ソウ&ダリア
カンパリソーダとダリアに呑まれゆう。/ソウ > 今日は何もすることが無い。いや、したく無いのかもしれない。(そんなことを思いながら、窓が可哀想になってくるぐらい結露が湿らせている窓の向こう側を見る。__彼は、雫が大地を濡らす…花や植物、農家は喜ぶだろうが、大抵の人は毛嫌いする、”雨“が嫌いだ。頭がズキズキと痛んでくる。まるで鐘か何かで叩かれているようだ。何もやる気も起きない。でも彼が雨よりも何よりも嫌いなのは、”無駄“である。折角拾った命なのだから生きているという証拠が欲しい。動きたい。そんな欲望が、渇望が、彼を旅人にさせたのかも知れない。今日は何をしようと考えながら上を向いて、内ポケットから煙草を取り出し、慣れた手つきで口に咥えさせる。吸った煙と一緒にある考えが浮かぶ。)酒場でも行く…か… (1/11 20:25:18)
ゆう。/ソウ > (白く身体に悪い煙と共に言霊がこぼれる。それから雨に打たれながらお世辞でも高級とも言えない、酒場に着く。刺青を入れ、警察に目を付けられているような漢たちが目を回し、顔を真っ赤にしながら瓶に口をつけ酒を飲んでいる。もうそれはたくさんの人で、ぎゅうぎゅうと押し込まれながらなんとかカウンターに着くと、褐色の肌に包まれた女が1人呑んでいて。トントンと肩を叩いて、)悪いが、席がいっぱいなんだ。隣、よろしくて?(怪しげな笑みに乗せた目配りをして聞く。 (1/11 20:25:31)
めりー/ダリア > (今日も今日とて一人酒。否、1人というにはあまりにもここは人に、活気に溢れて過ぎているだろうか。汗と酒と微かな精の香りに塗れた男臭い酒場にいる一人の女性。恐らく本来の女性というイメージで想像するのであれば、こんな野郎臭い場所ではまるっきり浮いていて場違いな空気を放つものなのだろう。けれど、実際に此処で一人咲くのは『優雅で可憐で美しいダリアの花』とはまるで無縁な小さな小さな雑草。この場にいる誰よりこの場に馴染んだ彼女は、女性とは思えないような大きな大きな笑い声をあげて笑っていた。)「っあっはっは!ぁーによ、アンタその歳で女も抱いたことないってェの!?シケてんねぇ…男ならドーンといけっての、そら、ドーンっっ!」(声をあげて適当な同意を求めればマスターは呆れながら酒を寄越してくれるし、従業員の若い兄ちゃんは尻をべしんと叩いてやれば慌てて逃げていくウブっぷり。ケラケラと名前も知らない野郎と笑いあい、下劣を極めて地に落ちて。) (1/11 20:52:02)
めりー/ダリア > 「ん、と………随分かぁいらしいのね。いいよ、特別に許したげる。そこらにほっぽったらそこらの野郎に簡単に食われちまいそうだし、ねぇ」(艶めいた笑みに乗せられた言葉に気が付いたのなら、品定めする様に貴方にすぅと視線を併せては口の端を釣り上げる。こんなむさ苦しい場所に貴方のような青年が訪れるのは少し拍子抜けだけれど、むさ苦しい男しか居ない中で顔のいい若い男に声をかけられた事に悪い気なんて早々しない。遠回しに貴方の見目を揶揄しながら貴方が座りやすいように少し身をずらし、グラスに残っていた強い酒を一気に煽った。ビリビリと喉が焼ける感触が心地好い。次の1杯をマスターに頼みながら、下から覗き込むように貴方を見詰めて煽ろうか。薄い褐色の唇から覗く舌は熟れた実の様に赤く、紡ぐ言葉は妖艶に貴方を誘うのでしょう。)「アンタ、こんな所に来るなんて物好きだよね。かしこまったいい子ちゃんぽいのにさぁ……今夜のお相手探してるならアタシがなったげるよ、どう?」 (1/11 20:52:09)
