アデルグント&ヘスティア&アレイス&シャルロッテ&ステラ&ターラ&イビーリオ&セオドア&ディラン&ハンス『新騎士団長就任』
大和守/アデルグント > (ーー旗が掲げられた。青みがかった白の中に、赤でAの文字が刻まれた物。その旗を知っていた者ならば、それを見た者ならばざわりと動きを見せただろう。何故ならそれは就任式の前週、匿名ではあったがスラムや孤児院に炊き出しが行われたのだ。名前は出ず、その旗のみが出されていたが。嗚呼この人だったのか、と。今ならば、その旗の意味が分かる。その旗に刻まれていた文字は、つまりその人物のイニシャルで。アデルグント、新しい騎士団長のモノだったのだから。)(ーーふわり。純白の、けれど青みがかった髪が揺れる。同時に固い音が響き、合わせて青のスカートが揺れた。神聖なる祭壇の前、その御前で堂々と立ち、白に彩られた瞳を閉じては何かを待つ様にしていた。厳かな雰囲気が広がる中、視線は一人に集中している。周りは見渡す限り騎士が居て、然し何れ程彼らが居ようとその場は静寂に包まれている。震える程の熱を孕んだ、多くの感情に包まれた静寂に。それを破る権利を持っているのは、本来ならば一人しかいない。ーーけれど、沈黙を破ろうとする祭司を遮って。アデルグントは口を開いた。) (2/14 23:31:56)
大和守/アデルグント > 「ーー先ず。私、アデルグントはヘスティア前騎士団長と内々に叙任を済ませております。ーー故に、これを省略し、初の騎士団長命令を発令致します」(ーー通常通り進むのであれば、祭司より言葉を受け、『誓いの宣言』を行い終了ーーといった形なのだが。アデルグントはその通常を破り、新たな騎士団長として何かを行おうとしていた。疑問やら不安やら、そんな感情を抱いた騎士達が多いだろう。その疑問の念に応える様に、アデルグントは小さく息を吸い。そしてその命令を厳かに、然し堂々と口にするのだった。)「ーーこの場を、この就任式を。ーーーー機械騎士達の為のモノに致します」 (2/14 23:40:10)
大和守/アデルグント > (ーーそもそも、機械騎士とは兵器の様な扱いをされている。霊性を持たない筈のモノであったーーそれを、アデルグントは今後許さないと。兵器として扱う事を許さないという事を意味しており。一人に動揺が広がれば、それは伝染し広がっていく。一番は、機械騎士当人達のものが大きいのだろうが。アデルグントはその動揺も想定済みだったというように平然としていて、その動揺の冷めきらぬままに言葉を続けた。)「ーー機械騎士達は、前へ」(固い音を響かせながらアデルグントは壇上から降りーーそして、サーベルを手にした。この就任式を機械騎士の為のモノにすると宣言したのだから、当然アデルグントがこの手で儀式を行うべきだろう。困惑しつつも言葉通り前へと集まった姿を見て、アデルグントは何処か満足そうに小さく頷いた。) (2/14 23:51:36)
大和守/アデルグント > 「ーー信念を以て誓いを立てるべし、志ある者よ。剣を以て己を律し、義を以て悪を裁き、慈を以てか弱き者を護る事を。聖騎士、字をーー。これを以て、機械騎士の叙任を完了する。騎士としての誇りを掲げ、己の道を歩まん事を。そして、その輝きが永久に在らん事を。ーーーー太陽の名の元に」(アデルグントは歩んでいき、一番端に立っていた片膝を立てて座る事を促し、そしてその肩に刃を軽く乗せた。そして、詠唱にも似た言葉を口にする。ーー否、言葉が魔力を持つこの世界ではこの言葉も詠唱と呼んで良いだろう。その騎士のこれからの未来を願う、そんな魔術は確かに在った。一人一人にその言葉を掛け、そして終わりーーアデルグントはサーベルを鞘へと仕舞い、再び壇上へ立てばこの場に集う騎士達を見回して。その全てをこの瞳に焼き付けて。アデルグントもまた、新たな騎士団長としての決意を固めた。先程掛けた言葉の通りに、在れる様にと。そうして、決意を新たにし。ーーこうして、機械騎士の為の就任式は幕を閉じた。) (2/15 00:12:42)
