雷鏡&ディラン
決別グレー/雷鏡 ◆ > とりあえずは良い奴だったな……(と、翌朝、彼は朝の散歩がてら昨日のイモータルについて思い返す。とりあえず、見た目によらず人間らしいただのいいひとだったといういんしょうだ。話によると、人間と協力することで自分が生存できる確率を更に高めたいのだとか……でも、人間側が話をなかなか聞いてくれないという事実があるからだ。)俺を機会に、あいつも色んな人に話しかけられて貰えるようになればいいけどなぁ……(なんて、零しながらも歩き続ける。実際に、相手……フュメオムは普通にナイスガイ……ナイスモータルと言えばわかりやすいかな。それくらい普通に接していれば面白いやつということもわかったし、何より酒が飲めるのなら蟒蛇仲間ができたということだ。) (2/13 13:54:14)
シロー/ディラン > (朝。工房に行く前に朝食にとパンを買い、片手にパンの入った紙袋を下げて歩いていたディランは、目の前を歩く見知った影に気付いて、早歩きして近づくと隣に並ぶのだった。)「おはようございます、雷鏡さん。早いですね今朝も」(並んで歩きながら、所々汚れが目立つ作業服の襟を片手で揃えながらに笑い掛ける。あれからあのイモータルと再び出会うことは無かったが、警戒してはいるようで、こうして人通りの多い道を歩くようにしていた。ふと先日話したのを思い出して話題を振った。)「義手の方はどうですか?進み具合は」 (2/13 14:03:46)
グレー/雷鏡 ◆ > おお、ディランか。また会ったな!(と、俺は相手にそう返す。今日は彼は元気そうで何よりだ。)そうそう、昨日の夜、件のイモータルに出会ったが、しっかりと話してみれば普通にいいやつだったよ。あいつもあいつなりに、生き残るために必死だったんだよ。(と、この前話されたイモータルに出会ったと話をしてみようか。取り敢えず、そいつは普通に話していればいいやつであったことも伝えておこうか。)ああ、義手の方はいい感じに進められているよ。あと少しで完成ってところまではこぎつけてるぜ。(と、俺は更に返す…仕事の速さが俺の売りなわけだからな。) (2/13 14:22:47)
シロー/ディラン > 「は?」(思わず聞き返してしまいそうになった。彼の言っている事が理解出来なくて、一定の速度で自然と動いていた足が、歩幅がずれて縺れそうだった。数秒の沈黙が場を支配したけれど、それでも確かに彼の口にした言葉はしっかりと脳裏に残って、歩きながらディランは睨むような視線を雷鏡に向けた。普段通り、何一つ変わらない顔がそこにあって、それがディランの心をそばだたせた。)「⋯⋯はぁ、そうですか⋯。⋯⋯何言ってるんですか?」(理解の一つ出来そうになくて、横目でちらりとまた雷鏡を一瞥してから、ぴたりと歩を止めた。)「アレは⋯⋯人じゃないんですよ、雷鏡さん自分で言っていたじゃないですか、殺意が湧きやすくて、人を食べるって。俺はそこまで知らなかったですよ、雷鏡さんはそこまで分かっていて、何故⋯⋯」 (2/13 14:50:29)
シロー/ディラン > (義手の話など最早頭に入ってこなかった。自分とは違う、彼は英雄だから、自分とは根本的に考えが違うんだ、とこれまで関わってきたが、目の前に立つ男も同じような化け物にさえ思えてきた。これまで何度も感じて来た感情が肥大化していき、形となった気がした。相容れない。口を固く結ぶと、細めた瞳で雷鏡を見つめた)「妻も居るじゃないですか⋯⋯⋯⋯いや⋯⋯。」(この期に及んで、妻を危険に晒すような真似は、なんて口に仕掛けたのを噤んで、ディランは弱々しく俯いた。もうそんな言葉を掛けても意味が無い事は何となく分かっていたし、彼とこのまま一緒に居たら、自分まで巻き込まれそうだ。)「⋯⋯敵ですよ、アレは。俺は知りません、そういう所まで来てますよ、雷鏡さん」(どうなっても雷鏡さんの味方にはなれないし理解の一つできない。イモータルに妻が殺される様な事になっても知らないし、騎士団が詰め掛けて逆賊となっても知らない。これ以上言っても『俺がいるから大丈夫だ』なんてふざけた言葉が帰ってくるのは想像にかたくなくて、ディランは立ち尽くしたままおぞましい物を見る目で見つめた。 (2/13 14:50:31)