ゆう。/ソウ > 自分が座りやすいように、身をずらしてくれたのは思わぬ好印象だった。忙しそうなマスターを呼び止め、度数の高い酒をボトルで頼み。酒は別格、得意なもんじゃ無いが、嫌いじゃない。全ての記憶を良いものに塗り替え、血の巡りを良くしてくれる。若い男が、“早く取れ“という視線と共に何も言わずに紫陽花の色をした瓶をお盆から滑らせ、何も言わずに差し出す。冷ややかで、意地の悪く歪んだ笑いを頬に浮かばせて)こりゃご丁寧にどうも(と言ってから受け取り、栓抜きを取って滑らかな手つきで栓を飛ばし、口に咥える。酒は、すぐに喉を潤した。頭の中がどんどん冷めていく錯覚を覚え、口を外して瓶をカウンター上に置いた。)っっっぱあああ…(表情を欠いた平坦な声を口から溢す。すると女が何か話しかけてくるので。) (1/11 21:18:53)
マリア/篠 > ((私も手空いてますので陣営的に動かしづらいとかあれば出れますよ、できればゴリアテさんもヒョウゲンさんも動かしてあげたいので他になれるかたいないかな? (1/11 21:19:00)
ゆう。/ソウ > 物好きなんて失礼だねぇ…人は見た目だと思ったら人生うまくやってられないよ?(鎖骨から顎にかけて溝を浮かばせてフッと笑いながら、また酒を喉に流す。)出会った男全員にそう言ってるのが目に浮かぶね、だが俺は騙せない。悪いね、あんたと寝るつもりはないし、財布をパクられるのが大体の落ちさ。(貴方の方をチラリとも見ずに、目を閉じて、机に肘をついたまま、乾いた笑顔でそんな台詞を言う。)ま、自分のことも名乗らないままじゃ酒も進まないね、ソウだよ。旅人やってる。(やっと貴方の方を向き、魂が抜けたように気怠く握手を求める。少し上を向いてから、ポケットからライターと煙草を取り出し、タバコの箱を開けて貴方の方に一本差し出す。)いるか? (1/11 21:19:10)
めりー/ダリア > (見た目は子供のそれなのに、マスターに告げたそれは確かそれなりに度数の高いものだった筈。あらあら大丈夫、なんて貴方を挟んだ向かいの男とニヤつきながら貴方を眺め、その行先を見守った。空きっ腹に酒を注ぎ込めば酔いが回るのは幾分早い。家で食べてきたと言うならまだしも、連れもいないのに食事と酒を分ける酔狂は珍しいものだ。挑発に乗せられちゃった可哀想な子だろうか、なんて高を括って瞬きをしたのなら、次にそこに座っていたのは紛れもない酒豪であり、れっきとした一人の男性であった。周りの喧騒が、貴方を挟んだ向かいの男が、傍に居て私の酒を作るマスターが意識から遠のいて、意識が目の前の男へフォーカスしていく感覚を知覚する。酒に浮かされた脳は君の冷淡な態度で程よい程度に覚まされて、灰の瞳は薄く薄く細くなるのでしょう。面白い、愉快な人だ。常日頃多幸感を追い求めるだけの馬鹿な女にとって、貴方は丁度良い劇薬になりそうだ。彼女はそう直感し、するりと頬杖を着いてそこに腰を据えた。)「へぇ……、いー事言うじゃん。アタシもそう思うわ。失礼だったか、あたしにとっちゃあ褒め言葉なもんで。」 (1/11 21:49:34)
