鬼若&白梅

癒すは傷跡華の痕

大和守/鬼若 > (ーーまだ、 まだ、 まだ駄目だ。こんなものではまた過ちを犯す。また失態を、己の不手際を悔やむ事になる。日が経つにつれ目元を彩る影は濃くなっていき、脳も上手く機能しなくなっていく。……幽鬼か何かか、と問いたくなる程に暗い顔。髪が邪魔だと高い位置で一つに纏めあげ。そして左目を覆う髪を耳に掛けては、誰も来ないだろうと爛れた火傷跡を晒す事も厭わず。少しばかりではあるが機能していた左目すらも酷使して。酷く窶れた表情をしている事にも己の不調にも気付いてはいるものの、資料を漁る事は止めておらず。最早何処にどの資料があるのかが自然と分かってしまう程鬼若はこの資料庫に入り浸っている。)「ーー…………ッ、」(駄目だこんなものでは、もっと動けと。痛みを訴え始める頭を叱咤し、新たなる資料を求め資料庫内を歩き回り。だがまぁ、そんな無理を重ねていては限界を迎えるのは当然の事で。一際強く脳内を締め付けた痛みに耐えかね、鬼若は床に倒れるようにして座り込んでしまう。それでも手に握っている資料は離さず、離せず。己はまだ未熟なのだから、と。自戒の念が、鎖が、延々と鬼若を縛り付けているのだ。)   (1/8 23:34:33)


クロ:白梅 > ふぅ、…( 小さく溜息を零して軍内の廊下を軽やかに歩いていく。和風柄の兎のお面を顔につけ歩く姿は少し目立つが、時間も時間なのだろうか、すれ違いざまにチラリと見られる程度で特に気になる視線はない。そもそも、本人は至って気にしていないらしい様で、堂々と歩いているのだから、問題は無いのだろうが。 ゆらりゆらりと揺れる薄茶色のポニーテールが、耳に付けたお淑やかだが星のようにキラキラと綺麗に輝いている耳飾りと共に小さな音色を奏でる。心地よい音色に、再度息を吐けばお面の中で目を細めた。 _さて、そんな白梅なのだが、現在資料庫へと向かっている。理由は赤子でも理解出来るモノで、尊華帝國軍の大将としての仕事をする為である。この軍の資料庫とは、元帥の時からお世話になっており、大将になった今でもちょくちょく来ていたのだが…実の所、最近は別件で中々来れていなかった。だからなのだろう、最近この資料庫に鬼が住まわっているだなんて、思いもよらなかったのだ。)   (1/8 23:51:41)
クロ:白梅 > _、( 資料庫へと辿り着いた白梅が扉に手をかけようとして、ふ、と手を止めた。中に誰かが居る気がしたのだ。_気がした、ではないなぁ。微かに聞こえる足音、先客が居るのだな。ならば早めに終わらせるとしようか…_なんて、呑気に考えては、扉を優しく、だが思いっきり開いたのだった。兎の面をした女が突然ノックもせずに扉を開けるという何とも言えないこの状況を、先客はどう思うのかは分からない。たった一つ分かるとすれば_『 あ、ノックし忘れた 』という白梅の凡ミスがあるという事実である )   (1/8 23:51:44)


大和守/鬼若 > 「ッ、!?」(ーー突如、扉の開く音が響き。あまりの驚きに鬼若は声すら発する事が出来ず、しかしその肩の跳ね様から驚いているという事は容易く理解出来るだろう。運が良かったのか扉へは背を向けており、左目を慌てて覆えば扉を振り向き、一体誰が自分を驚かせてきたのかとーー。)「あ、あぁ……し、白梅様、でしたか、吃驚してしまいました……。……嗚呼、所でどの様な資料をお探しでしょうか? 申し付けて下されば直ぐにご用意致しますが……」(そこに居たのは、兎の面を付けたーー女性。一体誰だと、上手く動かない脳を働かせ記憶の中から該当する人物を探しだし。面、女の髪色ーー嗚呼、ようやく合点がいった。確か彼女は時折面を被っていた筈だ、そして今回はその面を付けているのだろう。貴女が、己が崇拝し心酔している彼女、白梅だと理解しては一気に目が冴え、そして安堵した様にため息を一つ溢し。貴女も資料を探しに来たのは恐らく間違いない。己の不調など一切感じさせぬよう表情を引き締めつつ、首を傾げてはそう問うて。先述の通り長く居たせいで何処に何があるかは把握している。どうせならそれを利用し貴女の手伝いになれる様にと、そう思っての行動だ。)   (1/9 00:18:42)