マリア/ヘスティア > (連日の出征とイモータルとの戦闘で満身創痍となっていたヘスティアは、制服の下に包帯を忍ばせ、負傷をおくびにも出さず凛然と背筋を伸ばし、Aの旗を背負う彼女の宣言を耳にした。)「……予想を上回る風格ですね。上出来です、騎士団長。」(呟くように吐露した声は、これ以上ないほどに満足げであった。機械騎士達への叙任が済まされた頃。ヘスティアは立ち上がり靴音を鳴らして礼拝堂の真ん中を、分け入るように突っ切った。)「……このたび万騎長を拝命致しましたヘスティアです。神聖な叙任式の場に差し出でる図々しさには目を瞑っていただき、前騎士団長として私の言葉をお聞き入れ下さい。」(ヘスティアの声はその場に朗々と響き渡った。自分が壇上にしゃしゃり出るつもりだと言う事はアデルグントにもセオドアにも話していない。或いは不安を覚えるか、驚きの目を向けるか──しかし彼女は、それらを一切意に介さない様子で、ゆっくりと制服のボタンに手をかけ、バサリと、大げさに脱ぎ捨ててみせた。ヘスティアの悪癖を知っている者は『いくら見境のない雌猫とはいえ、こんな場所でまで』と思うだろうか。それだけの事をしてきた自覚はあった。……しかし。) (2/15 00:16:42)
マリア/ヘスティア > (ヘスティアの裸体は、夥しく巻かれた包帯によって晒される事はなかった。彼女は重々しげに、口を開く。)「……私は先のイモータル討伐において、ひとかたならぬ負傷をおいました。すんでの所で一命を取り留めたのは、あなた方が目にしている騎士団長、アデルグント公の救済によるものです。千騎長としてこれまでも立派に努めあげた彼女は、イモータル討伐においても才覚を発揮しました。────さて、それ程の稀代の名君に対して、何もお返しせずにこの叙任式を終えたくはないと思っている騎士も少なくはないのではないですか?機械騎士達などは、特に……ね。」(プロデューサーとして名乗りを上げ、アデルグントにもいくつか入れ知恵をさせて貰ったのだ。どうせなら徹底的に、神輿に乗ってもらおう。イモータル討伐の手柄を丸々譲る旨の発言に気づくのは、恐らくこの場においてアデルグントのみ。『ゴメンね』といたずらっぽい微笑みをアデルグントに送り、そして腰に下げていたサーベルを抜く。ヘスティアはそれを高々と掲げた。) (2/15 00:16:53)
マリア/ヘスティア > 「新騎士団長の叙任式は、我ら聖フィニクス騎士団総員にて行う事を提案致します!彼女を騎士団長にする事を歓迎する者は我に続き、武器を掲げよ!」(すう、と息を吸い込み、腹の底から、ヘスティアは叫んだ。)「我ら聖騎士一同、新騎士団長アデルグント公に勝利を捧げる事を、ここに誓う!─────太陽の名のもとに!!」 (2/15 00:16:58)
グレー/アレイス ◆ > (俺も、アデルグンド新騎士団長の叙任式に参加していた……もちろん、騎士の1人としての参加だ。……弟は、義妹を探している様子であるが……)(機械騎士の為……か。確かに、彼ら彼女らも人間だ。欠損した部位があるとはいえども、義体をつけられているとしても人間なのだからな……あいつも、この近くにいたら間違いなくそういうに違いない。)……っ……!?(と、前に出てヘスティアが服を脱ぎ捨てたが……その体は包帯で巻かれていた……話を追って聞くと、どうやらイモータルとの戦闘で重傷を負ったが、命に別状はないということだ……それを聞いてほっとしたと共に……)俺の場合は……(と、刀を抜き放ち、同じく武器を掲げる…………新たな聖騎士団の誕生を、俺は見届けた。) (2/15 00:41:55)
グレー/シャルロッテ ◆ > ……機械騎士の為の就任式……(と、新騎士団長、アデルグントの言葉を反芻する……話を聞いた限りでは、機械騎士達は今までただの兵器としての扱いを受けていたのだそう。その上で……彼ら彼女らを正式に騎士として改めて叙任するというものらしい……)……そっか……あの人たちも、生きてるからね……今までそんな扱いだったのも疑問だったんよね……(と、あたしは1人こぼす。そうして、ヘスティア元団長が出てきて……服を、脱ぎ捨てた…!)ちょっ…!!!…………ゑ?(と、最初に驚き、そして、その姿に2度、驚く。2度美味しいとか言うが、この場合「2度びっくり」じゃないか…?なんてしょうもないことを考えながら、話を聞く……どうやら、イモータルとの戦闘によって瀕死の傷を負い……一命を取り留めたのは他でもない新騎士団長のおかげだと。ヘスティア万騎長は続ける……そして、支持に従う。アタシは……拳に焔を灯し……高く突き上げる。)(あたしは、アタシなりに努力していくと。) (2/15 00:55:18)