めりー/ダリア > (先程まで叩いていた軽口は何処へやら、自分の言葉を否定するようなあなたの言葉に同意して、マスターから次の1杯を受け取ろう。見た目が大事と言うならば、自分ももっと磨いて良い男が寄ってくるようにすればもっと利口に生きられる話。それでも彼女が今の堕落しただらしないそれでいるのは、それが彼女にとって最も手っ取り早く幸せでいられるからに他ならない。究極に堕落し突き詰めた利己主義の権化は、再び快楽を喉に流し込む。)「っはー……どーも、アタシはダリア。誰にでも誘ってる訳じゃあないんだけど…まぁ、似た様なもんだしそう思っといてくれて構わないよ。」(甘い息を押し出して、貴方のそれに応えるでしょう。貴方の白い肌に絡みつく細い褐色の指はまるで這い寄る葦の類。するりするりと貴方の掌に指を這わせ、『気持ち悪いだろう』と言わんばかりに快い笑みを浮かべて見せてはケラケラと笑い飛ばす。あーぁ、初対面の女をまるで節操無しの売女みたいに言っちゃって。心の中で悪態を吐いてもそれは事実に他ならない。掠れたように喉をくつくつと鳴らし、さらりと手を解いては差し出された煙草を1本受け取ろう。) (1/11 21:49:43)
めりー/ダリア > 「吸うんだ、これまた意外。旅人、あたしも似た様なもんかもね。ね、あんた此処って何処か分かる?」(以外なんて思ってもいないように笑いながら煙草を軽くくわえ、頬杖をついて当然のように貴方が火をくれるのをそっと待つ。旅人と言われてもどんなものかピンと来るものは無いけれど、居場所も決めず適当にフラフラと歩いている自分も似たような物かと軽んじればヘラりと笑って、とんとカウンターテーブルに人差し指を置いた。此処はここ、もちろん店のことじゃあ無いこの地名だ。彼女は自分が今どこにいるのか、誰の国でどんな国で、どんな場所なのかも把握していない。あなたから模範的な回答が返って来たところでそれを脳内に留めておくつもりも毛頭ないけれど、ただあなたを試して遊びたいだけだ。) (1/11 21:49:49)
ゆう。/ソウ > (最初の下らない話をして、貴方が口から出した言霊を、右の耳に入れ、左の耳に流していると、掌に褐色の指を絡ませてくる。少し動揺したが、すぐに顔を変え貴方の方を向くと、ニヤニヤよ微笑を頬に浮かべていた為、気味が悪くなり振り解く。煙草を差し出すと吸うんだなんて言われたので、)「さっき見た目に限らないということに同意してたのはどこの誰だっけねぇ…はは。」(雪のように白い頬の隅に皮肉な笑いを漂わせる。貴方は此処がどこかなんて事を口からこぼし、尋ねて。)「此処がどこかだって?ふっ、面白いこと言うね。まぁ精密に言えば、ウェンディア領の王都だね。だけど、今の世の中何が起こるか分からない。明日には尊華領かも知れないし、はたまたヨズアか…あぁ。悪いね酒の肴に政治の話なんてのはタブーだ。」 (1/11 22:21:30)
ゆう。/ソウ > (もう一回瓶の中の人を高揚させ別の面に見せる液を流し込んだ。ここで少し目眩がした。いつもこんな量は飲まないのだが。何かを忘れようと。その何かはわからない。今までの苦しい過去なのかも知れないし、昨日転んで怪我したことかも知れない。もしかしたら、何かは存在しないのかも知れない。目を擦ると何もなかったかのように、騒がしい酒場が目に映る。そして先ほど貴方が言ってた事をすぐに思い出して貴方の顔をちらりと見てから)「ダリア…か。はは、花言葉とは無縁じゃないのか…?確か黄色のダリアなんてのは“優美“だったろ。君が優美だとは、到底思えないね。あ、失礼。」(咥えていた煙草を口から取ってわざとらしく目を見開き、口に手を添える。 (1/11 22:22:15)