クロ:白梅 > あ、嗚呼、すまぬ、驚かせたか。( バッと扉を開いたら、丁度目の前に先客が居た_のだが、思いの外驚かせてしまったらしく、見覚えのある顔と身体がびくん、と跳ねる姿をじっとお面の中から見詰めた後、ほんのりと苦笑しつつ謝罪の言葉を述べる。 先客は、白梅もよく知る相手、鬼若であった。彼は尊華を愛しており、よく働き気遣いの出来る、とても良い子だと白梅は認識している。驚かせてしまったと言うのに、此方を誰なのかと認識すれば気遣いの言葉を述べてくるものだから、「 相も変わらず仕事熱心なのだな 」なんて純粋な褒め言葉が勝手に口から零れ落ち、明かりでふんわりと灯された資料庫に小さく響いた。)   (1/9 00:47:38)
クロ:白梅 > あ ー …そう、だなぁ…( 純粋な褒め言葉が勝手に口から漏れたのだが、全くの事実なので否定はしない。更には" 別に悪い言葉では無いのだろうし、気にしないだろう "なんて思考に至り、さらりと何事もなかった様に流す。兎のお面を取り、左上の頭へと慣れた手つきで移動させれば白梅の顔が出てくる。傷のついてしまった顔。両の目の下が気にする程でもない程度のクマで黒く彩られている。漆黒の瞳が鬼若を捉えたかと思えば、おもむろに近くまで歩み寄り持っていた数枚の紙切れを目の前に差し出した。「 取り敢えず、ここ二つ期の戦果、事後処理の資料があれば大丈夫なのだが……あるだろうか? 」なんて問いつつ、辺りをぱっと見渡す。まるで何かを探している_否、此処に居るということは探しているのだろうけれど、見つかって居らぬのだろうか__首を軽く傾げつつも、「 …Пところで、御主は何かを探しているのか? 」なんて軽く聞いたのは、資料を用意してくれた御礼がしたいから、という気持ちが8割がたあったからである。)   (1/9 00:47:41)


大和守/鬼若 > 「……御言葉有難う御座います、白梅様。全て……尊華の為、勝利を捧げる為ならば、どんな事でも出来ます故」(全ては貴女の為で御座います。その言葉は口には出せず、されど心底嬉しそうな笑みを浮かべて鬼若は貴女の言葉に応える。そう、全ては貴女の為。貴女の望みを叶える、それが尊華の勝利故に、鬼若は尊華に身を捧げているのだと。それ以外に尊華に尽くす理由は無いのだと。そんな事を言ってしまったら、貴女はどんな反応をするのか。それが何よりも怖く、言わず心の奥に仕舞っている。これが唯一、心に隠している事だ。……最も、それを伝える気は更々無いのだが。)「勿論御座います。少々お待ち下さいませ」(貴女の顔が晒される。気を失う、だなんて言われているその瞳も、はたまたその傷も。全てを含めて貴女は素晴らしいと。そう思っているが故に、貴女の瞳に己が映れば心からの嬉しさが沸き上がってくるのだ。かさり、差し出された紙を見つめ貴女の言葉を聞けば勿論だと頷き、その資料が仕舞われている場所へ赴き。)   (1/9 01:26:26)
大和守/鬼若 > 「……私、ですか。探している、と言う訳ではありませぬが……そうで御座いますね。もっと良い戦略や戦術を生み出せる様にと、この場所全ての資料を閲覧しようと思うています。……先日は散々でしたから」(貴女の問いに少しの沈黙を経、資料を手に取りつつ鬼若は答えを返す。そう、全てを見ようと思っているのだ。無謀なものではあるが、多くの事だって学べる。それを経ればきっと、きっと強くなれる。二度と同じ様な事を繰り返してはいけないと。領土を守ることは出来たものの、二つも基地を陥落させられてしまったのだから。そんな感傷は一切出さず貴女の元へ戻っては、「此方です」と資料を差し出したのだった。)   (1/9 01:32:35)


