氷原&竜灯

軍人

ゑゐりあん/氷原 > (雨。大気から水の滴が落下する現象で、降水現象および天気の一種。大気に含まれる水蒸気が冷却され雲となり、雲の中でさらに水滴が成長することによって生まれる自然現象。古来より人は、雨を天の恵みと考えており、また神が泣いているなどと形容することもあった)…(そんな雨が降りしきるある日。氷原は一人、墓地に立っていた。傘もささずその白い髪を雨に濡らしながら、墓地の脇に立ち目の前にひろがる夥しい数の墓を見つめていた)…鳴呼(と、声を漏らす氷原。彼の口からは白い吐息がまるで雲のように漏れ、そして雨にかき消されて霧散した。ただでさえ体調を崩しやすいというのに、傘もささずに雨に体を晒すというのは賢い行いではなかった。今すぐにでも濡れた体を乾かし、温めねばならないだろう。それでも氷原は一歩もその場から動くことはなかった。脚から生えた根が墓地に広がっているように。あるいは、墓地から伸びる人ならざる人の手が絡みつき、氷原を離さないかのように)   (1/30 13:19:22)


シロー/竜灯 > (おお、ありゃ。軍服に羽織姿で墓場を通り掛かった竜灯は、ふと見覚えのある後ろ姿を目にした。いつぞやに、御籤で花を送りたいからと相談を受けたあの人に相違ない。特徴的な長髪はすぐに上司である少尉だと竜灯に気づかせるには十分で、そこかしこの水溜まりを避けつつ背後から近づくと、紫色の番傘の中に氷原を入れられる様に近付いて、隣に並んだ。)「氷原さんですか、傘くらいささんと風邪引いてまうぜよ!!いっつも咳しとるじゃやいですか、軍人は体が資本ですちや」(この前もずっと咳ばかりして居たのを思い出して、にぃ、と笑うが、相も変わらずその表情は凍り付いていた。何を思ってこんな所で立ち尽くしているのかは分からないが、見かけてしまったのだから放っておくのも竜灯としては選びたくはない選択で。ただ暇なだけでという理由もあったが、瞳を細めて表情を横から覗き込んだ。)   (1/30 13:37:22)
シロー/竜灯 > 「友人か女でも眠っとるんですか?」(軍人なら良くある話、態々肉親の一人も居ない墓場に立ち寄る理由は無いだろうとたかをくくって問い掛けると、手に提げていた風呂敷を持ち上げて氷原に見せる。結ばれた口から見えているのは酒瓶であった。)「丁度持ち寄っちょるき、ご馳走しますよ、そん人に」   (1/30 13:37:31)


ゑゐりあん/氷原 > …あぁ(竜灯が突然隣に並び、番傘の中に自分を入れても驚いた様子はなく、ゆっくりと顔をそちらに向ける氷原。その顔は随分とやつれており、頬に一筋の水痕が目立っていた。それが雨なのか、それとも)…竜灯さん…か。…元気だね(うすら笑いを浮かべすぐに視線を墓に戻す氷原。友人か女でも眠っているのか、と言われれば弱弱しく首を横に振り、応える氷原)…完全な否定をするのは間違いだけど…。…でも、俺に友は少ないからね。…ここに来たのは…別に誰かを弔うわけじゃないよ(そう言うと氷原は体を竜灯のほうに向け、そして彼に一歩近寄って顔を近づける。息のかかるほどの距離。その距離まで近づいて氷原は)ねぇ…竜灯さん(竜灯の心の臓に指をトンッと乗せ)あなたも…死ぬのかい?(笑っているような、泣いているような。そんな顔で、そんな声で呟いた)   (1/30 13:44:04)