シロー/ステラ > 「⋯⋯っ。」(騎士修道会の新米司祭であるステラにとっては、初めての聖フィニクス騎士団の儀式。神殿内部、神聖なる祭壇には一人の女性騎士が立っていた。確か、字はアデルグント。祭壇の正面には騎士達。きっと最前列には名だたる騎士長や副団長などが並んでいるのだろう。端に司祭の最後部にステラは参列しており、時折こっそりと背伸びしながら様子を窺っていた。⋯⋯新たな騎士団長の就任式。物語に出てくる騎士のお話には勿論女性騎士の者も多かった。騎士団長は代々女性騎士だから、少なくともステラにとっても憧れであった。ごくり、と何度飲んだか分からない生唾を飲んで、アデルグントの言葉を聞いた。杖を抱く両手に力が篭もり、瞳は興奮からか瞬きも惜しいとばかりに開かれており、その一挙一動を目に灼きつけた。 (2/15 01:11:17)
シロー/ステラ > アデルグントの言葉を聞き終えれば、今度は燃えるような赤髪の女性が前へと躍り出る。団長を降り、万騎長となったヘスティアだと名乗りを耳にして、また再び肩を縮こまらせるように力を込めた。それは怯えではなく、単に憧れと、「苛烈な戦乙女」だと噂を聞いていたからこその迫力を幻視したからであった。⋯⋯ぱさり、と布が落ちた時には、普段なら目を隠しそうな所であったが、今回ばかりはその姿に見惚れたのだった。)「⋯⋯⋯はぁっ⋯⋯、綺麗⋯⋯」(思わず零した言葉にステラ自身気づいていなかった。周りの司祭も聞こえてはいたのかもしれないが、儀式の最中に視線を逸らす愚行は犯さない。包帯だらけの体は、騎士としての勲章、誇り、霊性、それらを内包しているように見えて、騎士に憧れるステラには何よりも綺麗に見えた。周りを焚きつけるかの如く挙げられた声に、ステラも載せられて、小さいながらに誰より高く、と目いっぱい手にした杖を掲げた。二人の誰より綺麗な騎士に、憧れの二人に少しでも見て貰えるように)「太陽の名のもとにっ!!」 (2/15 01:11:18)
清瀬/ターラ > (煌々とした紅の映える蒼い旗が、凛として揺らめいた。息を飲む周りの機械騎士同様、ターラもその毅然とした凛々しい姿に瞳を奪われていた。スラムの街や孤児院へと向けた炊き出しが挙行されたことは記憶に新しい。帰国してから間もないのにヘスティア団長はよく働くお方だ、と疑問もなく尊敬の念を抱いていたところ、まさか此のような形で新たな騎士団長様の就任式があるというではないか。西洋札の魁の文字を綴ったそれが、栄誉あるその人物をよく表していた。──千騎長アデルグント、次の瞬間にでも、新騎士団長と呼ぶのが相応しくなるお方。まだ汚れを知らぬ早朝の銀景色のように清らかな髪と瞳は、何度見ても美しいものだ。皆が息を飲み、高揚をぐうっと堪える熱の渦の中の式典。聖なる祭祀を始めようとする声を遮ったそれは、やはり今日の一枚目である彼女から発せられたものであった。) (2/15 09:42:25)
清瀬/ターラ > 「──騎士団長、様…」(本来であれば公に、皆の鎮まった視線と共に、示す形で誓いを宣言する筈であった。まだ此処へと来て年月の浅いターラであったが、異例の男であるアーディオン前々騎士団長、その前にこの座を勤めていたヴァンジャンス騎士団長もそれに倣ったのだと先輩方から伺っていた。これがどれだけの混乱を呼ぶことであるか、今一この新人には通じていないところはあったが、近くに居た顔見知りの機械騎士と共にその顔を不安の色に染めていた。震える羔のように勅命を待ち続け、次に聞いた言葉に、石を投じた水面のようにざわめきが伝っていく。)「………ど、どうしよう」(この式典の……否、そう呼ぶには相応しくないのだろう。騎士団長として新たに歩を進めるアデルグントが取り上げたのは、他でもない私たち。潜めた声は疑問というより、変な注目を受けてしまうことへの焦燥を孕んでいた。どう風が吹けば、桶屋以外の儲かる道を開拓するようなこんな真似ができるのか。 (2/15 09:42:30)