クロ:白梅 > うむ、尊華の為に、共に励もうではないか( ふふ、と力強い言葉の後に柔らかな笑みを零す。こうも尊華の為に身を滅ぼす勢いで努力し励むだなんて、なんと素晴らしい部下であり、なんと美しき妾の愛しい子なのだろうか。_だが、満足気に口角を上げていた白梅も、後の言葉を聞いた途端、ふ、と顔の緩みが消えた。 _何処と無く虚ろげ…と言ったら良いのだろうか。落ち込んでいるのか、努力しているのか、方法がわからず悩み困っているのだろうか。尊華の為にそんなにも身を滅ぼそうとしているのか。嗚呼、なんと美しき姿なのだろうか…__そんな事を思いつつ、ほぅ、と息を漏らし目を細めて鬼若の姿をじっと見詰める。真剣な眼差しで思考回路を巡らせていれば、探し出してきた資料を目の前に差し出していた。そして白梅は、……何を思ったのかか、資料を鬼若の手ごと受け取った…つまりは手を軽く握ったのだった。)   (1/9 02:06:55)
クロ:白梅 > ( 上から割れ物を扱うかのように優しく被せるようにして両の手を握れば、「 ふむ、 」と小さく言葉を漏らす。そして自分よりも高い位置にある顔を覗くために顔を上げる。白梅の耳元で耳飾りが小さく音色を奏で、頭につけていた、お面が無音でほんのりと揺れた。正直な話、雰囲気は一般の人と変わりなかった。ただ、その言葉が。発せられた言葉が、余りにも思い詰めて居る時に出るような言葉だったから。_なんとなく、自分に似ている気がしたから、なんて言ったら怒られてしまうだろうか_。)( ふ、と微笑みながら両手を離す。後に続くように、白梅は言葉を紡いだ。「 良いか鬼若。妾の言葉をちゃんと聞くのだぞ?…先ずは上官としての命である。休め。」そう言えば白梅は自分の目元をトントン、と叩きながらまるで子供を諭すかのように「 隈が酷い。寝ておらぬのか?寝れぬのなら良い香を贈ろう。身体がきちんと出来ておらぬと、いざとなった時に何も出来なずに歯痒い思いをするぞ 」と述べた。)   (1/9 02:06:57)
クロ:白梅 > 次に、…これは" 白梅 "という1人の女の戯言の様なモノだから、真実とは限らぬ。( けらり、と笑いながらそんな事を言えば、ペラペラと話し出す。「 無理をしたところで、変われるとは思えぬのだ。資料を見る事は大切である…が、それだけではない。己を磨く為にする事は、他にも方法がある。全ての資料を見て学ぶのも構わぬ。が、その前に自分の心を信じ、失敗を認め、そこから深く掘り下げる。そして、本当に必要であり、知りたいと思うことのみをきちんと学び直せば…まぁ、前の自分よりも良くなれると思うのだ。」_だから、そう思い詰めるな_。そんな意味合いを込めて寂しげに目を細めれば今度はきちんと書類を受け取る。そして、左手に書類を収め、空いた右手で鬼若の腹をつん、と人差し指でつついた後、「 妾も学び直したいと思っていたのだ。他の仲間もそう思っているかもしれない。だから、共に励もうではないか 」と、華を咲かせるような笑みで伝えた。)   (1/9 02:07:13)
クロ:白梅 > ( どうにもこうにも、御前の背負っているモノを、重荷を降ろさせたいんだよ。なんとなく、そう思えるんだよ_なんて。心の奥底で思いながら。)   (1/9 02:07:23)


大和守/鬼若 > 「──……へ、あ…………承知致しまし、た……」(己の手を、貴女の手が優しく握る。その温もりに、そして貴女に触れられた事に対する動揺。一体どうしたのだろうかなんて、不思議そうに貴女を見つめていたのだが。【休め】との静かな命に、更に困惑を要する事になる。目を丸く見開き、驚愕を露にしながらも小さく頷いてはそれを拝命し。目元の隈に対する言葉、それは全くの図星で鬼若は言葉を返す事も出来ず口を噤む。一体何徹目だろう。二日は確実であるのだが、数えて何になると何時しか時間などどうでも良くなっていたのだが。そして続く言葉、それに確かにそうだと内心同意し、己の愚かさに視線を貴女に向ける事も出来ず、何処か気不味そうに視線を逸らすのだった。)「…………」(けれど静かに、貴女の言葉に聞き入る。真実とは限らないと貴女は言っていたも、鬼若にとっては貴女が全てであり真である。己よりも卓越した知識、経験の持ち主である貴女の言葉だ。余計にそれが聞き入る要因になり、そして学ぶ。自分よりも上にあらせられる御方、白梅様。その言葉はもしや、貴女自身がそうやって来たのではないかと。そんな事を思ってしまう。)   (1/9 20:40:47)
大和守/鬼若 > 「…………有難う、御座います、っ……私めなどには、勿体ないお言葉で御座います……ッ」(ぽたり、ぽた、と。何時の間にか溢れてしまっていた涙を拭う事もせず、貴女に心からの感謝の言葉を述べようか。貴女のお陰で、重荷が降りたような。その言葉を掛けられるより前よりも、確かに気持ちが軽くなった。本当に、何と素晴らしき御方なのか。何と慈悲深い御方なのか。満足に守る事すら出来ぬ不出来な部下などに言葉を掛けてくださるなど。……嗚呼矢張、この方が好きだ──だなんて、一層増して募る恋慕の思い。ふにゃり、鬼若は笑みを浮かべる。嬉しさ、貴女に対する恋慕、愛。それらが混ざって出来た、本当に幸せそうな──そんな笑みだった。)   (1/9 20:41:12)