シロー/竜灯 > (相変わらず静かな人だ。声色もそうだが雰囲気も、全てが虚弱に見えてくる。完全な否定は間違いという前置きはあったとしても、恐らくは胸を張って友と呼べる程の友人は此処には居ないのだろう。ならば何故、と考えていると、不意に彼が近づいた。この人の人となりについて詳しい訳でもなし、それでも一つ分かるのは「不思議な人」という第一印象で。急に目と鼻の先まで顔を近付けられても、氷原さんだからという理由で声を上げることはなかった。驚いた様に目を瞬かせると、左胸に僅かな圧。愚問だと突き放したい質問ではあったが、ひとえに「表現さんは不思議な人」だから、という理由で質問を真に受けた竜灯だった。)   (1/30 14:08:00)
シロー/竜灯 > 「⋯⋯んー、そうですのう、死ぬ時は死にますよ」(寿命もありますし。と付け足したい竜灯であったが、軍人である彼の求める返事がそんなものでは無いという事は流石に感じていて。冗談だと言わんばかりに肩を竦めると、立てていた傘をとん、と自分の肩に預け。質問の意図を読み取れないまま、『そうですのー』とまたフィラーを交え、口を開いた。)「軍人ですき、覚悟は出来ちょりますよ。ですけんど、死ぬ気は無いですちゃ。そうそう俺は死にませんよ!!伝説を作る男ですからの!」(と、誰に対しても同じように返すだろう。いつも通りの返答で笑い飛ばすと、今度こそその質問の意図を読み取ろうと、竜灯は風呂敷を掴んだまま氷原の肩に手をやって。器用に空いた指で「少尉」を示す肩章を摘み、口を尖らせた。)「ええのお、氷原さん。少尉やき、さっきの俺の話なんて当たり前の事でしたの、釈迦に説法とはこの事か。ははは」   (1/30 14:08:09)


ゑゐりあん/氷原 > …だよね(死ぬときは死ぬ。それは当然の話だ。別にそのことを聞きたかったわけではない。ただ、あなたも戦いで死ぬのか?と聞きたかったのだ。口下手ゆえの語彙力のなさが仇となったか、望む答えは得られなかったと思った氷原だったが、それは早計だった)…え?(死ぬ気はない。確かに彼はそう言った。そしてそうそう死なない、とも。最初は驚いた氷原だが、しかし彼の顔を見てそれは確信に変わった。今までにもそのようなことを言う知り合いは多くいたが、しかしその顔にはどこかに陰りや不安があった。…が、この男は。竜灯と言う男はどうだろう。その顔に一切の陰りも不安もなかった。本当に伝説を作り出すのではないかと思えるほどに明るく、未来を見ていたのだ)   (1/30 14:20:07)
ゑゐりあん/氷原 > …変わってますね、やっぱり(それは、氷原にしては珍しく皮肉ではなかった。彼のような快活さを褒め称えていた。自分にはない、明るさを)…当たり前のこと…か。…どうだろうね。意外と君みたいな心の底からそう思う人は少ないと思うよ。…あくまで俺は…だけど(そう言うと氷原は墓の方向を向き、人差し指を向けた)…俺がここにいた理由。…あんまり信じる人はいないし、信じてもらわなくてもいいんだけどさ。…時折聞こえるんだ。声が(その瞳はただただじっと墓を見つめていた。…否、墓ではない。居るようで居ないような"何か"を見つめているようだった)…俺さ。小さい頃から何度も死にかけてさ。明日を迎えれるかわからないって言われたのも何度もあるんだ。…それに俺の魔術は俺の魂を死後の世界に近づける力があるんだけど、その影響かな…。…亡くなってった人たちが"視える"気がするんだよね(それは、親しい友人たち以外には話したことのない話だった。裏を返せば、それは氷原が竜灯に何かしら心を開いた証拠でもあった)   (1/30 14:20:18)


シロー/竜灯 > 「ほうですか?そがな風に思えんと、軍人は向いてないと思うちや。まず気が持たんと思いますけんど、なあ。」(氷原一人を刺す為に放った言葉では無いが、竜灯の確かな本心であった。死ぬなんて口にした日には神様が見放してしまうかも、という考え以前に、そんな心持ちで何度も何度も戦に望める人間の思考が理解できないのだった。思わず口にしてしまったが、彼がどう思っているかは兎も角、彼は実際に少尉なのだから、口を挟む事では無いか、と独り言程度に収めて、返事は必要ないとばかりに氷原の言葉に耳を傾けた。)「うん?⋯⋯へえ、そうなんですかぁ」(死者の亡霊が見えるというのを、俄には信じ難い⋯⋯と一蹴する事は出来なかった。自分には見えないが氷原さんには見えるんだろうな、と雨の中目を凝らしてみたが、やはり自分には見えない。「少尉だもんな」と自分で納得して呟いた。)   (1/30 14:44:22)
シロー/竜灯 > 「俺には見えませんのお、何を言っとるかも聞こえんけんど、恨み言だったら気が気が無いですの!⋯⋯いや成仏しとらんって事は、未練たらたらって事に決まっちょりますね、やっぱり恨み言ですか?」(「氷原さんに偉そうなこと言うてきたら、成仏させてやればええですちや。悪霊に決まっちょる」と自分には全く手の及ばぬ場所であるから、腰に手を当てて薄白い息を吐き出して笑うと、小さな声で呟いた。)「よう分かりませんの、氷原さんの魔術もよう分かりません。死期が早まるとでも言うんですか?そん魔術」   (1/30 14:44:31)


