ヘスティア&黄橡&セオドア&アレイス

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マリア/ヘスティア > (帝國の捕虜となって何日が経っただろうか。徒に時間を過ごせば過ごす程、元帥という人間が解らなくなっていた。シジマという巫子から治療を受け、ホヅミという男と会い、自分が抱えていたものに向き合っていくうちに目的が解らなくなり、今は王国に帰らなければという気持ちのほうが強くなっている。きっと元帥のキツルバミ氏は『帰る気になったかの?』といつもののらりくらりとした口調で答えるのだろうが、まだきっかけを掴みあぐねて切り出せずに、ヘスティアは元帥の居る部屋の奥に座りながら考え込んでいた。元帥から贈られた着物を身に纏いながらも、うっすらと見えるようになってきた瞳は天へ、太陽へ向けられ。どっちつかずな状況で、祈るように手を組んだ。)   (2/4 20:59:38)


清瀬/セオドア > (長く汽車に揺られ、まだ体の芯が揺れる中訪れたのは尊華帝国の中枢。やっとのことで文鎮を提げた重い腰を上げ、我らが誇る団長を迎えに、二人の王子が彼女の元へとはるばるやってきた。一人は誠の人であるが、生憎自分は似非の冠を被った大根役者。いつも連れていたフードを故郷に置いて、かっちりと閉まった襟を忙しなく何度も正す。鼻を擽る風が運ぶ匂いも、目に映る背景の素材も、全てが自分達を遠巻きにするように厭らしく自我を放つ。異国へと行くのはどうも慣れない、この異端者として見られるような感覚はいつまでも苦手であった。)   (2/4 21:20:42)
清瀬/セオドア > 「あ~~もう、やんなっちゃうよぅ……こんな格好じゃ肩が凝ってしょうがないや」(帝國軍の若い男兵に先導されながら、ほんの少しアレイスの方へと寄ってこっそりと耳打ちをした。夜を迎える直前の明るい紺に染まった制服の、肩に付いたちょっとした生地を指で摘まんで、ウインクを残してまた兵のすぐ後ろを着いていく。一体この国の連中は、彼女にどんな風に良くしてくれていたのだろうか。耳にするのは報告ばかりで、遂に会戦以降会うことの叶わなかった人。「此方で元帥様がお待ちです」と言われたその扉を指の関節で鳴らす。こん───逸らないように、止まらないように四度繰り返す。)「失礼致します、キツルバミ元帥。聖フィニクス騎士団副団長のセオドアです。付き添いの……騎士が一人、同伴としておりますが、同伴させて頂いても構いませんでしょうか」(扉越しに張り上げた声を聞かせると、今度は潜めた緊張を息に込めてそっと、長く細く吐いた。)   (2/4 21:20:44)


行町/キツルバミ > 「______ほう、好きにせい。」(まるで警戒なんてしていないかのように本に目を向け、静かに頁を捲る老人は至って真剣そうな面持ちで活字を読み進めているだろう。だが、その真剣な眼差しの先に並んだ文章が官能小説の類である事を、もしかしたら数日を共にしたヘスティア公なら解ってしまうだろう。見知らぬ男性が部屋に入って来ては、その本をパタンと閉じてから、嗚呼、栞を挟むのを忘れてしまった、と落胆し、やれやれとばかりにゆっくりと席を立ちあがるだろう。この部屋にはヘスティア公も含めてセオドアとか云う若い男と、もうひとりの付き添い、対して帝国勢力は老いた元帥と彼らを案内した兵士ふたり。今戦闘が始まれば圧倒的に不利だというのに、一切警戒していないのは隠し玉が在るからか、それともただの馬鹿なのか。)   (2/4 21:38:11)
行町/キツルバミ > 「だが、お嬢さんも罪なお人じゃ。くかかかかッ!よりどりみどりじゃなあ?」(恐らくただの馬鹿なのだろう、この場の誰もがそれは理解できるはずだ。豪快に笑い出した老兵キツルバミは懐に片腕を収めて、ヘスティア公の方へと身体を向けるだろう。残念な事だが、姫を連れ去った魔王の様な立ち回りはこの老兵には出来ないらしい。それをする為には色呆けを治さない事にはどうにもならない。)   (2/4 21:38:14)