クロ:白梅 > ( 少しの時間、見詰めあっただろうか。わざとらしくコホン、と咳き込みつつ自身の左頬をつんつん、と触りながら鬼若に向かって「 そ、そういえばなのだが…見えておるぞ、ソレ。良いのか? 」と話を逸らすかのように_否、話を逸らしたのだけれど、態とらしく相手に伝えた。この、ふんわりと包まれるような暖かい空気感が、物凄く心を柔らかく掴みこんでいる、なんとも言えない不思議な感覚がしてしまう。ソワソワしてしまう。口内で舌を動かしつつ、まるで落ち着いているような雰囲気を出しながらも白梅は相手の反応を待ってみた。…勿論、数秒後に、触れてはならなかったかもしれないと、思うのだけれど。)   (1/18 00:36:10)
クロ:白梅 > うむ、よろしい。(にぱ、と明るい笑みを浮かべて、動揺しつつも" 承知した "と告げた相手に対して頷いた。 白梅にとって鬼若とは、酷く忠実で強く、しっかり者の部下_という認識が強くある。彼は喜怒哀楽_否、喜怒楽を出していると思っている。哀、哀は1度も見た事が無い。もしかして、涙という物を無くしてしまったのだろうか_そんな事を考えてしまう程である。だからなのだろうか。白梅としてはかなり驚愕な出来事だった。ぼたぼた、と涙を零し、感謝の言葉を述べる鬼若を見て、驚いた様な顔をして、言葉が出なかったのだ。それだけでは無い。その笑みが、嗚呼、あまりにも幸せそうな笑みだから。驚いたのだ。)   (1/18 00:35:58)


大和守/鬼若 > 「──────ぁ」(──ひぅ、と。喉が、鳴った。驚愕、動揺──恐怖。あらゆる感情が背筋を駆け上がり、支配する。見られた。見られてしまったのだ。今まで感じていた幸福は一気に消え去り、失せてしまう。空っぽの器には、代わりに先程述べた様な感情が詰め込まれる。注がれ、注がれ、溢れても尚それは止まらない。とま、れない。嗚呼、嗚呼、見られてしまうとは思っていなかった。否、これは己の不注意である。どうしようもない程愚かしい己の不注意である。それでも、嗚呼──見られて、しまった。)   (1/18 02:03:40)
大和守/鬼若 > 「──あ、嗚呼、これは、これ、は」(嗚呼、お願いだ。お願いだから。どうか。)「──気に留めないで、ください」(この消えぬ跡を、過去の傷を。)「──どうか忘れてください、こんな気味の悪いもの」(──この、どうしようもなく醜い自分を。)   (1/18 02:03:49)
大和守/鬼若 > 「────どうか、どうか、見ないでください」   (1/18 02:03:59)
大和守/鬼若 > (────貴女にだけは、見られたくなかったのです。こんな醜いモノを見られてしまっては、きっと。嫌われてしまう。きっと嫌われてしまうのだと。気持ちが悪いと。そんな事を言われてしまうのではないかと。そんな恐怖だけが脳内を支配している。怖い。怖くて堪らない。貴女に嫌われてしまったら、気味が悪いと言われてしまったら。他の者ならばまだ耐えられる。慣れている。否、そんな事よりも、他者など鬼若にとって気に留める価値もないのだから。有象無象にどんな感情を向けられたとて、どうにもならないでしょう。けれど、貴女は。貴女は、己を救ってくれた方。己に存在理由を与えてくださった方。恋心を抱き、想いを向けている方なのだから。そんな方に嫌われた、ら?)「ぁ、う、」(言葉になれず落ちた言の葉。震えが止まらない。怖くて仕方がない。嫌だ、嫌だ。まるで幼子のように、涙が溢れて止まらない。今まで貴女に見せた事のないような、怯えの表情を浮かべて。叱られるのを怖がる子供のように、貴女を見詰めていた。)   (1/18 02:04:07)