ゑゐりあん/氷原 > …そんな風に思いたくても、中々思えない人もいるものだよ(気が持たない、のではないのだ。持たせなくてはならないのが軍人なのだ、と氷原は考えている。まぁ、彼みたいに俺は死なないという絶対的自信を持っている人がいないわけではないが、やはり基本はみんな死を常に恐れているのだから)恨み言…。…そうだね。恨み言と言えば恨み言だよ(彼の見えないが信じていないわけではない反応を見て少しだけ笑みを浮かべる竜灯。やっぱり君は、裏表がないな、と)…「どうして俺が」「もっと生きたい」…ってさ。俺には…そう聞こえてるよ。…不思議だとは思はないか。死が常に付き纏っているはずの軍人になっているのに、死んだら「死にたくなかった」…って言うんだよ   (1/30 15:59:13)
ゑゐりあん/氷原 > (そう言うと氷原は再び竜灯を見た)…死期が早まるかどうかはわからない。…そもそもがいつ死ぬかわからない体だからね。…そんな俺は、大切な人の役に立ちたくて。大切な人を護りたくて軍人になった。体が弱くて何もできない俺の特技である"弓術"と"魔術"を活かせる唯一の道だから。…俺だって死は覚悟してるよ。軍人だから。…でも…(そう言うと、氷原の体が少しだけ震えはじめた。目の焦点も若干ずれているように感じる)…怖いんだ…死の間際になって"やっぱり生きたかった"って思うのが…。…俺よりも生きるべき理由があるはずの仲間たちが…戦場で死んでいくのが…(そう言うと氷原は膝をつく。軍服に泥が付くがそれを気にも留めず、ただただ焦点の合わない目で墓を見つめていた。様子が、おかしい)   (1/30 15:59:20)


シロー/竜灯 > 「ほうですなあ、俺はほっとけばええと思いますけんどの。」(一言、なんて事無さげに呟くだけに留めた。何を、そりゃあ未練があったのかは知らないが、少尉が気にすることでは無いだろうに。心配でもしてるとしたら、自分に言わせれば氷原と同じ、「おかしな話」で終わらせるだけの事であった。何やら気にしていそうだが、そういう所を気にしてしまうあたり、やはりこの前思った「あたたかい人」という認識は間違ってないのかな、と心の中で思った。生き辛そうな人だ。)「⋯⋯ふん、ふん。」(体が弱いのは知っていた。可哀想だとは思うが、ならば無理はしなければいいのに。という気持ちで既にいっぱいであった。人には向き不向きというものがあるだろうに、さっきのを独り言で終わらせるべきでは無かったか、と、膝から地面に崩れ落ちた少尉を視線で追いかけて、肩に掛けた番傘を指先で何度か回した。)   (1/30 16:25:53)
シロー/竜灯 > 「⋯⋯そりゃあ、誰かの役に立ちたくてっていうんは崇高な目的だとはまあ、思いますけんども。そがな気持ちで軍人やっちょる少尉の方が、珍しいと思いますよ、俺」(くるくる、と回した番傘を再び握ると氷原を見下ろして、鼻をすん、と鳴らした。)「理屈じゃないですけんど、軍人は向いちょらんのかもしれませんの、氷原さんは。憧れて軍人になっても、辞める人やってこじゃんと居ります、一言で言やあ向いちょらんかったってそれだけの事ですき。⋯⋯こんまま割り切れんと、続けたら辛いのは氷原さんじゃやいですか?」(仲間の死を割り切れなかったり、死ぬのが怖かったり、辞める軍人は向いてなかった、とそれだけの事だと竜灯は思っていた。氷原さんも不安に思うなら、別に辞めてもええんじゃないか、と特に考えることなく思うのだった。   (1/30 16:26:09)


