ヨハン&竜灯

スザン会戦

マリア/ヨハン > 「どけ…どけ!俺が出る!ハァ、ハァ、止めるな!!!うるせェエエエエエエエエエッ!!!セリヤーナの仇を、討たせろオオオオオ!!」(旅団からスザン強襲の報せを受け、ヨハンは神に感謝した。もう近寄る事はないと思っていたスザンの地に自らを呼び寄せたのは、神の導きとしか言えないだろう。あわよくば武功をと思い心臓がはちきれそうな程に駆け抜け、たどり着いた先に見たものは、倒れ伏す憧れの人物であったからだ。旅団の仲間達を押しのけ、無策にも戦場の真ん中へ躍り出ると、口上もなしに魔術を放つ。)「わだつみよ 大水の逆巻くうねりよ 潮の手を打ち鳴らす音よりも力強く 砕け散り轟く高波よ かの者を踏み砕き 坩堝にすべく騒ぎ満ち 響きをあげ呼び集まれ 二つの扉を押し開いて迸る混沌の海を顕現せしめよ 我が人為の限りに尽くし希求する、ダー・ニト・ロロイ・ヨハン!!――海とそこに満ちるものよ、轟け!」   (1/21 02:56:03)
マリア/ヨハン > (ざわ、ざわと地の底からどよめきのような潮騒が響き渡る。ヨハンの立つところから生き物のようにごぼごぼと吹き出す海は形を変え、高波となってあなたのもとへと押し寄せ、強い濁流となって翻弄し、至るところにぶつけて踊り狂うだろう。ちらと天を仰ぐ。まだ月は見えないが、恐らく今日は満月なのだろう。)「てめーの名乗りを聞いてるヒマは無かった、悪いな!生きてたら恐らくまた戦場で会うだろうよ、そん時ゃ相手になる、俺はシュクロズアリ旅団、潮騒の魔術師ヨハンだ!!」(まだあどけなさの残る青年のような声で、威嚇するように叫ぶ。すぐに翻し、彼女のもとへ駆け寄った。)「―――――セリヤーナ!!」   (1/21 02:56:09)


シロー/竜灯 > (守山防衛戦。シュクロズアリ旅団の魔術師を帝國軍の大将白梅が下したが、どうやら知らぬ間に協定を結んでいたのか王国軍も加勢していたようで。ガーラで戦った騎士団の団長が手ずから攻めてきたが、それも帝國軍元帥との一騎討ちで討ち果たし、帝國軍は勝利を収めていた。その何方もが、竜灯にとっては個人的な因縁のある相手であったが、大将、元帥と前に出た事から、雑兵の一人である自分が先頭に立つことは無かった。生まれ故郷の守山防衛であるのに、俺が出ることは無いのだろうかと砦の下、逸る気持ちの表れと、次は俺が行くぞという気持ちで他の兵達より前へ立っていた竜灯は、前方より聞こえてきた怒号と駆ける姿に気づく。表情を獰猛な、それでいて嬉々とした自信と生気に溢れた表情をうかべて、誰より早く前へと出た。)   (1/21 03:25:02)
シロー/竜灯 > 「相手にとって不足なし、ヨズアの魔術師とお見受けした!こん俺が相手ぜよ!!字は竜灯!いざ───」(誇りを以て名乗りを上げようとしたが、最後まで紡がれる事はなく、驚愕の表情と共に口は噤まれた。早口で紡がれた呪文の締め句を耳にした時には、魔術師の熾した奇跡が顕現し始めていた。苛烈な荒波が地中より渦巻きながら広がり、火山灰が堆積して出来た地層を削り取りながら濁流となって、竜灯の身体を飲み込んだ。共に岩や石も地面から削り取られ、荒れ狂う波の中で全身を打ち付けられながら、共に巻き込まれた魔術師と共に、最終的に地面へと叩きつけられた。全身を打撲した鈍い痛み、尖った石などで身体中を切り裂かれて走った傷に染み込んだ海水の痛みで身体中を抑えた。)   (1/21 03:25:08)
シロー/竜灯 > 「ぐ、ぅ...う゛ァあ⋯⋯げほっ!!!」(堆積物が混ざった海水を飲み込んだせいで何度も咳き込みながら、鎧袖一触の強さを見せた魔術師の姿を睨みつけた。)「⋯⋯ヨハン⋯⋯⋯」(己を打ち負かした、潮騒の魔術師の名、そして⋯⋯)「セリ⋯⋯ヤーナ⋯⋯」(魔術師ヨハンが駆け寄った⋯⋯以前、阿岸で戦った魔術師の名。二人の字を決して忘れないよう刻みつけながら、竜灯は必死で言葉を紡いだ。)「⋯⋯かならず、また⋯⋯」(それが、限界であった。酷い怪我を負った訳では無いが、魔術師の命である喉をやられた状態となったこの状況は紛れもない敗北で。ヨズア人が振るう、呪文要らずの魔術を用いられないまま敗北した事を悔しみながら、後方からやってきた帝國軍に肩を担がれていった。)〆   (1/21 03:25:20)