グレー/雷鏡 ◆ > んー...単純な知的好奇心から...かねぇ...もちろん、変わっていると言われても仕方がないし、なんなら騎士団が詰めかけてくることも承知の上だ。...だがよ、どうしてもイモータルたちのことを自分達とは全く別の...それこそ、恐怖の対象物として見ることができないんだ。...あいつらも俺たちと同じで生き物じゃないか?とな。...もちろん、「妻を危険にさらしている」ということも言われても何も言えない。実際、そのリスクを背負った上でも...それでも、俺はあいつらが真の悪だと思えなくてね。個体によっては、どうも良い心の持ち主である可能性さえある彼をな。(と、俺はそう話したあとに、さらに続ける。)俺は一つだけ、常に心に留めているものがあるのさ。それは...友、家族を傷つけるものは許さない。それが、普段から世話になっている聖フィニクス騎士団であれ...だ。ただ、優先度としてはもちろん、家族の方が高いに決まっているとも。だが、ただの思い込み一つで友達が傷つけられるのは、俺とて指を咥えて見ているだけって言うのはどうしてもできないんでな。そこだけは、わかってくれ。OK? (2/13 15:13:22)
グレー/雷鏡 ◆ > (と、俺はそういう。世間の認識的にずれているのはわかる。だが...俺は、俺の信念を曲げるつもりはない。例えそれが人類の敵とされているイモータルであれだ。)まぁ、普段から会うわけではないし、週に一回会えたらラッキーくらいにしか思ってないがな!(と、俺は最後にそういう。だが、俺の信念が容易に曲がらないことは相手にも伝わっただろう。) (2/13 15:13:41)
シロー/ディラン > 「そう⋯⋯ですか⋯」(あんなおぞましい化け物と仲良くなった、と言うような男とこれ以上近くに居るのは絶対に御免な筈なのに、まだこの場を去らなかったのは、きっと心のどこかで考え直してくれると思っていたからなのかもしれない。彼がつらつらと言葉を並べたのを耳にして、力無い声を零して肩を落とした。春先で少しは暖かい筈の風が刺すように冷たく感じられた。『友』なんて言葉も、これだけの事をしながら普段通りの余裕を崩さない姿も何一つ自分には理解出来なくて、理解の出来なさが雷鏡という男を遠く遠く感じた。何より、あのイモータルが近づいてきそうで、一刻も早く離れたくて横を通り過ぎて歩き出した。が、ふと立ち止まる)「思い込みかあ、俺はそのイモータルに襲われましたよ。俺は友じゃなかったんですか?⋯⋯俺がそのイモータルを殺してくれと言ったら殺してくれますか、雷鏡さん」(ぼそり、と一言零してからディランは半身になってちらり、と視線をやったが、すぐに視線を落としてため息混じりに諦めの感情をこめて呟いた。) (2/13 15:38:45)
シロー/ディラン > 「いや、雷鏡さんが言うにはそんな奴じゃないんでしょうね。良いです、きっとそんな風にはさせないとか言いますよね。⋯⋯俺には無理ですよ、アレと近づきたくもないです、雷鏡さん」(自分には何も出来ない癖に、偉そうに。そんな感情が芽生えて、眉を僅かに下げると、そのまま歩き出すだろう。 (2/13 15:38:48)