袋の男
悪役大和守/袋の男 > (──可哀想な囚われのお姫様。お姫様は王子様と暮らす城から引き離され、今や血生臭い拷問部屋の様な場所に閉じ込められている。物語の中で捕らえられたお姫様だって、こんな場所ではなく清潔な塔やら何やらに居るのだろう。だがそんなモノはソイツが知る訳がない。知る機会が無いのだから。森の入り組んだ場所を過ぎた場所にある、そんな小さな小屋の外。お姫様は雁字搦めにしているお陰で、そう易々と脱出する事は出来ないだろう。そもそもこの小屋の入り口は一つなのだから、そこを塞いでおけば健気なお姫様も出れないだろうけど。まだ寒い風が吹く中、お姫様を捕らえた悪役──ソイツは、【袋の男】は。何かをただひたすらに考えていた。それは、この遊びをもっと楽しくする方法。きっとお姫様の王子様は来るだろう。来なかったら来なかったで面白くはあるのだが。だが、どちらにしてももっと楽しむ為のスパイスが無ければ面白くない。ソイツは悩み、悩み、そして。) (2/13 20:02:04)
大和守/袋の男 > 「────あ、そーだッ!」(閃いた、と言わんばかりにソイツはにたりと嗤う。ソイツが考えた事なのだから、醜悪で性格の悪いモノである事には変わりない。それを証明するように、ソイツの笑みは悪意しか感じられないモノだったのだから。)「王子様もー、お姫様には手ぇ出せないよね~っ! ゲラゲラゲラッ! あ~~楽しくなってきたかもッッ!!」(全員がうねうねと悶え、動き。次の瞬間には、お姫様そっくりの姿がそこにはあった。それを使って、王子様を惑わそうというのだろう。嗚呼、本当に──楽しくなってきた。この悦をどうかもっと引き立ててくれ、王子様──と。悪役は祈った。まるでそれは、己の大切な人にするような。好きな人にするような。お姫様にとっての王子様に対するような──そんな、純粋でありながら残酷さも混じった祈りだった。)【悪役】〆 (2/13 20:02:07)