ヘスティア&アレイス
雪の日の看病マリア/ヘスティア > ([1月某日/聖フィニクス騎士団本部/天気・雪/時刻:23:47]騎士団長ヘスティアは執務を終え、人目を憚って食堂に来ていた。床に転がる麻袋の中や、カウンターの上のかごの中をチェックする。なにか食べるものはないだろうか。かごの中には朝食用と思しきフルーツがいくつか積んであり、ヘスティアは悩んで林檎を手にとった。フルーツナイフもついでに拝借し、向かうは騎士治療用の一室。ノックもせずに扉を開けると、ひた、ひたと足音を忍ばせてベッドの付近へと近寄る。)「…しーっ!私です。……大丈夫、体を起こさないで。病み上がりなんですから」(人差し指を立て、静かにするように言うとベッドのふちに腰を降ろした。)「以前は団長執務室に来てもらったけど、今回は治るまでそうもいかないでしょう?……来ちゃった。」 (1/6 23:54:17)
グレー/アレイス ◆ > ああー……ひたすら失血が痛い……なにより、騎士としての鍛錬がなかなか出来ないと言うのがまた……(と、彼はそう独り言をこぼす。というのも、彼は前回の攻城戦の結果、兄弟揃って失血状態になっていたからだ。一応、雷鏡印のポーションで死は免れたものの、血が足りないため、現在輸血か、鉄分の摂取による血液生成を待つ他ない……恐らく雷鏡も同じだろう。……あいつの場合は、コーフが看病すると言っていたが……)っ!?……団長……すんません……今回もこんな醜態を見せてしまって……(と、彼は謝罪する……そして、自分の弟も同じ状況だが、コーブが普段使わない有給を使って看病をしているだろうと言うことを話す……) (1/7 00:01:07)
マリア/ヘスティア > 「ううん。……大丈夫、いいから寝てて。ガーラでの事は少し聞いています。随分と奮闘してくれたのですね……。帝国の手強さをなめていた訳ではないけれど、こうも負けが込むならば私もやり方を変えていかなくてはね……。」(そう言いながら、持ってきた林檎を向き始める。コーフと一緒に住んでいるという話も小耳には挟んでいたが、ずっと看病をしているとは知らなかった。彼女も随分縁の下の力持ちをやってくれているようだ。)「そう、コーフちゃんが……。それは安心ですね。覚えておきましょう。」(そう言うと、あなたの膝のあたりにお皿をおいて、うさぎの形にむいた林檎をひときれのせた。)「今日はとにかくあなたを労いに来ただけだから、そんなに緊張しないで。……寝ていたならごめんなさいね、あなたも話したい事があるんじゃないかと思って。……でも、ゆっくり休めないなら林檎をむきおわったら出ていきますよ。食べるのはいつでもいいからね。」 (1/7 00:11:58)
グレー/アレイス/ ◆ > コーフちゃんは恐らく彼女の故郷の農村でもそうだったんだろうけど、普段から人に尽くす事を心がけているらしいし……彼女は俺の弟の弟子だからなおのことでしょうし……(と、独り言のように呟く。実際、彼女についての話は事実だし、それは否定しようも無いが……)まぁ、万事屋雷鏡も、暫くはお休みかな……依頼を受けるのはだけど。薬売りは多分続けるだろうし……(と、そう話す。そう。あの店は雷鏡が寝込んでいても一応生命線は繋がるようにもなっているのだ。それに、帰りの道で弟に聞いたら、「貧血でも薬の調合くらいわけもないさ。」と言ってたから多分大丈夫だろう……)団長……もし良ければですが……時間の許す限り、俺と話してくれませんか……(と、団長に聞いてみようか。もちろん、相手にも事情や用事があるのはわかるが……ただ、今は話を聞いて欲しいと思うのだ。わがままではあるが、受け入れられたら幸いだろう。) (1/7 08:16:29)