マリア/ヘスティア > (耳慣れた声を聞き、はっと目を見開いて、文字通りに狭い視野で扉のほうを向いた。)「セオドア……アレイス……!」(帝國にいる間、何度心の中で名前を呼んだか解らない、ヘスティアにとって信頼を寄せる二人。その二人が、王国を留守にしてまで迎えに来てくれたという事実が胸を締め付けた。『騎士団が撤退したという話を聞いた時―――本当は胸が張り裂けそうだった』戦いの後、キツルバミに心を奪われたふりをして口にした言葉。今でこそ思えば、半分は本心であったと思う。その時にも二人の顔が頭を過ぎった。騎士達は薄情だと言外に言い含め、自らが拠り所のない只の女にみえる為に利用した事を、彼らはどう思うのだろうかと。その気持ちからかやはり半分は迎えになど来てほしくなくて、自分を捨て置いて欲しいとすら思っていたけれど、それも全て自分一人でなんとかしようと思い上がった発想なのだろうと思い知って、唇をきゅうっと結んでうつむいた。たった一人で立っていた気になっていたなんて、二人に――騎士団に合わせる顔も無い。)「   (2/4 21:42:27)
マリア/ヘスティア > 「はは……お戯れを。」(元帥の冗談は、ヘスティアに考える時間を与えた。彼らは自分を迎えに来たのか、それとも、罰しに来たのか。――どちらにせよ、罰が『ずっと帝國にいろ』という事ではないらしいのは、二人がわざわざ足を運んで来た事から見れば明らかで。まずは帰って、処遇は王国で。話しはそれから。……そう思い、二人に目を向けた。)「……私の為に二人して王国を空けるなんて。些か不用心ですね。」(元帥を前にして、再会を喜ぶ素振りも出来ない。自分は王国を捨てて間者になるとまで宣ったのだから。ちらりと顔を伺うように元帥の方を見て、この状況を打開する言葉を探した。)「……これ以上帝國のお世話になる事も――ええと……なにせこの目ですから。私は一度王国に帰ろうと思います。けれど……ご安心下さい。再び騎士団長の椅子に座るような恥知らずな真似は致しません。」   (2/4 21:42:35)
マリア/ヘスティア > (『この目ですから』の先には、『間者として満足に働く事も出来ない』という言葉を含めて。セオドアとアレイスの手前、そう言った事はできれば隠しておきたかった。元帥であればその意図も汲んでくれる事だろう。ホヅミという男に言われた言葉を思い出す。『……王国を探す、か。間者としてか?それともやはり、お前の居場所は王国という訳か。恐らく……後者やろ?はっ、あまり尊華人をなめるなよ、元帥にも誌洲にもお見通しやったと思うで。』――熟、自分は見くびっていた。彼の言葉は、恐らく本当だ。)「……セオドア、アレイス。迷惑をかけました。この責任を取る為にも、私は騎士団長を辞任します。言いたい事があるならば王国に帰ってからお願い。この場で世話になった元帥殿を巻き込む必要性はありません。」   (2/4 21:42:41)


グレー/アレイス ◆ > ヘス……ティア団長。(と、一瞬でもいつも想っていた「ヘス姐」と言いそうになった自分をしばきながら、俺はセオドア副団長の隣に立つ。……団長の姿は変わり果ててしまったが……特に、目が気になるところではあるが。それでも、相手を想う心には変わりはない。変わりはないからこそ……次の発言に、我が耳を疑ったのだ。)……はぁ!!!??(と、リアクションを素で取ってしまい、そして、思わず口を抑えて噤む……さすがに、この場でこんな大声を出してしまうのは、一般兵としてどうなのかと言うところもあるし、言葉一つで動揺するのでは、魔術師として……否、「男として」まだまだ未熟なのだろう。)   (2/4 21:49:21)


