フィディア&袋の男
奇異な縁清瀬/フィディア > 「おいで……ほら、良い子だリリウム。どうだった?……そうか、ありがと。後でクラッカーでも食べようね」(日の隠れてしまった森というのは、本来ならば化物の得意とする時刻。生憎それも、魔術師には関係ないことになり得るのだ。影の森の中、チ、チ──と声を鳴らして時鳥を呼び寄せるのは、ホーリアの地を我が物としたヨズアの民の一員であった。わざわざ人目を憚るような時間に、魔術で鳥まで操ってやることはというと、探し人──とはまた違う、お尋ね者に会いに行くため、が正しいだろうか。リリウムと呼んだその鳥の背中を軽く撫でると、彼女が先導するままに暗闇を歩いていく。やがてけたましい笑い声を聞き付けると、満足げに頬を緩めてわざとらしく、陰気な景色に似合わぬ明るい声を貴方の後ろから響かせた。)「みーっけた。やあ、袋の化物くん、キミのことはよく“聞いてる”よ。……ちょっとお話いいかな?」 (2/15 20:40:12)
大和守/袋の男 > (──突如聞こえた、明るい声。その声に驚きもせず「あぁ?」と柄の悪い声と共に振り向き、何時の間にやら背後に居た貴方を見つめた。人間。貴方はソイツにとっての【子供】ではなかったが、まぁ【その他】だろうと構わない。やっと見つけられた対象に、ソイツは三日月の様な不気味な笑みをその顔に浮かべ、殺意と戦意のままに腕を武器に変化させようとした──所で。『話がある』、という旨の言葉にその動きは止まった。残虐非道なソイツでも、話は最後まで聞く主義なのである。もしかしたら自分を楽しませてくれるモノかもしれないし、そうでなくとも──殺した時の達成感が高まるだけなのだから。) (2/15 20:53:54)
大和守/袋の男 > 「…………あらあらあら、このアタシにお話がある、ですって……ッ!? それに、アタシの事を知ってるなんて……アタシったら有名人なのね! それで、一体何かしらん!? ──つまんねー話だったら今すぐぶっ殺してアゲルけどな!! アタシは気が変わりやすいんだ……ッ、ゲラゲラゲラゲラッ!」(どんなに些細な事であろうと全力でソイツはふざけ、茶化す。それでも聞く気はある様で、一通り言葉を吐き出した後に再び嗤い声を一つ溢し。その後には、さっさと話せよと言いたげに黙って貴方を見つめていたのだった。) (2/15 20:53:57)
清瀬/フィディア > 「はは、そう急かすなよ。こっちが緊張しちまうだろ?」(案外話を聞いてくれる奴らしい。通じないなら諦めるかな、なんて軽く考えていたが、もしこれが策略にしろ無防備故の行動にしろ、聞いてくれるだけ有難い。刺す視線はやはり驚異のそれであり、油断は決してならないだろう。あくまでこの距離をとりながら、演説のように声を張って貴方に主張する。)「旅団、っていうのを知ってるか?……知らないならこう捕らえてくれ、お前が…んー、最近捕まえた男と女の敵だ。つまりお前は…そう、オレの敵を捕まえてくれたんだ。つまりお礼がしたいぐらいのことをお前はした…って考えてくれて……うん、構わないかな」 (2/15 21:41:34)
清瀬/フィディア > (男の言うことは酷く砕けていて、そして貴方に寄り添うような素振りを垣間見せる。まるで森の全てを味方につけたかのような傲慢な振る舞いは、貴方にどう映るだろうか。そんなことはお構い為しに、男は語り続ける。)「……お前にいいことを教えてあげようか、袋の化物。とある子から聞いたんだ、お前の捕まえた玩具を取り上げにくる奴が居るってな。……名前も教えてやろうか?お前にとっての遊び相手は沢山居るかもしれないが…邪魔されるのは、お前だって気にくわないだろう?」 (2/15 21:41:35)
大和守/袋の男 > 「へ~~ぇ……ふーん、お礼ね……」(ゲラゲラと茶化すような騒がしさは鳴りを潜め、貴方の持ってきた話が己にとって得があるか、否か。それを、相槌を打ちながらじっくりと吟味していた。旅団だの、先日捕らえた玩具達が貴方の敵だの、そんなのはソイツにとってどうでも良いーーが。続いた言葉に、ソイツはぴくりと眉を動かした。)「ーーーーあぁ? …………へぇ~~あらあらあら、そう、そうなのね~…………そんなの当然許せる訳ねーだろーがッッ!! アタシの玩具を奪うだなんてそんな、何て酷い事をする奴等が居るのかしら……!! 悲劇!! これって悲劇だわ!! ……嗚呼、そいつらの名前、教えてよ!! 見つけて内臓引き摺り出したり"イロイロ"してやりたいからさぁーーーーゲラゲラゲラッッ!!」(初めこそ静かに、普段よりかは冷静に言葉を紡いでいたものの、さも当然の様に普段の騒がしさが再び宿る。地団駄を踏み怒りでわなわなと震えてみせれば、名前を教えろと貴方に促す。貴方の言葉の通りだ。気に食わない所の話ではない。今すぐ殺して玩具に加えてやりたいくらいだ。そんな想像をしていれば笑みが込み上げ、そのまま笑い声を発してみせた。) (2/15 21:58:04)