めりー/ダリア > 「見た目に限らないってぇのと意外ってぇのは、ちょっぴり違うモンだと思うけどね。先入観と第一印象と………あー、なんつーか。勝手な期待の裏切りと、新しい発見っつーのは似たり寄ったりでもいい味が違うモンさ。」(期待した火を頂けなかった煙草をそっと口から手に持ち替えて、うーんと子首を傾げながらグラスちょいと傾ける。ピリピリと刺激される舌を口内でそうっと遊ばせながらゆるりと瞼を上下させたのなら、彼女にしては少し低めの這うような泥臭い声で御託を並べて頭を振る。感覚的に違うもの。自分の脳内では明確に違いがあるけれど口で説明しようとするのはなかなかに難しいものだ。理屈的な話は苦手なものだ、厭らしいなと溜息を吐いては顎に手を添えて力を抜く。ウェンディア、尊華、ヨズア。自分が聞いて返ってきた言葉をぶつくさと繰り返しながら、左から右の耳へと受け流す。理知的な男は嫌いじゃあ無いし、自分が馬鹿だからそういう男に見下されるのも慣れているから嫌でもない。ただ彼女にとって厭わしいのは退屈な事ただ一つであり、上手いこと会話の落所、心地の良い擦り合わせができないのが歯痒くて仕方なかった。) (1/11 22:44:24)
めりー/ダリア > (これならばさっさとヤって手っ取り早くヨくなった方が良かったかとも思うけれど、それは彼が望んじゃいない。どうしたもんかなと悩むこの茹だるような澱んだ空気もまた、彼女は特段嫌いではない。相手の懐を探り合い、知ろうとして、そろそろとその触覚を伸ばし合う。脳内の感覚的な交わりは集中し貪欲に味を求めようとすればする程快楽を呼ぶものだ。)「似合わない、ぁは。よく言われるさ。でもあんた、知らない?もうひとつの意味。」(態とらしい悪態を鼻で笑い飛ばしたのなら、手に持ち替えた煙草を咥え直しては手持ちの火で着火して。咳き込むこと無く慣れた様子で細く煙を吐き出したのならそうっと目を伏せ意地悪く笑ってみせようか。ダリアのもう1つの意味は『裏切り』。自分の父は他の兄弟とは違う、母の不倫によって出来た罪の証。アンニュイに匂わせた言葉は藍を秘めたものだけれど、それは今、貴方が知る必要はない事だ。)「もーひとつ、『華麗』っつーの。知らない?ほら、あたしにピッタリ。」(自分の細い腕をしなやかに眼前に伸ばしつつ、そう艶めかしさを匂わせながら悪戯に笑う。)「あんたは。名前の意味無いの?」 (1/11 22:44:34)
ゆう。/ソウ > かるく皮肉を言ったつもりが彼女は、見た目と、先入観についての持論を展開してきたのは意外だった。見た目は尻が軽そうなのに、そんなこと言うのはもはやおかしくもあり、煙草の煙が煙たいふりをして微笑を頬に浮かべては、もう一回吸った。目を閉じて彼女なりの考えを聞いていると、なんだか段々と曖昧かつ抽象的になってきて、やはり自分が思ってた通りだなと、これはこれで少し笑えてきた。勿論彼女の話なんてのは一言たりとも聞いていない。聞いたから何だと言うのだろう。すると彼女はダリアの花言葉に論点をすり替えた。)「へ〜華麗ねぇ…君が華麗か…」(目を細めて、少し苦笑いしていると、彼女の細い腕が目の前に来たので、ぐっと掴んで。)「何だよ、さっきから…誘惑してるのかい?ふん、くだらないね。」 (1/11 23:16:19)
ゆう。/ソウ > (ぱっと腕を離して酒を喉に流し込む。彼の顔には少し赤みがかかる。そろそろ少しだけ酔いが回ってきたようだ。すると名前を聞かれたので、細い人差し指を彼女の唇にそっとあてて)「秘密さ。」(そっと呟いてからは、腕時計を見て目を見開いて)「もうこんな時間か。悪いね。用がある。これで君の分も払っといてくれ。」(いくつかのお札を瓶の下に敷いてから、さっと立ち去り、途中で止まる。ふと思い出したように後ろを振り向いては、)「楽しかったよ。毎週金曜にはここにいる。じゃ。」(最後にとびきりの笑顔を浮かべては月夜の闇に沈んで行く…〆 (1/11 23:16:35)