クロ:白梅 > あ、( 触れてはならぬ所を、触れてしまった。なんという事だ、心の奥深くにある繊細な場所へと土足で入り込むなど、美しさの欠片もないではないか。白い梅の華が聞いて呆れる!!嗚呼、なんて愚かなのだろうか!!!我が子我が子と母のように愛し抱き締めていたその腕で、手で、子を殴るような真似をするだなんて、あんまりだ。冷や汗がたらり、と頬をつたい、背中を濡らす。サァ、と血の気が引いていく音が鮮明に聞こえ、突然真冬の如く一気に冷え込むこの場で、白梅は目を大きく開く事しか出来なかった。この愚かな口を動かすことが出来なかった。)   (1/18 02:26:18)
クロ:白梅 > ( ガタガタと、子供が親に怒られる時のように。動物が狩人に銃を向けられた時のように。身体を震わせ、怯え、恐れる姿を見てしまえば、自身の過ちを再度認識する。ぽつりぽつりと拙く紡ぐその言葉も、触れれば解けボロボロと地面に落ちてしまうのではないだろうか、なんて思えてしまう。下手な事を云えば、彼は二度と目の前に現れることがないと、そう思えてしまった。_何をそんなに怯えるのか、何がそんなに恐ろしいのか、それを聞くだなんて無粋な真似はしたくないのだが、嗚呼、嗚呼、愚か者め、慰めの言葉も今の立場では何も言えぬでは無いか。責めたのは私だ白梅だ。なんてことをしたのだ、この阿呆めが!!!!_ぐ、と手を強く握り、唇を噛み締める。じわり、と唇から、手の中から血が滲み出すのが分かったけれど、こうでもしないと己を殴りそうで。けれどいつまでもこうしている訳にはいかない。意を決し、白梅をほんのりと、自分を戒めるかのように目線を強くして向き合った。)   (1/18 02:26:43)
クロ:白梅 > 申し訳ない、まさか、そこまでとは思わなんだ。これは妾の責任である、御主が望むのならば、気に留めぬし、この場の事は全て忘れると誓う。御主が望むのなら、妾は髪でも指でも、なんでも差し出そう。だからどうか、愚かな妾を許してはくれぬか。まさか、…嗚呼、まさかこんな事になるだなんて、思ってもいなかったのだ。勿論、許さぬのならそれで構わぬ。( 申し訳、なかった…と、そう言えば頭を垂れて謝罪をする。勿論、この後どの様な罰を与えるのかを決める権利もきちんと渡す。自己満足かもしれない。けれど、それだけの事をしてしまったと自覚している、それを伝えたかった。仲良くなれたと思ったのに、離れていくのが目に見えてしまって、どうにも酷く心が傷んだ。それ以上に、自分の部下の心に傷を負わせるだなんて、上司として不甲斐ない。_とはいえ、その顔。その傷、別に醜いとは思わぬのだがな。_なんて、心の奥底で思えど、敢えて口には出さなかった。同情していると思われるかもしれないから。嘘だと言われるかもしれないから。   (1/18 02:27:20)
クロ:白梅 > _嗚呼、何処までも妾は自己中心的な思考回路しか回せぬ、愚かな愚図なのだな_。そんな、自己嫌悪が、白梅の脳内を侵しているのを、悟られないように、頭を垂れたまま、顔を上げなかった。)   (1/18 02:27:32)


