ステラ&アレイス
ワンダフル・デイシロー/ステラ > 「⋯⋯何処にいるんだろう⋯」(時刻は間もなく昼。騎士団本部の中を方を狭めながら進み、ステラは小さく呟きを落とした。つい最近、正式に聖フィニクス騎士団の司祭となったステラは騎士達と話したりする機会が少なく、いざ憧れていた騎士を近くで見ると緊張してしまうようで、歩幅はいつにも増して小さく、体の前で合わせた指先を何度も緊張を紛らわす為に絡めた。道行く騎士に視線をちらちらと向け、話し掛けるタイミングを掴もうと頑張ってはいるようだが掴めずに。そんな所を憧れの騎士達に見られていると思うと今度は急に恥ずかしくなってきて、逃げるように草花が植えられた中庭へと歩を運んだのだった。⋯⋯すると、そこには赤い髪の騎士が一人。周りには誰も居ないし、何かで忙しそうな訳でも無かったから、勇気を出して近付いた。)「⋯⋯あのっ!アレイスさんっていう騎士様を知ってますか?」 (2/11 00:02:30)
グレー/アレイス ◆ > ふぅ……(と、俺はひたすら考えに耽ける……その対象は元団長……ヘスティアに向けてだ。その思慕は今も尚止むことはなく、まだズルズルと引き摺っている状態なのだ。どちらにしても、これ以上はズルズルと引きずれば引きずるだけ精神衛生上良くないそうだからなぁ……)……ん?(と、俺は俺のことを知っているか?と問われながら、女性に声をかけられる。俺が悪い意味で有名になったか…?とにかく……)俺がどうかしたのか?俺こそがアレイスだが……(と、俺は彼女にそう返す。見ると、どうやら齢はコーフと同年齢くらいだろうと推測される……) (2/11 00:12:54)
シロー/ステラ > (緊張のせいか横顔からは分からなかったけれど、自分の呼び声に反応してこちらを向いたその表情は何処か影が差して見える。無論、ステラは初対面の相手の機敏を察する程器用な方ではなく、微妙な違和感として感じているだけであった。他の騎士とは少し違う視線を向けられて、また僅かに肩を縮こまらせたが、その口から飛び出た言葉に、えっ!と体の前で絡めていた指に力を込めた。)「あっ!アレイスさんっ!?⋯⋯は、初めまして、わたしステラって言います、つい最近司祭になったばっかりで、その⋯⋯っ」(てんやわんや、と言った様子で見開いた瞳を大慌てで泳がせ、詰まりながら言葉を紡ぐと、思い出したかのように深く頭を下げた。)「あ、憧れています!純粋で誠実な、素敵な騎士様だとお兄さんから聞いてます、会えて⋯⋯光栄です⋯!」(何度も小さく頭を下げると、勢いのままに両手を伸ばしてアレイスの手を取った。憧れの相手に無理矢理握手を求めたかのような行動の通り、未だ興奮冷めやらぬ瞳を頭上の相手に向けた。 (2/11 21:52:05)
グレー/アレイス ◆ > とどのつまり、新人さんってことか……(と、俺はちょうど同年齢のコーフと照らし合わせる……彼女の新人時代は、どこまでも快活さがいい方向に流れた結果だったのだな……とか、全然関係ないことを考えながらも、一旦それを置いておくことにする……)なるほど……弟はそうあなたに聞かせたのか……(と、俺は改めて目の前の相手を観察する……年齢的な理由もあるのだが、パッと見た感じは妹のような雰囲気であるからだ。握手をされて少し紅潮したが、ほんの少しのため相手は気づくだろうか……?)改めて、俺はアレイスだ。よろしく頼むよ。(と、俺は微笑みながら相手にそう言おうか……) (2/11 22:08:54)
シロー/ステラ > (喋り方は落ち着いているようで、自分より上とはいえ容姿はまだ若々しいのに、どこか達観したような口調のギャップにステラは胸を高鳴らせた。自分のように慌てた様子の一つ見せない姿に、まだ一言会話しただけだと言うのに「本当に物語に出てくる騎士様みたい」と印象づけてしまったようで、鼻をすんっと鳴らして手を一層強く握り返した。)「こちらこそっ!騎士様方のお役に立てる様に頑張りますっ!えーっと⋯⋯」(そっと手を離すと、あちらこちらへと視線をさ迷わせてから、肩から掛けたポーチの蓋を開けて中を覗く、が役に立ちそうなものは入っていない。素敵な場所だし、紅茶を淹れて親睦を深められたら、と思ったのに。今朝の自分にばか!と心の中で怒りながら、勇気を出してアレイスを誘った。)「アレイスさんのお話をもっと聞きたいです!座って⋯お話しませんか?ここで⋯」(近くのベンチに向かってアレイスを促しながら歩き、困り笑いを零して座った。)「本当はお茶でもしたかったんですけど⋯今度は紅茶を淹れるから、ゆっくり聞きたいです。⋯アレイスさんはなんで騎士になったんですか?」 (2/11 22:31:07)