清瀬/ターラ > 灰色の瞳は忙しなく祭壇の上と隣とを往き来する。ざわざわと乱れる烏合の隊列も、頭の一言で忽ち言葉の一つも溢さぬようになった。)「……っ」(前へと出るように促され、最初は誰もが躊躇した。皆して、草分けの現れるのを待っていたのだ。楯突く気持ちなど一切持たず、威厳を感じるが故に忠誠の為の一歩が出ない。──嗚呼、それでは私たちへと思いを馳せた彼女にこれ以上ない程の不敬を見せているも同義!本能に従ったまま固まってしまった脚を無理矢理に一歩、進める。口元を手袋で覆った右手で隠し、隣の同志に「はやく」と音のない言葉を送った。ちらほらと疎らに聞こえ出す床を鳴らす音、軈てそれが再び静まると、手を伸ばせば簡単に穢れを教えられてしまいそうな程近くに、私たちと同じ場に毅然と立つ貴方。端の機械騎士を座らせて、サーベルの背を添え、なんと綺麗に、それでいて容易く魔術を詠んでみせることか。多くは魔術の才に恵まれなかった者である機械騎士、そんな存在にとって騎士の、ましてや騎士団長の詠唱というものは、模範など決してできぬ教科書のようなもの。 (2/15 09:43:00)
清瀬/ターラ > それが数回繰り返されるうちに、「自分の番がやってくる」ということに皆が気付き始める。緊張か、羞恥か、それとも──昂りか、冷めることを知らぬ心。呼応して赤く擦り為す頬、開いたままの瞳孔。隣の者が頭を下げたのと同時に、鼓動は更に早鐘を打ち始める。真っ直ぐと前を向いたまま、めでたく飾られた景色から騎士団長へと視線を逸らすことができなかった。──とうとう自分の番、一瞬だけ視線を彼女に向けると、白の瞳は同じ様に此方を見ていた。逃げるように跪くと、貴方を視てはいけないというある種の神聖化のもと、視線を床へと懸命に刺した。)(優しく、そして重く乗せられたサーベル。緊張に強ばった肩はいつの間にか解れ、子守唄のように詠唱が耳を通って私の中へと潜り込む。言葉は進み、鈴の声は私の字を──ターラの存在を紡ぐ。騎士団長にとっては私たちは、星屑の程には及ばずとも数多に居る存在。対して貴方はたった一人きりであるということを、自覚しているのかしていないのか。 (2/15 09:43:58)
清瀬/ターラ > 認識というのが何れ程に心を奪っていくのか、無知であるのか策略であるのか。儀式が終わって暫くは、踞った状態から起き上がることが叶わなかった。この感情を人は、敬意と呼ぶのであろうか。冷め遣らぬ興奮、鼓膜を直接煩く震わせるぐらいのそれが、靴の音と闘志の緋に再びつき動かされる。)「ヘスティア様……」(その姿は、帝国に身柄を確保されて尚、王国を模した鑑であるように、無知なターラにははっきりと、うわべのみが見えた。コップの底に沈んだ禍々しい沈殿などは露知らず、団長の座を降りても彼女は気高い乙女であったのだ。前例のない着任式の後の戯に、一体何が始まるのだろうか。──大衆の前で衣服のボタンに手をかけるヘスティア。腕を服から抜いたその時点で、堪えることができずに顔を手で、継ぎ接ぎの両手で覆ってしまった。何の目論見か、それでも乙女の和膚をまじまじと見ることなどできる筈がなく。淀む声が破廉恥なものでないと暫くしてやっと聞き分けることができて、指の間からそっと覗いた万騎長の体は、重々しい包帯に阻まれていた。) (2/15 09:44:24)
