トール
百の騎士の長ゑゐりあん/トール > (セオドアとのお茶会が終わり、自室へと戻るトール。そしてドアを閉じ鍵を閉めると、本棚の陰からリューグナーが現れた)「ごきげんよう」…なんだ、いたのか(壁にもたれかかり、にっこりと張り付いた笑みを浮かべるリューグナーに対し、無愛想な挨拶を返すトール。そして椅子に座り、ふぅと大きな息を吐く)「副団長とのお茶会はいかがでしたか?」お茶会だなんて…。ただの事情聴取みてぇなもんだろ。まさかヨズアとの会談の内容を聞かれるとは…。…あの会議の内容は秘密だって言われたが、副団長が知りたいってんなら拒否できねぇよ「おや、あの会談の内容を聞かれていたのですか?」白々しい。…聞いてたんだろ、全部(と、トールはそういった。嘘である。リューグナーは確かに最初からあの場にいなかった。しかし、それに気づいていたとバレてしまうのはまずい。だから、奴が最初からあの場にいたのだと嘘をついたのだ)「いやいやまさかまさか。私はこう見えても多忙の身ですからねぇ。ずっとあなたの保護者をしているわけにはいかないのですよ」 (2/13 01:26:04)
ゑゐりあん/トール > (そういうとリューグナーは歩き出し、トールの肩に手を置く)「ですから、もしあの場で会談についてではなく“私に聞かれたくない内容”を話していたのだとしても…私はわからないですよ」…ッ(顔を近づけ、耳元でささやくリューグナー。思わず息を呑みそうになるが平静を保つ。動揺を悟られてはならない)…うるせぇなぁ。お前がいるかどうかこっちは常にわかんねぇんだよ。そんな内容、話せるわけがねぇだろうが(そういって鬱陶しそうに手でリューグナーを振り払う。その扱いを受け、リューグナーは「連れませんねぇ」と言いながら元の位置に戻る。とりあえず、怪しまれることはなかったようだ。そのことに安堵しつつ、トールはリューグナーのほうを見てこういった)お前にエクレの子供たちの命が握られてる限り、俺は国を売るしか道はねぇんだ。…それはお前が一番よくわかってんだろ(はっきりと、こういった。その言葉は、過去の自分への決別だった。この言葉を口にするのは、これが最後だ。最期だ) (2/13 01:26:13)
ゑゐりあん/トール > 「…いい心がけです。そのことを努々忘れにようにしてくださいね。…あなたの大事な家を、家族を、失いたくはないでしょう?」(にぃっと笑うリューグナー。その顔にトールは激しい怒りと、不快感を覚えながらも同時にトールは決心した。こいつを消さなければ…と。トールはリューグナーを消すつもりなのだ。隙を見て、副団長宛に自分が王国を裏切っていたこと。イモータルとシュクロズアリ旅団が組んでいること。それを伝えなくてはならない。それを伝えたうえで、リューグナーを殺さなくては。相手はイモータルだ。…しかし、傷つかぬわけじゃない。奴と対峙する場所は決めている。そして奴にダメージを与える方法も考えた。まだあくまでも考えただけのため何度もシミュレーションをしなくてはならない。最善は生きて奴を無力化し、自分の手で奴を連れて帰ること。…しかしそう上手くいくはずがないだろう。相手はイモータルなのだ。自分の命に代えてでも、刺し違えてでも、奴を止める。それが自分が今までしてきた数々の行いへの、せめてもの償いなのだから) (2/13 01:26:23)
ゑゐりあん/トール > 「それでは私はこの辺で。副団長に“例の件”についてのお手紙を書かないとならないのでしょう?…ごゆっくり、存分にお書きくださいねぇ」(そういってリューグナーは影に消えていった。しかし、気配は確かにここにある。まだ気は抜けない。そう思っていると部屋の戸を叩く音がした)「トール百騎長。ヘスティア騎士団長が鍛錬所でお待ちしているそうです」(そして部下の声が扉の向こうから聞こえ、用件を伝えた)ヘスティア団長が…?「えぇ。急ぎの用件のようで今すぐに来い…とのことです」…わかった。今すぐに行く。ありがとう(そういうとトールは部屋の隅に置いてあった袋を手に取り、扉の前に立つ。彼女の呼び出し。きっと、ただでは済まないだろう。…ただで済ませる方法もあるかもしれないが、生憎自分はそんな方法は思い浮かばない。だから、これから起きるであろうことを予測し、あらかじめ準備をした。本当なら、リューグナーに使うはずだったものなのだが。そんなトールを見て、監視をする必要が無くなったと判断したのか、リューグナーの気配も消えた) (2/13 01:26:34)
ゑゐりあん/トール > …向こうからチャンスをくれたんだ。…最期のチャンスを。無駄に…できるかよ(そういうとトールは鍵を開け部屋の外へと出てヘスティアの待つ鍛錬所へと足を運んだ。その足取りはしっかりとしており、一歩一歩に、確かに覚悟がこもっていた。その覚悟に死の香りを予感させながら、最優先で決着をつけなくてはならない因縁を終わらせに)【百の騎士の長】 (2/13 01:26:45)