グレー/アレイス ◆ > ん?ああ、分かった。(と、俺はベンチに座り……そして、干し肉を取り出して見せようか。)すまんね、今はこれしか渡せるもんがなくてな。(と、俺はそう言って相手にそれを手渡しながら、自分も干し肉を食べる。この雷鏡印のスーパー干し肉は滋養強壮によく効くのだ。故に、自分はいつも持ち歩いているというわけだ。)そうだな……騎士になった理由……入った当初は単純に仕事探しをしていたらここに入ることになったってことかな。でも、今は国に対して忠誠を誓っている訳だし、それこそ国のために戦う……今はそうだな。(と、相手に返す……実際、恋に打ち破れた今、そうでもしないと自分がいる意味が無くなってしまうからだ。それこそ、また旅人生活に戻ることも考えには入れるかもしれない。) (2/11 22:41:11)
シロー/ステラ > 「これは⋯干し肉⋯⋯?」(何やら渡されたのは硬く薄い何か。突然のことに思考が追いつかず小首を傾げるに足るモノだったが、勿論口にした事が無い訳ではなく、すぐに気づくと、ああ!と顔を輝かせた。)「騎士様なのに⋯⋯、食事も質素なんですね⋯!」(物語に登場する騎士様そっくりで、言葉には出さなかったが、口元を綻ばせるなど表情に現れた。固いので中々噛みきれず、一口齧るのに苦労しつつも、アレイスの話に興味津々なようで何度も頷いた。)「何だか意外かも⋯。⋯最初から騎士になろうって夢だったのかなって思ってました、皆。だけど素敵だなぁ、過ごしてる内に、心から騎士様になったんですね!憧れます、わたし!」(最早何を言っても騎士様の話に憧れを抱く、と思われかねない勢いで微笑むと、浮いた足をゆらゆらと揺らした)「きっとアレイスさんはどんな仕事をしても上手にこなせたんだろうなあ⋯⋯」 (2/11 22:59:22)
グレー/アレイス ◆ > その干し肉は弟の特製なんだが、滋養強壮の効果があるから、疲れた時なんかに食べてみるのもいいぜ。(と俺はそう話した後に……仕事について話を触れられると……)少なくとも、サバイバル生活は人よりも慣れているつもりだ。でもまぁ、戦闘はあまり戦果を上げれてないからなぁ……(と、俺は尽く負けていることを思いだした……単純な勝率も低いため、それも個人的にはかなりメンタルに来ている。)事務作業とパトロールくらいかな……俺が出来る最善といえば……(と、俺は明後日の方向を見る……どうしても勝てない。否、勝つだけの実力がないというのが現状だ。)いつか、勝てるような実力を付けるための努力は一応してるけど…… (2/11 23:05:41)
シロー/ステラ > (時折小さく干し肉を齧りながらアレイスの話を相槌混じりに聞いていたステラ。だけれど完璧そうに見えたアレイス何処か意気消沈といった様子で声を潜め、弱音を吐いたのを目にして急いで口の中のものを嚥下すると、隣に身を乗り出すようにして声を上げた。)「っアレイスさんは必ず戦果をあげます!」(明後日の方向に視線を逸らしてしまったアレイスの横顔をじっ、と見つけて声を出すと、両手を胸の前で小さく握って続けた。)「だって⋯⋯アレイスさんは誠実な騎士様ですもん。物語から飛び出てきたような騎士様です!私の憧れですから、絶対に活躍します!」(⋯⋯こんな風に騎士様を支えてみたかった。物語に出てきたヒロインみたいで、勝手に彼を重ねた挙句自分まで物語の姿を映して、言ってみたかった事を口にする。)「わたしも支えます、司祭ですから。わたしに支えさせてください、アレイスさん⋯⋯まだ、司祭になりたてですけど、それでも⋯⋯。大丈夫、大丈夫です、騎士様」(本当に御伽噺の中にいるみたい。憧れたシチュエーションに高鳴る胸の音に急かされて、勢いのまま相手の掌に自分の手を重ねて、桃色の瞳で見つめた。 (2/11 23:17:55)
グレー/アレイス ◆ > そうか……俺を支えてくれると言うのか……(と、俺は少しだけ彼女に対する心の扉が開いたような気がする……しかし……)だが……俺は、俺の姿をそのままに見てほしい。物語の騎士と重ね合わせるのではなく、紛れもない俺自身を見て欲しい。……それを望んでいる。、(と、俺は相手にそう言う。実際、俺は支えられるという事があまりなかったため、以前の恋は儚く散ってしまったものの……それがあるからこそ、今は分かるかもしれないという一途の希望も持ちながら……)ありがとな。(と、陰りのない笑顔を無意識に出す……そして、相手の頭を撫でてやる……どうも、妹のように見えるからだ……) (2/11 23:29:47)
シロー/ステラ > (「はいっ⋯!」と返事だけは決意を込めて口にしたつもりであったが、返ってきた言葉は自分の予想とは違ったもので。そんなつもりじゃなかった、と言えない自分が悲しくて悲しげに瞳を伏せた。)「⋯⋯ごめんなさい⋯。でも⋯⋯わたしは⋯アレイスさんのこと、素敵な騎士様だと、思ってますから⋯」(拒絶されたのか、と自分の無力さに表情を暗いものにしたのも束の間であった。たった一言に込められた魔力に嬉しい気持ちになっていく。)「⋯⋯えへへっ、はい!」(にこにこと嬉しそうにして、そのまま暫くは笑みが絶えることはなかった。司祭になってよかったなあっ。【ワンダフル・デイ】 (2/11 23:49:39)