マリア/ヘスティア > 「……えっ?……話し相手になって欲しいってこと……?」(ヘスティアはアレイスの申し出に驚いたが、少し考えてそれを承諾することにした。)「……ん、じゃあ…今日はこのまま一緒に寝ちゃおっか?」(といたずらっぽい笑みを浮かべ、少し照れくさそうに笑うと、ぽんぽんと布団の上を叩いた。とりあえず、アレイスの返答もまだであるし、りんごを剥き終わるまでは自分も布団には入らないでおこう。)「…………でもね、この先、私はあなたをそんなに癒してはあげられないと思うんです。休んでもいいよって優しくしてあげる誰か…それこそ、コーフちゃんみたいな子があなたのそばにいるなら、私は……私だけは、頑張れって言ってあげられる女でいたいの。」(それは『騎士団長』としての言葉でもあったが、ヘスティアの心の奥にあるアイデンティティでもあった。彼女自身があまり情けをかけられることを好まず、無理しないでと言われるよりも頑張れと言われる方が好きなのだ。でも、それをわかってくれるひとはあまり多くはなかった。)「……私も、コーフちゃんみたいだったら……」(もう少し、みんなに愛されていたのでしょうか。その思いは口にすることなく、雪の中に消えた。) (1/7 09:17:20)
グレー/アレイス/ ◆ > えっ…!?いいんですか!?まぁ、出来ればそれもお願いしたいですけど……(と、顔を背けながらもそういう。実際顔が赤くなっているのは事実だし……)でも、それだと団長は誰に頑張れって言ってもらうんですか……?(と、純粋に聞き返そうか……そして、彼はその後に……)俺なら、団長に頑張れって言えるような人になりたいです……もちろん、実力とか色々伴ってないのは承知の上です!しかし……団長がそうやって悩む姿は、見てられないんです……(と、相手にそう言おう。何故そこまで団長に優しくしようとおもうのか。何故、悪い噂もあるというのにそれを聞いてもなおそうしようとするのか……それは……) (1/7 09:28:35)
マリア/ヘスティア > (ヘスティアはアレイスの言葉を、微笑みながら黙って聞いていた。その顔はもう既に悩める乙女などというものではなく、凛とした騎士団長の顔であった。──勝利の女神に、苦悩は似合わない。これがヘスティアという人間だった。最後の一言を聞き、ゆっくり頷いた後一拍置いて口を開いた。)「……私に頑張れと言ってくれる人がいるなら、太陽神様でしょうか。それは先代騎士団長達の功績であり、騎士団の皆であり、ウェンディアの民でもある。みんなが一生懸命に生きてくれる事実が私を鼓舞するのです、この人たちに、必ず勝利を捧げねばならないと。…………私に頑張れ、と言いたければ、やはり私には戦えとしか言えません。」(ぐい、と顔を近づけ、きらきらと燃える瞳をかち合わせる。)「あなたの戦う姿が好き。何度負けても立ち上がろうとする生き様が好き。実力がどうとか、立場がどうとかは関係ないの。……私はコーフちゃんにはなれませんから、彼女のように愛される事は出来ない。だけど、いつか私が死ぬ時に……皆にこの思いが伝われば良いと思います。」 (1/7 13:40:09)
グレー/アレイス ◆ > まぁ、いつかその熱意が他の人に伝わるといいですね……(と、彼もまた微笑む。どうやら団長の悩みを晴らせたようで、彼としても満足しているからだ。そして、顔を近づけられたので、心臓はバクバク言っている。ちょっと少ない血液が全身に回るのを感じて、久しぶりに顔が紅潮するという感覚を味わった……)ちょっと、顔近いっすよ……?(と、相手にそう返そうか。でも、手は出さない。たとえ想い人が近くにいても、手は出さない。……いつか振り向いてもらえるその日までは。)まぁ、この距離感も悪くないかな…………恋人みたいだし。まぁ団長に俺がどう写ってるかは分かりませんがね……でも、俺は改めて思うんです。……やっぱりあなたの事が好きなんだな。と。実際、今まで俺は、ただひたすら「生き残るために」ただそれだけのために努力を重ねてきたから、人生に何の味わいもないんです。でも、貴女に恋をしてからというもの、人生に彩りが出たんです。「生き残るため」だけでは無い。人生が楽しいんですよ。……すみません。これは独り言と思って聞いたことにしてください。(と、彼は苦笑しながらもそういう。) (1/7 22:15:06)