大和守/鬼若 > 「──────ぁ」(──ひぅ、と。喉が、鳴った。驚愕、動揺──恐怖。あらゆる感情が背筋を駆け上がり、支配する。見られた。見られてしまったのだ。今まで感じていた幸福は一気に消え去り、失せてしまう。空っぽの器には、代わりに先程述べた様な感情が詰め込まれる。注がれ、注がれ、溢れても尚それは止まらない。とま、れない。嗚呼、嗚呼、見られてしまうとは思っていなかった。否、これは己の不注意である。どうしようもない程愚かしい己の不注意である。それでも、嗚呼──見られて、しまった。)   (1/18 02:03:40)
大和守/鬼若 > 「──あ、嗚呼、これは、これ、は」(嗚呼、お願いだ。お願いだから。どうか。)「──気に留めないで、ください」(この消えぬ跡を、過去の傷を。)「──どうか忘れてください、こんな気味の悪いもの」(──この、どうしようもなく醜い自分を。)   (1/18 02:03:49)
大和守/鬼若 > 「────どうか、どうか、見ないでください」   (1/18 02:03:59)
大和守/鬼若 > (────貴女にだけは、見られたくなかったのです。こんな醜いモノを見られてしまっては、きっと。嫌われてしまう。きっと嫌われてしまうのだと。気持ちが悪いと。そんな事を言われてしまうのではないかと。そんな恐怖だけが脳内を支配している。怖い。怖くて堪らない。貴女に嫌われてしまったら、気味が悪いと言われてしまったら。他の者ならばまだ耐えられる。慣れている。否、そんな事よりも、他者など鬼若にとって気に留める価値もないのだから。有象無象にどんな感情を向けられたとて、どうにもならないでしょう。けれど、貴女は。貴女は、己を救ってくれた方。己に存在理由を与えてくださった方。恋心を抱き、想いを向けている方なのだから。そんな方に嫌われた、ら?)「ぁ、う、」(言葉になれず落ちた言の葉。震えが止まらない。怖くて仕方がない。嫌だ、嫌だ。まるで幼子のように、涙が溢れて止まらない。今まで貴女に見せた事のないような、怯えの表情を浮かべて。叱られるのを怖がる子供のように、貴女を見詰めていた。)   (1/18 02:04:07)


クロ:白梅 > あ、( 触れてはならぬ所を、触れてしまった。なんという事だ、心の奥深くにある繊細な場所へと土足で入り込むなど、美しさの欠片もないではないか。白い梅の華が聞いて呆れる!!嗚呼、なんて愚かなのだろうか!!!我が子我が子と母のように愛し抱き締めていたその腕で、手で、子を殴るような真似をするだなんて、あんまりだ。冷や汗がたらり、と頬をつたい、背中を濡らす。サァ、と血の気が引いていく音が鮮明に聞こえ、突然真冬の如く一気に冷え込むこの場で、白梅は目を大きく開く事しか出来なかった。この愚かな口を動かすことが出来なかった。)   (1/18 02:26:18)
クロ:白梅 > ( ガタガタと、子供が親に怒られる時のように。動物が狩人に銃を向けられた時のように。身体を震わせ、怯え、恐れる姿を見てしまえば、自身の過ちを再度認識する。ぽつりぽつりと拙く紡ぐその言葉も、触れれば解けボロボロと地面に落ちてしまうのではないだろうか、なんて思えてしまう。下手な事を云えば、彼は二度と目の前に現れることがないと、そう思えてしまった。_何をそんなに怯えるのか、何がそんなに恐ろしいのか、それを聞くだなんて無粋な真似はしたくないのだが、嗚呼、嗚呼、愚か者め、慰めの言葉も今の立場では何も言えぬでは無いか。責めたのは私だ白梅だ。なんてことをしたのだ、この阿呆めが!!!!_ぐ、と手を強く握り、唇を噛み締める。じわり、と唇から、手の中から血が滲み出すのが分かったけれど、こうでもしないと己を殴りそうで。けれどいつまでもこうしている訳にはいかない。意を決し、白梅をほんのりと、自分を戒めるかのように目線を強くして向き合った。)   (1/18 02:26:43)
クロ:白梅 > 申し訳ない、まさか、そこまでとは思わなんだ。これは妾の責任である、御主が望むのならば、気に留めぬし、この場の事は全て忘れると誓う。御主が望むのなら、妾は髪でも指でも、なんでも差し出そう。だからどうか、愚かな妾を許してはくれぬか。まさか、…嗚呼、まさかこんな事になるだなんて、思ってもいなかったのだ。勿論、許さぬのならそれで構わぬ。( 申し訳、なかった…と、そう言えば頭を垂れて謝罪をする。勿論、この後どの様な罰を与えるのかを決める権利もきちんと渡す。自己満足かもしれない。けれど、それだけの事をしてしまったと自覚している、それを伝えたかった。仲良くなれたと思ったのに、離れていくのが目に見えてしまって、どうにも酷く心が傷んだ。それ以上に、自分の部下の心に傷を負わせるだなんて、上司として不甲斐ない。_とはいえ、その顔。その傷、別に醜いとは思わぬのだがな。_なんて、心の奥底で思えど、敢えて口には出さなかった。同情していると思われるかもしれないから。嘘だと言われるかもしれないから。   (1/18 02:27:20)
クロ:白梅 > _嗚呼、何処までも妾は自己中心的な思考回路しか回せぬ、愚かな愚図なのだな_。そんな、自己嫌悪が、白梅の脳内を侵しているのを、悟られないように、頭を垂れたまま、顔を上げなかった。)   (1/18 02:27:32)
クロ:白梅 > ( カラリ、と耳飾りが音を立てて、部屋に響いた。)   (1/18 02:27:45)