清瀬/セオドア > (響いた声は、年の功の成す重圧なのか、はたまた水の抜けたスポンジのように軽いものか。この男には、その一言だけでどちらであるという判別はつかなかった。此処は敵の本陣、ましてや本丸。自分達は四面楚歌であるとはいえ、快く迎え入れられてしまえば逆に気構えてしまうというものだ。アレイスが部屋へと入るのを見届けてから貴方の姿を確認すれば、益々なんの変哲のない老人そのものである。悪戯に茶化される言葉、この人にとってオレ達は道端の小石のようなものなのだろうか。屈辱を受け入れて仮にそうだとしようか、もしその足を振り上げたとしても、思い通りに軌道を描いてはやらない。……そんな、どうしても気の抜けてしまう人から変わって、さてオレ達の迎えに来たお姫様とご対面だ。)   (2/4 22:22:28)
清瀬/セオドア > 「ヘスティア──はは、その通りですね、団長。けどねぇ…オレ達は、こんな所へ貴方を迎えにやって来れる勇敢な騎士なんですよ。どうかもっと歓迎して下さい?」(彼女らしい厳しい言葉と、ほんの僅かな哀の私情。解れてしまった緊張の糸、それにつられて頬を掻きながら情けない言葉を連ねる。ヘスティアの言うとおり、今の王国には上の二人が席を開けている。帰ってみるとそこは火の海、なんてことがあり得てしまうのだ。何度百騎長や他の輩に行かせようと思ったことか。それでも自分が足を運んだのは、帝國に対する僅かな反逆心。ヘスティアの育てた王国だ、お前らが不敬をはたらいたところで簡単に陥落などしてはやらない。目にかかる髪を耳にかけ、ヘスティアの探るような言葉を──)   (2/4 22:22:30)
清瀬/セオドア > 「うわっ!……っちょ、お前さぁぁ~びっくりするじゃん、もうっ!」(丁寧に言葉を拾う中、折角集めた欠片は隣からの爆音に全て溢れてしまった。いきんだ肩と開いた瞳孔、跳ね上がった心臓の音がやっとこさ落ち着くと、いつもの調子でぷんすか、なんてオノマトペの付きそうな甘い撫で声を発した。それでも向こう側の二人は動じない、というか態度に出さないから、何だか自分だけがおどけた道化のようで腑に落ちない。そんな募る不満も、話が進んでいると気にしてなんていられなくなった。)「……そっか、うん。詳しいことはまた帰ってからにしよっかぁ、水を注されない場所で、さ」(うわだつ心は抑えて、アレイス、ヘスティア、最後に元帥に向けてゆっくりと視線をやる。まだ彼女の肩を掴んだり、なんてことをする頃合いではないだろうか? きっと彼方から引き渡されて初めて、言い方は悪いが──所有権は此方に移るのだろう。どうやらやられたのは双眸らしい、国の舵はこれからどう握るべきか──沸騰した水面さながら沸き上がる悩みを、察されたところでわかりやすく示してしまっては、副団長の、王国騎士の名折れだ。)   (2/4 22:22:44)
清瀬/セオドア > 「元帥、重ねてお礼を申し上げます。彼女の保護に看病まで、敵国の魔術師にここまで手厚い手当てをして頂いて。あー……私、どうも臆病でして。こんな頭の落ち着いた人達に囲まれているとどうしても怖じ気付いてしまいます。……他に何か、元帥殿から仰りたい事などはございますでしょうか?」(お得意の清々しい笑顔なんて向けてみればより白々しくておかしいだろう。よっぽど察しが悪くなければわかるだろう、悪いがどうしても早く帰りたくてしょうがないのだ。もっと言うならば、早く一人になりたい。感動の再開も、慣れない空気も、このゆとりの中に居る若僧には耐え難いものだ。)   (2/4 22:22:55)


行町/キツルバミ > 「儂ぁ治療と称してそこのお嬢さんの身体をしっかり堪能したからのう、くかかかッ!御釣りを差し出さんとならんくらいじゃろうて。……然し、」(男はもう一度冗談めかした言葉を言い放ち豪快に笑い声を放つ。この状況を良く理解していないのか、はたまた馬鹿なのか、依然周囲から向けられる視線の色は1人を除いて白いままだろう。”然し”、その言葉を皮切りにぴしゃりとこの空間に漂う空気は変わり始める。極めて細く小さな棘でも溶かし込んだかのような張り詰めた空気は周囲に伝わるだろうか?)「解らんのう。こちらはそのお嬢さんを治療し始めた時から迎えを寄越せと伝達していたはずじゃが…、こんなに時間が掛かったのは如何云う了見かな?」(考えて見れば不思議なものだ、戦争中だったというのもひとつの理由かもしれない、だがだからこそ敵の血の気が多くなる事を予測して早めに助け出す事も思慮に入れるのではないだろうか?誰もが見て見ぬふりをしていたのだろうか、それとも本当に何も考えていなかったのだろうか。男はそれが気になって仕方がないのだろう。)「_______貴参ら、何をしていた?」   (2/4 22:43:05)