清瀬/フィディア > 「はは、怖ぇなぁお前。……そうだな、オレも全部を知れてる訳じゃない。それに知ってること全部言ったら、お前──オレも玩具にするだろ」(荒れ狂うその声は鶏の咆哮要らずで、離れていても尚肌がピリピリと震えた。これを近くで拝んだとなれば間違いなく“狂気”であろう。その“イロイロ”はどんな色をしているのか想像に難くない、きっとワインを精一杯濁したような気色の悪い──形容もし難い色なのだろう。彼を宥めないと己まで喰われてしまう、それでも男が逃げない理由を──敢えて挙げるならば、それでも気分の一言を貴方に掲げて、こうきっぱりと言わざるを得ないのだ。) (2/15 22:25:50)
清瀬/フィディア > 「教えてやるよ、一回しか言わないからよぉく覚えとけ。お前が拐った女の一人を助けに…雷鏡っつー男がお前を探してる筈だ。……なぁ、お前。なんて呼べばいいかな──袋の化物。そいつのこと、潰したくないか?」(逃げ惑うリリウムを捕まえると衣服の下にそっと隠して、本題を貴方に持ちかける。きっと此方の要望を告げるのでは協力してくれない、貴方のしたいことを“助ける”という立ち位置ですり寄るしかないだろう。右手を貴方の方へと差し出すと僅かに笑みを見せ、貴方がどう答えるかを若干後ろ向きの体重のまま待っていた。) (2/15 22:25:52)
大和守/袋の男 > 「……アタシの事、よぉくわかってんじゃん……! ったりめーだろーが、用済みになったら即……だからな、ゲラゲラゲラ!!」(己の性質を理解してくれていると言うのは何であれ嬉しい事の様で、邪悪としか形容出来ない笑みを浮かべ笑った。全てを口にはしない。己を分かっているならば、その先も当然分かるだろう。怖いなんてのもソイツにとっては誉め言葉。用済みになったら貴方も玩具にすると堂々と宣言しつつ、相も変わらずゲラゲラと笑ってみせた。)「ライキョウ、雷鏡ね……。……潰したいのは当たり前だろーが。で、もしかしてだけど助けるとか、協力とか、そーゆー感じなのかしらん? ゲラゲラッ、そういうのは大歓迎よ? アタシの邪魔しなけりゃ協力くらいはしたげる!!」(雷鏡。その名を脳内に叩き込む。絶対に潰して玩具を奪おうとした事を後悔させてやる、と。貴方の誘いに何かを悟ったのだろう。笑いながらも手を差し出し、貴方の手を握っては応じて。ーーその手の平には牙を携えた口がある。今は閉じている為牙の固い感触が微かにするだろう。普通、そんな事をした時点でそのまま食らっている。それをしないのが貴方の誘いに乗った一番の証となるだろうか。) (2/15 22:46:31)
清瀬/フィディア > 「恐ろしいな、できればこんなところでおじゃんになるのは避けたいところだ。…お前はそういう奴、俺は気分屋。軽くいこうぜ、不審だと思ったら……殺しにきても構わねぇよ」(わざとらしく肩を竦めると、貴方と自分とを交互に指差して、ほんの少しだけ強気にカマをかけてみせた。殺されるつもりはさらさらなかったが、相手を倒そうだとかそんな気も存在しない。ただこの気分屋は、不死身と忌み恐れられる彼らが何処までやってのけるのか、いつも通り甘える為に被る筈だった動物の如く気紛れと好奇心を傾けているのである。)「でも俺ビビりだからさ~、お前と一緒に居ると胃に穴が空きそうだ。そうだなぁ……」 (2/15 23:04:43)
清瀬/フィディア > (徐に空を見上げると、木漏れ月の向こうには星屑の空が広がっている。紺碧の空の向こう側、世界の裏側に焦点をを合わせるようにどこかを視ると、見つけたそれに向けて強い言葉を──魔術を放った。二つの黒い点が流れ星のように此方へと落ちてきて…羽音を伴ったほうき星は、貴方の方へと一つ、自分の方へと一つ降り立った。)「ソイツ、連絡係にしてくれればいいよ。オレはお前に楯突く奴らに離れたところからちょっかいかけとくからさ。……言っとくけどソレ殺すなよ?それぐらいなら“オモチャ”を連れてきてやるからさ」(連れてきたのは所謂貴方の為の“伝書オウム”。言葉を相手の元へと届ける為の音の手紙。羽音をたてて、首を傾げてぱたぱた、ひらひら。貴方を怖がる素振りを見せぬそれは、危機という本能を失った使役の生物に過ぎない。……そうは言っても、いつまでもつやら。何だか無駄になりそうな忠告を貴方に伝えるのだった。) (2/15 23:04:45)
大和守/袋の男 > 「ゲラゲラッ……言ったな!? その言葉、後で言ってないとか言っても無駄だからな!」(貴方の言葉ににやりと笑ってみせ、言質を取ってやったと言わんばかりにその言葉を撤回させはしないと笑っていたのだった。)「あら食べちゃいたいくらい可愛いオウム…………チッ、駄目かよ。ま、別に良いけど!! ……あ、とりあえず今日はもう帰るわ。疲れたし。イロイロやんなきゃだし。じゃな」(周りを飛ぶオウムの姿を見ては己の手へ呼び寄せ、食べてやろうかと打算するもそれを見越したかのような言葉に舌打ちを一つ。けれども直ぐにひらひらと手を振ってみせては適当に言葉を述べ、オウムを周りに漂わせ歩き出した。最後に一度、貴方の方を振り向いて。変わらず、ゲラゲラと笑ってみせたのだった。)「テメーのお陰でイロイロ楽しくなってきたぜ!! それだけは感謝してやらぁ! ーーーーゲラゲラゲラゲラッッ!!」【奇異な縁】〆 (2/15 23:35:26)