清瀬/ターラ > 「……ヘスティア、万騎長」(イモータル、誇り高き彼女らに傷を負わせた紛いの生。騎士団長の勇姿と強さを称えるどころか、恐怖が沸いてしまうのだ。聖なる騎士ですらこのザマなのだ、私たちのような未熟者では、きっと逢ってしまえば一環の終わり。……そんな恐怖すら見透かすようなヘスティアの言葉が、ターラの肩を震わせた。嗚呼、先程までは飛び立ってしまいそうな高揚がそこにあったのに。優れた彼女らを見ているからこそ、己は熟はぐれ者であると思わざるを得ないのだ。己の命の失わんという意気で誉れを掴もうとすることを尊ぶ気持ちは、私にはなかった。否定などはできなかった、それでも心からそうは思えなかった。整備士の彼と交わした内緒の話が、知らぬ間に出回ってしまっているような背筋の凍る心地。それを押し込めて、彼女を、アデルグントを称える為に、直々に誇りを頂いたその武器を、右手を掲げよう。)「……太陽の、名のもとに」(騎士団長へと捧げる“勝利”という言葉だけが、しつこく心へと纏わりついた。) (2/15 09:44:35)
黒助/イビーリオ > へぇ…中々、良いロマンを持ってるじゃねぇか(新騎士団長の就任式。新たな団長の旗印が掲げられ、最低限各領地を守るべく配置された者を除いた殆どの騎士が参列していた――だが、その会場は今、新たに騎士団長となったアデルハイトの『この場を機械技師達の為のものにする』という一言によって喧騒に包まれていた。周囲からは疑問の声が、否定的な意見が、怒りの気配が。様々な言葉が聞こえ、様々な感情と気配を感じ取れる。それもそうだろう。騎士団にとっては神聖と言える就任式を、今まで兵器として運用していた者達の場所として使われるのだから――だが、そんな喧騒の中で一人、彼だけは肯定的な意見を呟く。就任式であろうと制服は着崩されたままで、腕を組みながら不適な笑みを浮かべながら) (2/15 19:52:09)
黒助/イビーリオ > (ロマン。それは彼の根本であり、今の彼を作ったルーツ。一般的な意味ではないそれは、あのアデルハイトという女性の言葉と行動を好意的に受け入れる言葉でもある。今まで兵器としてしか見られていなかった技師達のために、自分にとっては一笑に一度あるかないかという大舞台を譲った。その上で、戸惑う彼らへと行動をもって誠意を見せている。それは、その気高い信念と意思は、彼にとってロマン以外の何でもない。だからこそ、自分はあの人に、アデルハイト騎士団長のためにロマンを見せようと決めていた) (2/15 19:52:11)
黒助/イビーリオ > ふっ、はは、ははははは!こりゃあいい!まさか、こんなに凄いロマンを見られるなんて!(騎士団長が一度下がり、今度は燃えるような赤い髪の女性…前騎士団長であるヘスティアが前に出る。彼女が語ったのはどこにでもあるような拝命式の言葉。だが、その後に衣装を脱ぎ捨てたことには驚いたが――その服の下にあった傷を見て、続けて語られたことを聞いて腹を抱えて笑った。周囲の雑音でその声は掻き消されるが、それで良い。自分の声は届かなくたって構わない。だって、あんなに素晴らしくて、輝いているロマンを一日に二度も知ることができるとは思わなかったから)――太陽の名の元に!(自分がここに来たのは、自分が知らない世界を見るため。そして、色々なロマンを知って、実家で両親に聞かせるためだ。だから、素晴らしいロマンを見せてくれた二人には、感謝してもしきれないだろう。故にこれはその内の小さなお礼だ。長剣を掲げながら、彼女達のために戦おうと、そう、決断していた) (2/15 19:52:13)
清瀬/セオドア > (翻すその青は冷徹か、それとも怜悧か。スラムへの突拍子もない援助は、まるでトールが万歳でもしそうな政策。なんだか不思議なことをしていると思ったら、それもその筈、彼女が監督していたとなれば何らおかしなことではない。もう直ぐにその座を後釜に継がせる、騎士団長ヘスティア。些か満足げにアデルグントの堂々たる姿を眺めているところを見ると、裏番長は彼女のようだ。こんな風に式典が進むなんてオレには聞かされてないし、言えなかったのかもしれない。もしかしたらとんでもないことが起こるかも…なんて、下らない妄想を蹴散らす。きっと男が踏み込めない秘密の花園があったのだろう、そう思えば可愛らしいじゃないか。──式は滞りなく進むどころか、自ら荒れ狂う大海原を駆け抜けていくではないか。無茶じゃないのは船長と舵取りが凄腕だからかな?) (2/15 23:44:14)