大和守/鬼若 > 「…………嗚呼、いえ、……そ、な、……!! ど、どうか、顔を上げてくださいませ!!」(嗚呼、何て事だ。己のせいで、己の不注意のせいであると言うのに。あろう事か、貴女に謝らせてしまうだなんて。頭を下げさせてしまうだなんて! その事実が余計に心を抉り、傷が深く、深くなって行く。慌てて言葉を紡ぎ、どうか顔を上げて欲しいと、そう訴える。嗚呼、でも。──それでも、良かった。『気味が悪い』と。『近寄るな』と。そんな言葉を掛けられていたら、鬼若は生涯立ち直る事が出来ぬ程の傷を負っていただろう。けれど、そんな言葉達は掛けられる事などなく。それだけは、救いであった。)「────も、しわけ、ありません、取り乱してしまい……!」(けれども、けれども。貴女にそんな事を言わせてしまっているのが心から申し訳なくて。鬼若は深く頭を下げ、瞳を閉じ。思えば彼処で己があんなにも取り乱してしまったのも、貴女に頭を下げさせ、謝罪の言葉を口にさせてしまった要因だ。先ずはそれを謝らなければと、所々言葉を詰まらせながらも、謝罪の言葉を絞り出したのだ。)   (1/18 02:51:29)
大和守/鬼若 > 「…………その、ですね。……以前、この跡を見て、気味が悪いと。そう、言われてしまった事が御座いまして。ですから、その……もしかしたら、そんな事を、言われて……しまうのでは、と。それで……。……ですから、どうか気に病まないで下さいませ。貴女様に非は御座いませぬ。私の、不注意によるものですので」(貴女に非は無いのだと。貴女様は悪くないのだと。そう訴える様に、説明を並べ立てる。不注意。それは二つある。一つは、過去にこの傷を負ってしまった際の事。二つ目は、今この時。己が気を付けていなかったせいで、この醜いモノを貴女の瞳に映させてしまったのだから。この場で最も愚かしいのは己である。本当に、何処までも救えないな、だなんて自嘲の言葉を内心呟いてしまった。嗚呼、どうか。どうか貴女が、己が悪いだなんて思い詰めぬよう、そう願いながら。鬼若はそうして頭を下げ続けていた。)   (1/18 02:51:37)


クロ:白梅 > …そうか( 頭を上げてくれ、そう頼むものだから示しがつかないと思いつつも顔を上げる。と、思えば次は目の前の鬼若が頭を垂れるものだから、心の臓がビクリと飛び跳ねたように感じた。) ( 鬼若は一体何を思い、ここまで心を乱すのだろうか。言葉を詰まらせ、くぐもり、必死に謝罪するなんて一体何をその頭で、心で考えているのだろうか。まさか己の傷を恥と思い、妾にその恥を見られて乱しているのだろうか。顔の傷は時に酷く愚かな結果をもたらしてしまうから_否、何か過去の出来事を知られたくない、とかだろうか。もしくは、___。ぐるり、ぐるりと思考回路を巡らしつつ、取り敢えずは「 頭を上げよ、 」と声をかけようとした_が、それは貴方の言葉によって遮られたのだった。 )   (2/4 22:07:20)
クロ:白梅 > ( 気味が悪いと言われた。その言葉がどうにも酷く白梅の心を騒ぎ立てた。_妾の愛しき我が子が何処ぞの愚か者の言葉に苦しめられているだと?_そんな言葉をつい口に出してしまいそうになり、必死に噛み砕いて踏みとどまる。こんな事を言えば" 愚か者の言葉に囚われている "と責めているようなモノだから。しかしそんなことを言いたいのではない。何せ白梅も顔に傷を持つのだから、そんな事を言いたいのではないのだ。だから白梅は、部屋の暗さが深まり始めたその時。先程言えなかった言葉…「 頭を上げよ 」と伝えると同時に両手で鬼若の顔を挟み込み、顔を凝視したのだった。)   (2/4 22:07:24)
クロ:白梅 > 鬼若よ、御主は妾のこの傷を醜く思うか?( 凝視して数秒後、何かを言われる前に先に言葉を出す。顔を少し動かし、自身の傷を見せ付けるかのようにすれば、カラリ、と耳飾りの音が鳴り、茶色の髪の毛が静かに揺れる。目を逸らさぬよう、相手に隙を見せぬようすぐさま口を開き「 不注意とは何だ。妾が何故その顔を醜いだのと思わねばならぬ 」と、淡々と呟く。まるで親が子供に言い聞かせるかのような、そんな言い方だ。「 仮に、だ。もしも御主が先の言葉のように妾に謝罪を述べるのならば。妾も同様、謝罪をしなければならぬ。妾は今、ワザと御主にこの顔の傷を見せているのだから尚のことだろう? 」少しずつ、ゆっくりと優しく言っていたはずなのに、気が付けば目の前の鬼若に噛み付くかのように言葉を紡いでいた。_怖がらせるだろうか、しかしどうにも、抑えられぬのだ。傷を忌み嫌う者からの言葉によって苦しめられているだなんてのが、どうにも怒りを覚えてしまうのだ、__。そんな思いで顔を引っ掴んだまま離さず、相手の反応を待つ姿を誰も見ていないのは幸いであると言えるだろう。何せあまりに奇怪な光景なのだから。)   (2/4 22:07:34)