マリア/ヘスティア > (おどけたように気障な、だけれども間違いのないセオドアの言葉を聞いても、ヘスティアはどっちつかずな感情を表すように、肩をすくめるだけだった。すぐに切り替えるように副団長らしい振る舞いで元帥にそつのない対応を取る彼を見て、どこかほっとしたように胸を撫で下ろす。……横の彼は、なにか言いたげな様子ではあるが……後々、フォローが必要だろう。相変わらず真意の読めない元帥の巫山戯たセリフに若干の呆れを覚えつつも、この場が何事もなく終わるのだろうと、そう思っていた。)「……―えっ」(しかし、僅かに変わった流れを、空気を肌で感じて、立ち上がろうと動かした身体が固まった。この男は、この期に及んで何を言い出すのか。からかっているだけなのだとしたら質が悪い。『我々を引き裂くのが目的ですか』と詰ってやりたい気持ちをぐっと堪えて押し黙った。未だどっちつかずなヘスティアの立場から言える事は少ない。)「……答えなくても良いんじゃないでしょうか。ねえ、セオドア。……一体どうなさったの、キツルバミさん。」(努めてへらへらとした表情を見せて、話しを逸らそうとしたヘスティアであった。)   (2/4 22:49:49)


清瀬/セオドア > (その縒れた肌の下には、やはりまちの山が聳えていたではないか。何が老い耄れだ、帝國人なんてくそくらえだ。四人が居るにしたって十分な広さを保っていた部屋だったが、張り詰めた微かな痺れ、急に萎縮したように固まった空気では息苦しくなる。打って変わって、役者の変わったような尊華の元帥は、鋭い切っ先を喉元に添えて若い芽を捕らえるのだった。)「……それは」(地雷をわざと刺激するような、掘り返す場所を間違えたこの質問であったが、核心であることは変わらない。迷うのは言葉遣い、そして態度である。どうしても視線はヘスティアへと泳ぎ、今まで王国を先頭で導いてきた彼女の指示を仰ぐことを、安全且つ迅速な道を照らすことを求めてしまう。今やその座を降りることを宣言したというのに、一人では何もできない自分が本当に情けない。足りない頭をぐるぐると独楽にして考える。此処で張り合っては敵対を深めてしまうだけ、しかしへりくだればその威厳は帝國を前に臥してしまうのを意味するようなものだ。──ごめん、ヘスティア。届かぬ謝罪を心の中で繰り返し、腰を折り……頭を垂れ、示したのは謝罪の意。)   (2/4 23:22:39)
清瀬/セオドア > 「私から言えますことは…無能な副団長のせいで指示が滞ってしまった、という事だけです。私は女の尻に敷かれて生きてきた身ですから、一人で放されてしまうと何をしてよいやらわからなくなって……返事も遅れ、不敬を致しましたことは深くお詫び申し上げます」(できれば、こんなことは思いたくなかった。──今のままの王国では、この戦争には勝てない。騎士達の士気も、このように頭の切れる人材も、ヨズアの民がこれを見れば、すぐにでも掌を返してしまうだろう。彼女の期待を裏切るようなことも、己の恥を晒すようなこともしたくはなかったが、これ以外に己が示すことのできるものは存在しなかった。横を見れば、ああ。そんな情けない瞳で見てくれるなよ、アレイス。そこから視線をあげることも更に誠意を込めることも叶わずに、敷かれた絨毯の網目を見つめることしかできない。己も含めて、何とかしてやらないと衰退の道を辿るに違いないだろう。)   (2/4 23:23:03)
清瀬/セオドア > 「何せ元帥が直々に彼女を保護したのです、それなりの者が向かわねばならぬ所。しかし今は戦の世です、帝国軍には手練れが多いのは私達もよくわかっていることですから……混乱する戦況の中、そう易々と皆が向かえる状況にもなかったのです。どうぞ御慈悲と御理解を、お願い申し上げます」   (2/4 23:23:16)