清瀬/セオドア > 「……機械騎士、ねぇ」(霊性を持たぬ者、オレたちとは違う存在であると思われてきたもの。強力なコミュニティというのは迫害を促進してしまう。例外を好まぬ節がある。カルガモの雛のようにあたふたと列を為す彼らに、団長は救いの手を差し伸べようというのだ。訝しむように瞳を細めて、儀式を一人ずつに行うアデルグントを見つめる。何を企んでいるかは判らなかったが、騎士団長サマのお達しと言うならば、従わないという選択肢はないだろう。オレは忠実で堅実で優しくて、時に意地悪で非道な道化師だ。腹の中などかっ捌いてもどろどろとした汚物だらけでよくわからないものだ、パンドラの箱には、特に乙女のヴァージンの詰まった煌めきには触れないでおくのが一番いい。)「……あっ」(彼女だけは別、かもしれないけれど。) (2/15 23:44:17)
清瀬/セオドア > (今までも、良くも悪くもいろんな事を引き起こしてきたヘスティア。今度は何をしてくれるのだろうか、なんて不安よりも高揚が擽られた。まずいぞまずいぞ、なんて頻りに慌てつつ呟いておきながら、抑えられない好奇心が頬に顕著に現れている。隠した口元は弧を描いており、最早彼女の裸体が出ようが一興として楽しんでしまうつもりであった。理性は止めろと叫ぶのに、本能はそれを面白可笑しく聞き流す。そこに含んでいたのは、醜い期待もあったのかもしれない。このまま諦めさせて欲しかったのかもしれない。きっと彼女が──。やめて、おこうか。それよりも今は彼女の意志を、聞き届けるべきだ。その身にまたしても深く傷を残した彼女は、アデルグントの誉を掲げる為にわざわざ此処へと立ったのだろう…お得意の後出しじゃんけんで。何を企んでいるのか、何を団長に擦り付けたいのか、余程敏く、そして傲慢で図太くなけりゃわからないだろう。帝国の元帥にもオレなんか相手じゃないと軽くあしらわれてしまった、あの時に恐れを知らぬ若獅子を気取って撲ってやれば、何か変わっただろうか。) (2/15 23:44:36)
清瀬/セオドア > 「……わかんないよねぇ」(きっと何をしたって半端者は半端者のままだ。何をしゃしゃっていたのだろうか。オレは副団長として、彼女の言うそのとおり、新たなる団長を支えてやればいい。難しいことなんて、この晴れの舞台で考えるべきではないだろう。今は閃くアデルグントへ、細やかな忠誠と誠意とを見せようか。ローブの懐から短剣を抜き取ると、雲間から差す日の光をトーチとして、聖火を乙女に手向けよう。栄光あれ、我らが騎士団に。) (2/15 23:44:48)
シロー/ディラン > (霊性を持たない者として隅に並ぶ者達の一角。整備士として機械騎士の後ろに参列していたディラン。騎士長の中でも好感を持っていた千騎長、アデルグントの新団長就任式と言うことで、緊張の他、大事な式だからと真面目な性格も手伝って、神妙なな表情の裏で祝福を贈っていた。じっ、アデルグントの一挙一動を食い入るように見詰めていると、アデルグントは挨拶の後に騎士団長命令を発令致しますと告げた。一瞬ざわついた騎士達が数秒で我に返り静寂が支配する。何となく、士気向上の為のパフォーマンスに近い激励の様なものだろうか、と感じたディランは、自分が見る明朗快活な表情とは掛け離れた凛とした顔を見て、内心微笑んだ。凄いな、と思ったのも束の間のことである。続いた言葉に今度こそ激しくざわついた騎士達、言葉を理解して波及する騒めきにディランも同じように反応し、前に並ぶ機械騎士達とアデルグントを交互に見遣ってから、騎士も含めた参列者の視線が多くこちらに向いている事に気づいてたじろいだ。) (2/16 22:29:00)