大和守/鬼若 > (貴女の行動に、言葉に。鬼若は言葉も発せずにいた。「頭を上げよ」との言葉が耳に入れば恐る恐る上げようとした。だが、その行動は貴女によって遮られる。頬を貴女の手で挟まれ、更にはじっと顔を見られてしまう。何処か気不味く視線を逸らそうとすればーー貴女の傷が目に入った。その痛々しい傷に、言葉に。鬼若は視線を逸らす事すら出来なくなる。視線が釘付けになる。まるで噛みつくかのような言葉に、一瞬息を忘れ。だが、貴女が鬼若の傷を厭っていないことは、十分に伝わったのだ。それだけでも、鬼若の心が癒えるのには十分だった。)「も、申し訳……いえ、有難う御座います、の方が宜しいのでしょうか……。……やはり貴女様は、優しいお方ですね」(なんて、目を細めては、謝罪ではなく感謝の言葉を口にしたのだった。)   (2/4 22:46:59)


クロ:白梅 > ( 感謝の言葉の後に続く褒めの言葉。噛み付くように話していたというのに、毒気を抜かれたというのだろうか、きょとん、とした顔をしてしまう。だが直ぐに得意気な顔に戻し「 妾の愛しい部下、妾の子だからな。当然の事である。良いか、自身を卑下するのは…辞めろとは言わぬ。だが、卑下するだけでなく、成長せねばならぬのだ。」なんて言いつつ両手を離し距離をとる。いつの間にか床や机へと散りばめてしまった書類を手早く拾い上げ、埃を軽く払い落としつつ、小さく自分に言い聞かせるかのような声色で白梅は「 御主も、妾も。成長せねばこの國を護れぬのだ。精進しようではないか 」と言った。 扉に手をかけ、「 では、邪魔したな 」と顔だけ振り返り挨拶をしつつ可愛らしい和柄の面を被り直してはゆっくりと扉を開く。開いたと同時に入り込んだ柔らかい風が髪の毛をサラリと撫でていくのを感じ、面の中でほんのりと微笑みを零した。)   (2/12 23:46:53)
クロ:白梅 > ( さて、どうしたものか。脳内で繰り返される感謝の言葉。そして鮮明に覚えている褒めの言葉。_複雑な気持ちだ_。そんな思いがずっとずっと、白梅の脳内を這いずり回って居たのだった。 軍に入り、戦争をし、気が付けば尊敬し愛して止まなかった兄が消え、元帥としての立場を退き、大将として國の為に軍のために部下の為にそして何より自分の為に働く。そんな中で" 優しい "なんて言われるのは久しい気がした。勿論言われていたような気もする。が、どうも最近は以前のように先が見えないのだ。薄暗い道を手探りで進んでいくような、そんな感覚。味方であろうと裏切れば斬首を。敵には容赦のない制裁を。國の為に軍のために働かぬ者には罰を。そんな思考を持つ白梅に_そんな妾に、優しいとは。彼奴の目には一体何が見え、何を考えているのだろうな…_。今宵はその疑問を抱えて眠るのだろうか。ならばその疑問に向き合いつつ迫る初の大将として向かう晴れ舞台への支度をしようではないか。そんな事を思い自室へと向かったのだった。)   (2/12 23:46:54)
クロ:白梅 > ( _これは、2人の話。白梅が大将としてスザンへと向かう、ほんの××日前の話であった。)   (2/12 23:47:03)