ゑゐりあん/氷原 > 違うんだッ!!!!(氷原は絶叫し、地面を思いきり叩きつけた。バシャリと勢いよく泥が跳ね、竜灯のズボンの裾にも付着する)違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違ぁぁぁうっっっ!!!!!!!!!!!!!!   (1/30 16:35:46)
ゑゐりあん/氷原 > (そしてさらに駄々をこねる子供のように何度も何度も何度も何度も地面を叩きつけた)違うんだ…違うんだよぉ…ッ!俺は何もしなければただ誰かに迷惑をかけるだけの人間になってしまう…ッ!誰かの手を借りなきゃ俺は生きていけないんだッ!!!だから俺は借りを返さなきゃならない…ッ恩返しをしなきゃならない…ッ役に立たなきゃならないんだ…ッ!そのための手段が俺には軍人しかないんだ…。俺が軍人に向いてないのは俺が一番よくわかってる…ッ。体が弱くて精神も不安定で…でも…それでも俺は戦わなくちゃならないんだッッッ!!!!!(そう言うと竜灯のほうを向いて、彼の服を掴んで彼を見上げる)   (1/30 16:35:56)
ゑゐりあん/氷原 > 死んでいった彼らはずっと生きたがっていたのに!!まだやることがあったのに!!死んでしまった!!!でも俺は死にぞこないだ!くたばりぞこないだ!!!誰かがいないと生きていけない生きる価値のないゴミなんだ!!そんな奴が今日をのうのうと生きている事実が俺は嫌なんだ!!!だから俺は戦わなくちゃならないんだ!!死にたくないんだ!死なせたくないんだ!嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!(目から大粒の涙をボロボロと零し声を荒げる氷原。もはや、先程までの冷静な男はここにはいなかった。代わりに立っていたのは、あまりにも不安定な、ただの生きそこないだった)   (1/30 16:36:02)


シロー/竜灯 > 「ん。⋯⋯⋯⋯?」(正直な所、少尉に退役を勧めるような言葉をぶつけたのだ。反抗の一つや二つはされて当たり前だと感じていたが故に、張り上げられた声に小さく反応したに留めたが、何やら様子がおかしいことに気付くと、表情を一気に顰めさせた。ズボンが泥で汚れて、足首が濡れて冷える。不思議な人だとは思っていたが、今の自分の一言がいけなかったのか、何か決壊したように感情を吐露し続ける氷原を黙って見つめていた。)「⋯⋯ああ」(予想を遥かに越える感情、言葉に宿る魔力を一身に受けて、服に縋り付く少尉に竜灯は短い相槌を打つことしか出来なかった。情けない姿と思ってしまう自分が居たのは否めないが、氷原の過去を何も知らない自分にはそう吐き捨てるのも何だか出来ない。状況に追い付けていない事もあって、苦虫を噛み潰したような表情を一瞬だけ浮かべると、瞳をすう、と細めた。⋯⋯何も言わないで去る選択肢を選べそうにない時点で、もう良いだろう、何を言っても。開き直って口を開くのだった。)   (1/30 17:24:12)
シロー/竜灯 > 「ゴミじゃないですよ氷原さんは、少尉じゃやいか、おまん。俺らの上官ぜよ、下に何人居ると思っちょるんですか。失礼なことを言うかもしれませんけど、そりゃあ我儘ぜ氷原さん。⋯⋯氷原さんが軍人をやる理由はよう分かったけんど、そがな軍人はほっとけばええんです、俺ら、⋯⋯俺らは、俺らはなぁ氷原さん!!国に命賭けちょる!」(ここまで言い切って、沸々と湧き上がる感情の正体に気付いた。何故こうも苛苛していたのか、何故聞いていてむず痒い感覚だったのか。眉を顰めて眼下の彼を見つめると、竜灯は酒の入った風呂敷を小指から中指で掴み直し、氷原の脇の下に手を突っ込んで、無理矢理に引き上げ立たせた。肩に預けていた番傘を地面に突き立てるように下ろす。)   (1/30 17:24:34)
シロー/竜灯 > 「俺ら軍人は、情けなくねぇ⋯⋯⋯ッ!!⋯⋯そがな腑抜け野郎共と俺を一緒にせんで⋯⋯欲しいですなぁ⋯⋯!!」(氷原の気持ちなどそっちのけになる程、何より自分を「死んでからうだうだ言う腑抜け」だと、同一視されて馬鹿にされているような気がして、苛立っていたらしい。両手がしっかり空いていたら、胸倉の一つ掴んでいたかもしれない。なるべく上司に失礼なことを言わないよう、番傘の柄を握る手に力を込めながら氷原を真っ向から睨み付けると、言いたい事が言えて少しは溜飲が下がったのか、肩を一度大きく上下させて、再び口を開いた。)   (1/30 17:24:49)
シロー/竜灯 > 「⋯⋯おまん、⋯⋯氷原さんは、少尉ぜよ、俺らの上官ぜよ。⋯氷原さんのことは、知りませんしよく分かりませんけど、俺ら、国に命賭けちょる兵達の、上官だと言うことだけ覚えておいてくれたらそれでええんです。死ぬのが怖いなら、軍人辞めればええと言うのはそん通りです、そがな人は皆辞めちょります。けんど⋯⋯少尉が軍人を続けるっちゅうなら」(もう一度、落ち着こうと肩で息をすると、氷原を見つめて呟いた。死に損ないだと、役立たずだと自分を罵るならば、のうのうと生きている自分が嫌ならば、俺らや国の役に立つ上官となる道は一つしか思いつかない。)「軍人として、俺らと一緒に命賭けて戦うしかないですよ」   (1/30 17:25:03)