マリア/ヘスティア > (セオドアの言葉を聞きながら、ヘスティアは彼の瞳を、――見えないなりに、そのぼやけた顔をじっと見ていた。)「そう言う事だそうです。帝國の手を煩わせ続けた事については謹んでお詫び申し上げます。……でも、それも今日まで。長い間お世話になりました。」(早くこの場を切り上げねば、どんな隠し玉を出してくるか解らない。こんな助平爺でも元帥なのだ。彼が侮れない事くらい、短い間の付き合いとは言え解っている。ヘスティアはぱっと立ち上がり、二人の騎士に駆け寄った。)「……セオ、ありがとう。あなたは立派です。……それと関係ないけど、私元帥様とは寝てないよ。」(こそこそ、と声を潜めて早口にそう言うと、ぽん、と肩を叩いた。)   (2/4 23:27:10)
マリア/ヘスティア > (――しかし、これで戦争がやりづらくなった事は確かだ。トップが目まぐるしく変わる事で騎士団に与える悪い影響も考えないヘスティアではなかったが、自分が騎士団長に戻るとなれば尚更。逆手に取って油断させる事は出来るかもしれないが……その後の報復を考えると、どうにも卑怯な手を使うのは今得策ではないように思えた。しかし、このままとなれば民や騎士は納得しないだろう。ミトラを奪われたまま、元あった領土の二つもヨズアに預けたまま。どうにかこの国を持ち直さなくてはならないという課題が残っているが、三国の関係がそれを阻む。この場でうまく立ち回り、不可侵の口約束でも引き換えにして領土の一つも要求しようか。三年以上前、王帝両国で手を組み侵略したものの、帝國の裏切りによって有耶無耶になり帝国領になったままのシントを思い浮かべたが、あんなところを貰っても、ヨズアの矛先がこちらに向くだけかもしれない。そんな逡巡はおくびにも出さないまま、元帥のほうをぱっと振り返った。)   (2/4 23:27:16)
マリア/ヘスティア > 「……キツルバミ様。一つだけ、お伺いしたい事がございます。」(このまま去っては、何かよくないしこりが残る。ヘスティアが選んだ決断は――)「私と抱き合うより、また剣を交えたいと、かつてそうおっしゃいましたね。――万が一私達が、やはり戦場で再会する運命となった暁には……」 「正々堂々、戦ってくれますか。」(先程まで考えていた打算や策を全てなげうった、愚直な問いかけだった。時折見せる元帥の、掴みどころのない呆け老人然とした振る舞いに賭けたような気もすれば――彼の、戦士としての一面に賭けたような気もする。ヘスティアの濁った目に、少しだけ光が差し込んだような気が――気のせいだろうか?あなた達の目には、どう映る?)   (2/4 23:27:22)


行町/キツルバミ > 「………、ほう。くく、かか…ッ く ふ は は は は ッ ! ! ! 」(男は双方の言葉を聞き届けて、ニタリと笑みを浮かべては溢れ出す様に声が漏れて、あっという間に表面張力は途切れ一頻り大笑いして見せるだろう。その老いた男は誰もが知る通り、耄碌も激しく、戦禍の行方も、はたまたヘスティア公以外の此処に居る者達の名前と顔すら一致していないという始末だ。だが、だからこそ先入観も無くこの双方の発言を楽しみ、面白く思え、そしてひとつの結論に至る事が出来るのだ。)   (2/4 23:41:17)
行町/キツルバミ > 「ヘスティア公、きさんは国へ帰れ、お前さんとまた対峙しようとも儂ぁ”今まで通り”全力で叩き潰すだけじゃ。…小僧、きさんじゃ儂の相手は務まらん。このお嬢さんくらい狡猾で貪欲でなけりゃあのう。故に、このヘスティア公を元の地位に戻さんきゃ儂等はもう、___________手加減出来やんかもしれんぞ。」(男はそこまで言えば、然らばあとはそちらさんで決めなんし、とばかりに、元の席に腰を下ろせば真面目そうな表情で官能小説のページを再び捲りはじめ、それ以上彼らの言葉を耳にする事は無いだろう。長居すればただ助平爺が集中できんと文句を言うだけだ。願わくばまた楽しく刀を交えたい物だ。)   (2/4 23:41:18)