マリア/ヘスティア > 「え?…」(アレイスの告白を受け、ヘスティアは驚いたように目をぱちくりさせた。だけどその後は少し照れくさそうに笑うだけ。慣れているという程もてもしないが、免疫がない訳でもない。何もしてないのに不思議だな、とは思いながらも、基本的に人からの、ましてや騎士からの好意は満更でもなかった。それでやる気になってくれるなら、騎士団長冥利に尽きる事だろうと。今はただ、それが答え。必要以上に真に受けて、真剣に考えるだけの誠実さも持ち合わせてはいない。相手こそ免疫がなく、簡単に自分に誑かされてしまったのだろうと思った。だが、それで申し訳なさを覚えるような事もまた、ない。彼が望むことは何でもしてあげられる自信があったからだ。)「そんな風に思っていてくれたなんて知りませんでした。……じゃあ、あなたは私の為に戦ってくれるんですね。……嬉しい。」(ベッドに投げ出されていたあなたの片手をそっと拾い上げて両手で包み込み、目を閉じて指の関節にキスをした。) (1/7 22:53:30)
マリア/ヘスティア > 「私みたいな女を好きになってくれてありがとう、これで心置きなく死ぬ事が出来ます。」(優しげに微笑みながら、あなたの手をゆっくり離した。)「噂には聞いてるんだろうけど、私は決して綺麗な女ではありません。それでも良いのなら、いつでも来て……待ってるから。」(ほんのりと頬を赤くしながら、またどこか照れくさそうに、くすっと笑ってみせた。その目に宿る炎は、やはり狂気を帯びているように見えるだろうか。) (1/7 22:53:43)
グレー/アレイス ◆ > っ……!!!////(と、手の関節にキスをされたことに驚き、顔を真っ赤にする。ちょうど、「ボンッ!!!!」という効果音が似合いそうな速さで……そして、その後にあなたが妖艶に誘う……しかし、彼も今はその意味をわかっている。分かってはいるが……)いえ。今は……まだ。告白はしたけど……でも、しっかりと恋人としてお付き合いをするまでは。……それまではそれ以降の行為は考えます。 (1/7 23:20:07)
グレー/アレイス ◆ > (と、顔を赤くしながらではあるが、そう威厳を持って答えよう。これは彼の倫理観を押し付けることになるかもしれないが……でも、それがお互いに納得する方向性かもしれないから……だから、今は……)ですが、その気持ちだけは有難く頂戴します。(と、にへらぁと微笑んでみせようか。その結果に満足していることを示すように……) (1/7 23:20:25)
マリア/ヘスティア. > 「え?お付き合い…?」(アレイスがそれほどまでに純粋だったとは知らなかった。ヘスティアは目をぱちくりさせて首を傾げた。……今の自分は太陽神の令閨である。その事をわかっているのか、いないのか……だけど、わざわざ口にするのも野暮だろうと考えて曖昧に微笑んだ。)「それじゃ………私はこれで失礼します。良い夢を、アレイス。」(先程一緒に寝ると言ったその舌の根も乾かぬうちに、ヘスティアは腰を上げてベットから遠のいた。部屋前でひらひらと手を振り、静かに扉を締めた。……彼の倫理観のようなものを尊重しようと思ったわけではないが……さて、どういう風の、吹き回しだろう。)〆【雪の日の看病】 (1/8 00:07:19)