってイモータルから救出されて数日後のことであった。比較的軽傷だったディランは、二日の療養を得て職場に復帰。同僚の質問を掻い潜り、一日の仕事を終え、寮への帰路へ着く途中。ぐわんと視界が歪み、建物の輪郭がぼやける感覚にふらついて壁へと思わずもたれかかった。)「はぁ⋯⋯っ、はぁっ!」(早くなる動悸、荒くなる息。苦しげに眉を潜めてから目を見開くと、頭を抑えて壁に深く寄りかかった。『脳味噌イカレてんのかァ!?!?』『──さぁさ、どれが良い!? なーんでも、望む姿になって魅せるよ~? ゲラゲラゲラッ!』脳裏にギンギンと響いた声に体を震えさせると、こめかみに汗が滲む。はっとして頭を抑えていた手を離して己の両手を見る。淡く濡れた掌が視界に映れば、我を忘れたかのように激しくズボンで掌を拭った。)   (2/23 19:48:25)
シロー/ディラン > 「うわぁぁあッ!?!?嫌だ、気持ち悪いッ!!はぁっ!⋯⋯ひっ⋯⋯」(掌を拭うと、今度はこめかみが濡れる感覚がする。何度も何度も袖で発汗部位を拭いながら、瞳の焦点を激しく揺らしながら駆け出した。)「うわぁぁあああ!!!!来るなぁぁああっ!?あ、ぁ゛あ!!助けて⋯⋯くれぇぇ⋯⋯っ!!騎士団⋯み、水の⋯⋯水の化け物が!!」(水に対して何故こんなにも恐怖を感じているのか分からず、連日自分を襲った化け物と姿を重ね合わせながら、何かから逃げる様に足をもつれさせながら寮の自室へと駆け抜けていく。俺はやっぱり騎士にはなれないです、霊性の一つ持ち合わせない矮小な整備士です、認めます、だからお願いします)「助けてくれ⋯⋯っ、助けてくれ、助けてください!ぁぁあッ!!?」走れば走る程濡れてくる体を掻き毟りながら、目を血走らせるのだった。   (2/23 19:48:27)