ゑゐりあん/氷原 > (ぐちゃぐちゃになった視界。天地がひっくり返ったかのような感覚。あらゆる因果が自分を縛り付ける苦しみ。そんな辛さが彼を襲っていた最中、自分の悲鳴にも似た叫びをかき消すかのような大きな声が耳に、脳に、魂に響き氷原は言葉を紡ぐのを辞めて彼を見る)え…(訳が分からなかった。どうして彼が声を荒げるのだろうか。その事実に驚きを隠せず、呆けていると彼が自分を無理やりに立たせた。身長の割には痩せている男だ。思ったよりも軽いだろう。そして氷原を立たせると、竜灯は己の良いたいことを氷原に浴びせる。そして最後に彼が言った言葉は)「軍人として、俺らと一緒に命賭けて戦うしかないですよ」(という言葉は、氷原の壊れた心に。凍てついてしまった心に一筋の暖かな光を与えた。くしくも、やむ気配すらなかった雨が止んだのも同じ瞬間であったことをここに書いておこう)   (1/30 17:40:48)
ゑゐりあん/氷原 > 命を…かけて…(彼の叱咤激励は、崩壊した氷原の精神を元に戻すには十分で、少なくとも今の彼を救うには十分な言葉だった)あ…。…やっぱり(まだ放心状態だった氷原だったが、意識を取り戻したのか少しだけ笑顔を浮かべ)…やっぱりあなたは変ですよ(と言って笑った)…ごめん。俺…時々こうなっちゃってさ…。…あんまり精神が安定してないから、自分でもよくわかんないことを口走ることもあるんだ。…勘違いしないでおいてほしいから言っておくけど。…俺は竜灯さんや、他のみんなに命を預けてるし、みんなと一緒に命を賭けている。國を護る為。仲間を護る為。…大切な人を護る為   (1/30 17:40:56)
ゑゐりあん/氷原 > (そう言うと、氷原は彼の顔を見て再び微笑みを漏らした)でも…ありがとう(ただそう言うと、氷原は泥のついた顔を拭う。そして墓の方を向いて言葉を続ける)…君とは…いい友達になれそうだな。…君がよければだけど、俺と友達にならない?…まぁ…嫌なら嫌でも構わないよ。…こんな俺だしね(視線は墓の方を向いたままに、皮肉交じりに氷原はそう言った)   (1/30 17:41:04)


シロー/竜灯 > 「⋯⋯っふー⋯」(久しぶりに戦争以外で声を荒らげた気がした。長く息を吐くと、さてどうするか、と竜灯は少尉を見つめた。ぽつ、ぽつ、と自分の知る少尉らしく気の抜けた様な声に戻ったのを見て、取り敢えずさっきの言葉で激昂するような事にはならないと踏んで、今度は安堵の息を吐いたのだった。)「いやあ、俺もすいませんね、それでええと思いますよ。うん、⋯⋯ほうです、俺らは軍人ですき、上官は俺らの誇りを信頼してくれんと困ります、俺らの上官なんですきにの。⋯こじゃんと胸張って貰わんと。」(なんだ、案外良い方向に言ったのだろうか?と、まさか謝られるとは思っておらず、拍子抜け表情を一瞬だけ浮かべてから、同じように濡れた前髪を指先で退かして苦笑した。それなりの覚悟は持って進言したけれど、良かった。変とは言われたが気にはしないし、命を預けてくれている、という言葉が聞けて満足すると、「いつでも俺を頼ってくれたらええですよ」と自慢気に笑い返した。)   (1/30 18:13:05)
シロー/竜灯 > 「お!!嬉しいこと言ってくれますの、それじゃあ、今日は少尉の奢りで呑みますかな、こんままじゃ風邪引いてしまうき、熱燗でもしゃれこみましょう!氷原さん」(世話の焼ける上官やけんど、今日の事は酒の席で話したら面白いだろうな。と新たな話題を手に入れた事を喜び、屈託の無い笑みで上官に擦り寄りせびるのだった。【軍人】   (1/30 18:13:08)