シロー/ディラン > 「えっ⋯⋯アデルグントさん。⋯⋯えっ⋯」(騎士達の中には決して良いとは言えない視線があるのを感じる。整備士の中にだってそうだ。騎士でありながら霊性を持たない者と扱われる事も多い機械騎士を、戦争の道具として兵器扱いをしてきた者は多い。新たな騎士団長である彼女は違うだろう、と何となくで思ってはいたが、まさかこの大事な就任式で⋯⋯という困惑が強かった。前に歩いていく機械騎士達の姿を目で追いかけて、ごくりと息を飲む。既に先程の穏やかなだった心持ちはさざ波立っており、アデルグントが一人一人に伝統ある騎士叙任の儀を行っていくのを目に焼き付けた。この儀式が確かな伝統に裏付けられた霊性を持つことはディランにだって分かる。かあっと目頭が熱くなるのが分かった。気付かぬ間に一筋の涙が流れる。陽の目を見ることの無かった彼等に初めて、太陽神の加護が降りたのだとさえ思った。省略される事もなかったのが、アデルグントが機械騎士に確かな敬意を払っていると確かに感じられて、長い儀式を終える頃には頬を赤くして泣き腫らしてしまっていた。) (2/16 22:29:21)
シロー/ディラン > (未だ落ち着かないまま居ると、儀式の後に前に出たのは前団長のヘスティア。服を脱ぐ様子に驚くことも出来なかったが、続いた言葉には確かな魔力が込められていてこんな状態でもしっかりと聞こえた。万騎長となった今でも、何度も戦場や式で見た威厳は変わっていなかった。⋯⋯それどころか、ディランはアデルグントと同じくヘスティアの言葉にも涙が止まらなかった。)「⋯⋯はい⋯」(ごしごしと普段の汚れは見る影もない礼服の袖で目元を擦ると、儀式の最中だというのに震えがちに零れた一言が如実にディランの心境を現していた。⋯⋯みんな。⋯ターラ、きっと俺は今、君と同じ気持ちでいる。赤い目元を恥ずかしげもなく晒して背筋を伸ばすと、ヘスティアの宣言に続いて、肩に掛けた儀礼銃を高く掲げた。)「太陽の⋯っ、名のもとに⋯⋯ッ!」(── 二人になら、ついていきます。俺たちに返せることをさせてください。はじめて自分も騎士団の一員になれた気がした。はじめて騎士団の一員として戦おうと思った。整備士になって良かったと思えた。 (2/16 22:30:13)
シロー/ディラン > ⋯⋯この感情を言い表す語彙をディランはまだ持ち合わせていなかったが、もしディランが魔術師として大成していたのならば、きっと〝誇り〟と口にしていた。 (2/16 22:30:15)
フルディア/ハンス > 「へぇ…。」(最後尾の隅っこで扉に背をもたれて、神殿に似合わない白衣で参列した。もともと"霊性"とは縁遠い性分だから、喜びのようなものは湧いてこないが、自分が面倒を見ている機械騎士たちのことを思うと感慨深いものがある。みな事情は様々あるが、一人として簡単な道を行く者はいない。"霊性"を認められなかったとしても、機械騎士としての矜持を模索し続けている。) (技術の研鑽を目当てにここへ来たが、自分の作品を喜んでもらえることは生き甲斐とするには充分すぎた。アーツに頼ろうとする人たちは、みな何かしらの理不尽を被っていた。兵器扱いされるなぞ、それまでに降りかかってきた理不尽に比べればなんてことは無いとでも言わんばかりだったが、それも理不尽の一つには変わらない。信仰の薄い自分にはなかなか理解が及ばなかったし、整備士という立場上からしても、できることはアーツのメンテナンスをし、多少の悩みを聞いてやることくらいだった。) (2/17 23:10:54)
フルディア/ハンス > (壇上で顔見知りの機械騎士が叙任されるのを遠目に眺める。"人ならざる"機械の手脚がステインドグラスの美しい光を映している。晴れやかな顔を見ていると、心から良かったと思える。きっとこれから機械騎士達は兵器としてではなく騎士として、彼らにしか出来ないことを成し遂げていくだろう。陰ながらそれを支えていくことができるのは楽しみだし、誇りに思える日がきっと来るはすだ。それとともに自身のアーツ研究開発を前進させて行きたいと、決意を新たにした。) (2/17 23:11:08)
フルディア/ハンス > (『太陽の名の下に』の唱和は遠慮し、まだ式典は少々残っているが中座させてもらうことにした。中央の大扉を開けるのは憚られたので、脇の小扉を小さく開いて外へ出た。近くの壁に寄りかかって煙草に火を点ける。)「ふーーっ……式典というのはやはり少し肩が凝るな。」(天井を見上げながら煙を吐き出す。神殿の中から時折り漏れ聞こえる拍手や歓声をBGMに、これからのことを想像し、激励の言葉を独り言ちる。)「若い騎士よ、騎士道を実践せよ。」〆 (2/17 23:11:20)